英文履歴書(英文レジュメ・CV)の書き方【テンプレートあり】

外資系企業では、国内で使われている履歴書ではなく「英文履歴書(英文レジュメ)」の提出を求められることがあります。

そこで、英文履歴書の見本と必要項目、日本の履歴書との違いなどについて解説します。

英文履歴書の見本

英文履歴書は、一般的に5つの項目で構成されます。

各項目の記載内容について解説します。

①PERSONAL INFORMATION(氏名・連絡先)

応募者の氏名と連絡先を記載します。連絡先は住所と電話番号、メールアドレスを明記しましょう。

②OBJECTIVE (希望職種)

冒頭で希望職種を記載します。職種名だけでなく、どのような経験・スキルや強みを活かせるのかもアピールしましょう。

③SUMMARY(経歴やスキルの要約)

日本の職務経歴書の「職務要約」に該当する項目です。

これまでの職務経歴や活かせるスキルなどのサマリを箇条書きなどで簡潔に記載します。

④WORK EXPERIENCE(職歴)

具体的な職務経歴を記載します。直近の職務経歴から順に所属した企業名とポジション、具体的な業務内容や実績などを記載しましょう。

⑤EDUCATION(学歴)

学歴を記載します。職務経歴と同様に、新しい学歴から順に学校名と専攻を記載しましょう。

⑥QUALIFICATIONS/SPECIAL SKILLS(資格やスキル)

応募する仕事に活かせる資格やスキルを記載します。資格の場合は取得年をカッコ書きで補足し、語学スキルを示す資格はスコアも必ず書きましょう。

英文履歴書と日本の履歴書の違い

日本では、応募企業に履歴書と職務経歴書を提出するのが一般的です。

一方、外資系企業や海外では、英文履歴書とカバーレターを提出します。

それぞれの役割と記載内容についてまとめました。

履歴書(日本) 職務経歴書(日本) 英文レジュメ カバーレター
役割 プロフィールを伝える書類 具体的な経験・スキル、強みを伝える書類 プロフィールと経歴、資格を伝える書類 志望動機と自己PRを伝える書類
記載内容 住所や連絡先、経歴、資格、特記事項など 職務経歴と仕事内容、実績、資格・スキル、自己PR 連絡先、希望職種、経歴、資格 連絡先、志望動機、自己PR

英文レジュメに個人情報は記載しない

日本の履歴書には生年月日や性別、扶養家族の有無や通勤時間などを記載する項目が設置されている形式がありますが、英文履歴書は仕事に関連しない個人情報は書かないことになっています。

英文履歴書には書かない項目
    1. 生年月日
    2. 年齢
    3. 性別
    4. 証明写真
    5. 配偶者の有無、扶養義務
    6. 扶養家族の有無、人数
    7. 通勤時間
    8. 志望動機(カバーレターに記載)

英文レジュメは簡潔にわかりやすく書くことが重要

英文履歴書は、連絡先や学歴、職務経歴などをひとつの書類にまとめるため、箇条書きを基本として簡潔にわかりやすく記載することが重要です。

全ての経歴を網羅するのではなく、応募職種につながる情報を中心にまとめましょう。

冗長な文章を多用した英文履歴書は、採用担当者が経験・スキルや強みを読み取りにくくなります。

場合によっては文書作成能力やプレゼンテーション力を懸念される可能性があるため、作成後は客観的な視点で読み直し、推敲するようにしましょう。

英文履歴書の3つのフォーマット

英文履歴書は、一般的に3つのフォーマットがあります。

自身の経歴に合わせて、アピールしやすいものを選びましょう。

Chronological Resume(クロノロジカル・レジュメ)

職務経歴と学歴を時系列でまとめた英文履歴書が「クロノロジカル・レジュメ」です。

時系列で経歴を伝えるフォーマットなので、直近の職歴や業務内容を応募ポジションで活かせる場合は、クロノロジカル・レジュメを利用すると良いでしょう。

Functional Resume(ファンクショナル・レジュメ)

実績や資格・スキルを中心にまとめた英文履歴書が「ファンクショナル・レジュメ」です。

時系列で経歴を伝えるクロノロジカル・レジュメと異なり、特定のスキルを中心に記載できるため、転職回数が多くスキルが読み取りにくい、キャリアチェンジでも役に立つスキルがある場合などに向いています。

スキルを中心にまとめるため、これまでの職務経歴は所属期間や企業名、ポジションを箇条書きで簡潔に記載しましょう。

Combination Resume(コンビネーション・レジュメ)

クロノロジカル・レジュメとファンクショナル・レジュメの特徴を併せ持つのが「コンビネーション・レジュメ」です。

ファンクショナル・レジュメのように実績や資格・スキルをまとめ、その次に時系列で職務経歴や学歴をまとめます。

スキルと経歴をどちらも伝えられるため、直近の職務経歴や保有スキルをアピールしたい場合に有効ですが、情報量が多くなるため読みやすさを意識することが重要です。

英文履歴書を作る際のポイント11個

英文履歴書を作成する際のポイントをご紹介します。日本の履歴書や職務経歴書とルールが異なる点もあるため、書き方には注意が必要です。

1.学歴・職歴は新しい順に記載する

日本の履歴書は学歴・職務経歴を古い順に記載しますが、英文履歴書では新しい順に経歴を記載します。

2.希望職種に関連するものに絞って記載する

英文履歴書は、希望職種に関連するものに絞って記載します。

特に「SUMMARY」「QUALIFICATIONS/SPECIAL SKILLS」については、網羅せずに希望職種に関連するもののみを記載しましょう。

3.主語を省いて動詞から記載する

英語のビジネス文書では、主語を使わずに動作を表す「Action verb(動作動詞)」を用いることが一般的です。

効果的に実績や業務内容を伝えられるので、英文履歴書やカバーレターにはAction verbを活用しましょう。

4.時制の使い分けに注意する

経歴を書く際は、時制を意識することが重要です。現職の経歴や継続中の業務などは現在進行形で記載し、過去の実績や経歴は過去形で記載しましょう。

5.手書きではなくPCで作成する

日本の履歴書は手書きで作成するケースもありますが、英文履歴書は必ずPCで作成します。英文履歴書と一緒に提出するカバーレターもPCで作成しましょう。

6.用紙のサイズはA4を使用する

用紙はA4サイズを選びます。プリントアウトして手渡しや郵送する場合は白の用紙を選び、メールに添付する場合はPDFに変換してから送りましょう。

7.用紙の枚数は1~3枚に抑える

英文履歴書は、最大でも3枚程度でまとめます。

枚数が多すぎると採用担当者が読み切れなくなるため、社会人経験が豊富な場合は応募するポジションに活かせるスキルや実績に絞りましょう。

8.フォントにはセリフ体を使用する

英文履歴書に使用するフォントにルールはありませんが、ビジネスで使用されることの多いCenturyやTimes New Romanといった「セリフ体(Serif typeface)」を使うのが一般的です。

9.文字の大きさは11~12ポイント

フォントのサイズは、ビジネス文書でも使用されやすい11~12ポイントが適しています。

見出しは本文よりも2ポイント程度大きくし、太字で強調すると読みやすくなるでしょう。

10.文字の色は黒で統一する

文字の色は黒で統一します。

強調したいからといって、赤や青など黒以外を使用するのはやめましょう。

11.数字はアラビア数字を使用する

実績などに用いる数字はアラビア数字を用い、twoやthreeなどの表記は使いません。

英文履歴書【項目別の書き方】

英文履歴書の項目別の書き方と例文を解説します。

PERSONAL INFORMATION(氏名・連絡先)

氏名と連絡先(電話番号・メールアドレス)を記載します。

氏名はフォントサイズを上げて太文字にするとわかりやすくなります。

住所

住所は日本語での表記とは順序が逆になり、英文では「丁目・番地・号」から始まります。

集合住宅で部屋番号がある場合は、「#101」など“#”をつけて表記しましょう。

電話番号

国内で選考する場合はそのまま記載しますが、海外の求人に応募する場合は、国際電話の書き方にするという方法もあります。

国際電話では局番の0をつけずに日本の国番号81をつけ、例えば03で始まる固定電話の場合は「+81-3-XXXX-XXXX」、090で始まる携帯電話の場合は「+81-90-XXXX-XXXX」と表記します。

OBJECTIVE (希望職種)

希望職種を明記します。

OBJECTIVEでは、職種名に加えて希望する理由や応募するポジションで活かせる経験・スキルや実績があることもアピールします。

英文履歴書の冒頭で採用担当者の目につきやすい項目なので、応募するポジションで成果を出せる人物であることを印象づけましょう。

SUMMARY(経歴やスキルの要約)

これまでの職務経歴のうち、応募するポジションに活かせる経験・スキルや実績を簡潔に記載します。

OBJECTIVE同様に、SUMMARYも採用担当者の目につきやすい項目です。ここで採用担当者の興味を惹ければ、英文履歴書を読み進めてもらいやすくなります。

WORK EXPERIENCE(職歴)

職務経歴は、新しい順にポジション(職種名)、企業名、所在地を記載し、具体的な業務内容や実績を記載します。

応募職種に関連する経歴を記載しますが、関連する経歴が少なくブランク期間が長いように見えてしまう場合は、関連性の低い経歴も箇条書きなどで簡潔に記載しておきましょう。

EDUCATION(学歴)

学歴は、日本の履歴書と異なり最終学歴だけを記載します。最終学歴の学位や専攻した学部・学科、大学名、在学期間を書きましょう。

在学中や卒業見込みの場合は、Expectedであることを明記し、卒業見込みの年を記載します。

学位一覧

博士 Doctor
修士 Master
法務博士 Juris doctor
教職修士 Master of Education
学士 Bachelor
短期大学士 Associate degree

学部・学科一覧

文学 Literature
教育 Education
法学 Laws
経済 Economics
経営 Business Administration
社会 Sociology
商学 Commerce
理学 Science
理工 Science and Technology
工学 Engineering
建築 Architecture
物理 Physics
化学 Chemistry
数学 Mathematics
生物 Biology
化学 Chemistry
医学 Medicine
生命科学 Biomedical Science
保健 Health Sciences
歯学 Dentistry
薬学 Pharmaceutical Sciences

QUALIFICATIONS/SPECIAL SKILLS(資格やスキル)

応募する仕事に活かせる資格やスキルを記載します。

資格は取得年とともに級やスコアも明記しましょう。

例えば「○○経験X年」など、スキルは数値を用いてレベルが客観的にわかるように記載することがポイントです。

ADDITIONAL INFORMATION(その他の特記事項)

職務経歴や資格・スキル以外に、応募企業にアピールできることがあれば記載します。

例えば、ボランティアのような社会的な活動や受賞歴、発行物などが挙げられます。

仕事との関連性が低くても、人物像や強み、専門性が伝わる可能性があるので、アピールできることがあれば積極的に記載しましょう。

英文履歴書を作る際に使える英単語

英文履歴書を作成する際に使えるAction verbをご紹介します。

達成する Accomplish
到達する Achieve
分析する Analyze
承認する Approve
任命する Assign
支援する Assist
達成する Attain
受賞する Award
構築する Build
編纂する Compile
完成する Complete
実行する Conduct
統合する Consolidate
貢献する Contribute
調整する Coordinate
創造する Create
示す Demonstrate
デザインする Design
開発する Develop
指揮する Direct
拡張する Enhance
確実にする Ensure
評価する Evaluate
拡大する Expand
促進する Expedite
促進する Facilitate
予測する Forecast
形にする Formulate
生み出す Generate
先導する Head
確認する Identify
改善する Improve
増やす Increase
主導する Initiate
インストールする Install
教える Instruct
交流する Interact
間をつなぐ Interface
立ち上げる Launch
導く Lead
管理する Manage
最大化する Maximize
最小化する Minimize
交渉する Negotiate
手に入れる Obtain
運用する Operate
組織化する Organize
参加する Participate
実行する Perform
説得する Persuade
開拓する Pioneer
準備する Prepare
提示する Present
優先順位をつける Prioritize
プロセス化する Process
生み出す Produce
提案する Propose
与える Provide
推薦する Recommend
再設計する Reengineer
再編成する Reorganize
代表する Represent
研究する Research
解決する Resolve
リストラする Restructure
見直す Review
改訂する Revise
選別する Screen
選択する Select
セットアップする Set up
簡略化する Simplify
解決する Solve
人員配置する Staff
スリム化する Streamline
構成する Structure
監督する Supervise
トレーニングする Train
アップグレードする Upgrade
使いこなす Utilize

まとめ

外資系企業や海外の企業に転職したい場合は、英文履歴書が必要です。

スペルや表現が間違っていると語学力を懸念される可能性があるため、作成後はミスがないかしっかりと確認しましょう。

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