【プロが添削】理学療法士の職務経歴書の書き方のポイント&テンプレート
転職活動において、職務経歴書は経験・スキルや実績などをアピールする重要な書類です。
職種によって書き方のポイントが異なるので、アドバイスに従って効果的な職務経歴書を作成しましょう。
理学療法士の職務経歴書の実例と書き方のポイントをご紹介します。
目次
理学療法士の職務経歴書の実例
男性/30代後半/理学療法士から理学療法士に転職した人の実例
職務要約
私は専門学校卒業後に総合病院(亜急性期、回復期、生活期)にX年、その後、総合病院(亜急性期、回復期、生活期)に現在まで勤め上げ、経験した病期は、超急性期~維持期(訪問リハビリなども含む)、までとすべての病期を経験しており、生活レベルが重度~自立まで多岐にわたるリハビリを展開することができます。これまでにスポーツ理学療法認定理学療法士、脳卒中認定理学療法士の資格も取得し、それぞれの研究や学会発表なども行ってきましたので、理学療法士の中でも、運動器と脳卒中についてはより専門的な知識と技術を持ち合わせていると考えております。そのため、私は短期的視点でみても御社のオープニングスタッフとして、長期的視点でみても施設の運営やスタッフ教育のシステム作りなどにも貢献できると考えております。
職務経歴
医療法人○○会○○病院
従業員数:XXX人
病床数:計XXX床(うち一般XXX床)
正社員として勤務
期間 | 業務内容 |
---|---|
20XX年X月〜20XX年X月 | 【担当領域】 ・脳神経外科 ・脳神経内科 ・ICU ・SCU ・腎臓内科 【職位】 ・一般職 【業務内容】 ・患者様のリハビリテーション業務 平均X時間/週 (入院患者様、外来患者様) ・カルテ入力業務 平均X枚/日 ・その他書類業務 ・院内勉強会資料作成 ・学会資料作成 ・カンファレンス 平均X回/週 ・理学療法課年間勉強会企画と運営 ・学会発表や資料作成のサポート ・実習生指導 X任指導経験あり 【主な実績・取り組み】 ・第X回 ○○県理学療法士学会 発表(20XX年) ・第X回 日本運動器理学療法学術集会の査読員 ・○○理学療法学術大会の査読員 |
20XX年X月〜現在 | 回復期病棟 【担当領域】 ・脳神経外科 ・脳神経内科 ・整形外科 【職位】 ・一般職 【業務内容】 ・患者様のリハビリテーション業務(入院患者様、外来患者様) ・カルテ入力業務 ・その他書類業務 ・院内勉強会資料作成 ・学会資料作成 ・カンファレンス ・理学療法課年間勉強会企画と運営 ・新職員症例報告会の企画と運営 ・病棟の転倒転落予防事業の企画・運営 ・学会発表のサポート ・実習生指導 【主な実績・取り組み】 ・第X回 日本脳卒中学会学術集会(20XX年) ・第X回 日本神経理学療法学術大会(20XX年) ・第X回 ○○県理学療法士学会 査読員(20XX年) ・理学療法課勉強会の満足度80%以上を獲得 ・新職員症例報告会の職員満足度80%以上を獲得 ・理学療法課勉強会講師(研究デザインについて、ガイドラインに沿った脳卒中理学療法、装具療法) ・論文の共著者「○○ ○○(論文名)」 |
資格
- スポーツ理学療法認定理学療法士(20XX年)
- 脳卒中認定理学療法士(20XX年)
PCスキル
- Word 書式設定、表の挿入、余白・サイズなどのページ設定が可能なレベル
- Excel 簡易グラフの作成、四則演算、CS分析とグラフ作成が可能なレベル
- PowerPoint 新規・既存資料の作成、プレゼンが可能なレベル
- SAS 簡単なプログラム言語を使用した統計解析
- R EZRを使用した統計解析
自己PR
<分析・問題解決能力>
○○病院時代、研究や学会発表の経験を活かして、リハビリテーション部内の運営データなどを集計・統計解析し、分析することで、リハビリテーション部内の課題を抽出し、課題解決策を提案してきました。また、リハビリテーション部の収支と人事についても分析を行い、年間約XXXX万円の収支改善案を提出しました。現時点で実行はされていませんが、「再現性があるので数年後に取り組みたい」と人事部と経営部の方々から高い評価をいただいております。
<人材教育>
20XX年から約X年の間、○○病院では臨床教育担当という職位を担い、現場のリハビリスタッフの検査・治療から退院支援の 指導まで幅広い教育を行ってきました。また、教育事業の運営にも携わり、人材育成業務全般を運営しておりました。リハビリ職というのは、リハビリのプロですが、教育のプロではありません。そのため、教育に関する勉強会や研修会への参加、読書を通じた独学での勉強などを惜しまずに行い、部下に自ら成長意欲を持ってもらえ るような教育を実践してきました。また、教育は一人で行うことは出来ません。私が伝えるよりも他者が伝えた ほうが効果的であると判断した場合は、自分から発信することにこだわらずに、場面に応じて時に他者へ依頼することで、より高い教育効果を得てきました。
<システム作り>
医療の質を担保するためには、人材教育が重要ですが、高い水準の医療を誰しもが行えるようなシステム作りも 同じくらい重要です。私は、これまでの経験と知識を活かし「機能予後予測シートの作成」「初期評価項目を定型化したカルテ定型文の作成」「リハビリテーションプログラムの定型化」「退院支援の定型化」など、数々のリハビリ業務を一定水準以上の質を担保したまま、リハビリ業務を定型化することに成功しています。定型化業務についても、○○病院時代はかなり膨大な業務量でした。しかし、チームの編成を提案し、複数名の部下をマネジメントしながら作成に取り組み、メンバー全員の意見を建設的に取捨選択し、スムーズにシステム化を図ってきました。
プロによる、職務経歴書の実例へのアドバイス
理学療法士の場合、病院やクリニック、福祉施設など、勤務している施設の種類や担当領域、対象者によって業務内容が大きく異なります。担当領域や業務内容を職務経歴書で伝える際は、文章で羅列するのではなく表組みを活用して情報を整理し、見出しをつけて箇条書きにすると採用担当者が読みやすくなります。
資格・免許や自己PRも同様に、分量が多くなった場合は読みやすさを意識して表組みや見出しを活用しましょう。
社会人経験が長くなると職務経歴書に書くことが増えますが、情報量が多すぎて読みにくくなってしまうと、アピールしたい要素が埋もれてしまう可能性があります。
職務経歴書を作成したら、客観的な視点で見直し整理できるところがないか確認してみましょう。
OK例【担当領域】 【対象者】 【業務内容】 【主な実績・取り組み】 NG例○○○科や○○科、○○○科の外来や入院患者に対してリハビリ業務を行っていました。 |
理学療法士の職務経歴書の書き方のポイント
理学療法士の職務経歴書の書き方を、3つのポイントに従って解説します。
【ポイント1】勤務先の情報、業務内容を具体的に記載する
病院、クリニック、福祉施設など、どのような規模の施設で勤務していたのかを、従業員数や病床数などを交えて具体的に記載します。
病院の場合は、急性期・回復期を書いておくと勤務先のイメージがしやすくなるでしょう。
職務経歴には担当領域や業務内容を書きますが、院内外での勉強会の運営や学会発表のための資料作成など、専門性を深めるための学習実績があれば、「主な実績・取り組み」という欄を設けて記載します。
後輩や実習生などの育成・指導実績もアピールになるでしょう。
【ポイント2】数値を用いて実績や経験を詳細に記載する
カルテ入力や書類作成、リハビリなどの業務は、「平均○単位/日」など、1日や1週間などの期間でどの程度の業務量をこなしていたのかを数値で表しましょう。
また、カンファレンスや勉強会の運営・参加実績も、開催頻度や時間、参加人数などを数値にすると、どのような活動をしていたのかを採用担当者がイメージしやすくなります。
【ポイント3】保有資格はもれなく記載する
理学療法士は国家資格なので、必ず記載しておきましょう。
また、日本理学療法士協会による理学療法士の生涯学習制度が始まり、5年ごとの更新制を取り入れて知識や技術の維持・向上を目指しています。
生涯学習制度では、「登録理学療法士」を基盤として、より高い専門性を兼ね備える「認定理学療法士」や「専門理学療法士」制度が設けられています。
また、理学療法士に関連して、リハビリや福祉、スポーツの分野で役立つ民間資格もあります。
これらを取得している場合は、履歴書や職務経歴書に書いておきましょう。
理学療法士の職務経歴書のテンプレートをダウンロード
【編年体式】職務経歴書テンプレート
職務経歴が過去から時系列になっている、編年体の職務経歴書をここからダウンロードできます。主に、経歴のまだ浅い若年層の方に適しているバージョンです。
【逆編年体式】職務経歴書テンプレート
職務経歴が直近から時系列になっている、逆編年体の職務経歴書をここからダウンロードできます。主に、直近の経験を活かして転職したい方やベテラン層の方に適しているバージョンです。
スマホで職務経歴書を作るなら【職務経歴書Web作成ツール】が便利
パソコンやスマホで職務経歴書を作る場合は、簡単に職務経歴書が作成できる職務経歴書Web作成ツールがおすすめ。
株式会社キュービックが開発したミライトーチは、情報を入力していくだけで、履歴書だけではなく職務経歴書も作成することができます。
煩わしい職歴の表作成なども自動で行なってくれるため、とても簡単に職務経歴書の作成ができますよ。
また完成した職務経歴書はPDFでダウンロードもできるため、メールでの添付はもちろん、コンビニ等で印刷するのも便利です。