【看護師転職】履歴書の志望動機の例文20個|病院や診療科別の書き方は?
看護師の転職では、病院や診療科など、応募先によって志望動機の書き方やポイントが異なります。
そこで本記事では、看護師向けの志望動機の書き方や添削前後の例文を紹介します。
目次
志望動機を書く前に!やるべき準備3つ
志望動機は、3つの事前準備をしておくと作成しやすくなります。
1.応募先の情報収集をして魅力を言語化する
志望動機は、どの応募先にもいえるような魅力ではなく、応募先にしかない魅力を伝えられると理想的です。
そのためには、応募先の情報収集が欠かせません。
応募先の求人やホームページ、地域の医療機関や競合などを確認し、応募先にしかない魅力を探してみましょう。
病院や施設では見学会などを定期的に実施しているケースもあるので、自分の目で確認するという方法もあります。
2.これまでの経験やスキルと転職理由を箇条書きにする
事前にこれまでの経験・スキル、転職理由を箇条書きにしておきます。
特に社会人経験が長い場合は、時間に余裕をもって過去を振り返り、これまでの経験を洗い出しておくことが重要です。
箇条書きにした経験・スキルのうち、応募先にマッチする経験・スキルを選んで志望動機に生かしましょう。
3.転職後の看護師像を明確に描く
応募先に入職した後の看護師像をイメージしておくことも重要です。
志望動機で入職後の姿をアピールできると、採用担当者も応募する仕事にマッチしているか判断しやすくなります。
もし入職後の姿がイメージできない場合は、情報収集が足りない可能性があるので、求人やホームページなどを確認し、入職後に実現したいことを考えてみましょう。
看護師の履歴書における志望動機の書き方とマナー
志望動機の書き方のポイントと、マナーもご紹介します。
<志望動機の一例>
〇〇地域の医療を支える総合病院であり循環器医療に注力している貴院で、循環器のスキルを生かしたいと考えております(1)。
循環器の専門病院で3年3ヶ月勤めた経験スキルを活かしつつ、もっと広い視点で看護をやりたいと考えるようになりました(2)。
循環器以外の疾患についても知識・経験を身につけ、他診療科とも連携して患者様を総合的に看護できる看護師を目指したいと考えております(3)。
(1)最初に志望した理由を端的に書く
採用担当者がすぐに志望理由を把握できるように、冒頭に志望した理由を書きます。
志望理由が回りくどいと要点をつかみにくくなるので、冒頭は端的な文章を心掛けましょう。
よくあるNG例
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(2)これまでの経験と転職の経緯を書く
志望理由の根拠として、これまでの経験と転職の経緯を書きます。
経験を生かして転職する場合は、応募先の仕事に生かせる経験・スキルを中心に書きましょう。
また、転職の経緯に以前または現在の勤務先の不満を挙げると、ネガティブな印象を与える可能性があるため書かないようにしましょう。
よくあるNG例
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(3) 入社(職)後に貢献・挑戦したいことを書く
志望動機は、入社(職)後に貢献・挑戦したいことを書いて締めくくります。
採用担当者は、志望動機から「経験・スキルや人柄、転職理由が自院とマッチしているか」「活躍してもらえるか」を判断しています。
志望動機の締めくくりは、応募先で実現可能なことを書きましょう。
よくあるNG例
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履歴書に志望動機を書く際のマナー
- 200~300文字程度にまとめる
- 敬称は「貴院」や「貴法人」など応募先にあわせる
- 面接との一貫性を意識する
履歴書に記載する志望動機は、200~300文字程度にまとめ面接で話す内容との一貫性を意識します。
敬称は応募先に合わせて書くようにしてください。
【病院別】履歴書における看護師の志望動機|添削後の例文4選
志望動機の例文を病院別に4つご紹介します。
添削のポイントも記載しているので、書き方の参考にしてください。
総合病院と専門病院では志望動機の書き方が違う?
専門病院と総合病院では、志望動機の書き方が異なります。
専門病院の場合は、院内で配置替えがあったとしてもケアする診療科は変わりません。
一方、総合病院では希望の診療科があっても、必ず配属してもらえるとは限らず、希望していない診療科への転属もありえます。
そのため、総合病院の志望動機で希望の診療科を強く主張しすぎると、採用担当者から「他の診療科に配属になったらすぐ辞めてしまうかも」と懸念される可能性があります。
総合病院で希望の診療科を伝える際はこだわりすぎないように配慮して、自分が目指したい医療の在り方・姿勢を強調するようにしましょう。
1.急性期病院に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
貴院では、脳神経外科のプロフェッショナルな看護を24時間、365日提供し、さらに患者様に侵襲の少ない手術を行い短期間で日常生活に戻しておられます。
私は、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師として、患者様の重篤化回避から生活再構築までを患者様だけでなくその生活背景も捉えて看護を行っていきたいと思っております。
貴院ではそれができると思います。
また、認定看護師としての役割を果たし、病院に貢献したいと思っております。
(42歳・女性看護師 600床の総合病院脳神経外科病棟やHCUから300床の2次救急病院HCUに転職)
↓
<添削後の志望動機>
「看護レベルの高さ」と「短期間で患者様を日常生活に復帰させる体制」の2点に魅力を感じ、貴院を志望いたしました。
私は、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師としての経験から、患者様の重篤化回避から生活再構築までを、生活背景も捉えた看護を重視して取り組んでまいりました。
プロフェッショナルな看護を24時間・365日提供し、患者様を短期間で日常生活に戻されている貴院は、私が理想とする看護を提供できる環境であると感じています。
入職後は脳卒中リハビリテーション看護認定看護師としての役割を果たし、より貴院の専門性を高めることに貢献したいと思っております。
添削のポイント
- 志望する理由の結論を2つと明確でわかりやすくした
- 応募先の情報収集→魅力を言語化し、自身の経験スキルや仕事のこだわりとマッチさせることを意識した
- 今後の目標を具体的に伝えつつ、こだわりの強さはトーンダウンしている
2.回復期リハビリテーション病院に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
大学病院でずっと集中治療を中心に急性期看護に携わってきましたが、在院日数短縮化が進み、日々病気を抱えながら在宅に戻るためにリハビリ療養病棟へ転院されていく方を見送ってきました。
急性期はやりがいを感じましたが、看護師10年目を迎えるにあたりもう少し視野を広げたいと考え急性期から慢性期に移行する過程での看護師の取り組みを学びたいと思い貴院を志望しました。
(33歳・女性看護師 1200床程度の大学病院集中治療室から60床程度の民間リハビリ療養病院へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
貴院を志望したのは急性期から慢性期に移行する過程の看護師の取り組みを徹底して学べると感じたからです。
私は新卒から10年間、大学病院に勤務し、集中治療を中心に急性期看護に携わる経験を積んできました。
日々病気を抱えながら在宅に戻るためにリハビリ療養病棟へ転院されていく方を見送るうちに、自身の仕事にジレンマを感じるようになりました。
急性期看護にはやりがいを感じておりますが、看護師10年目という節目を迎えるにあたって、急性期以外にキャリアの幅を広げたいと考えております。
貴院では、長期間の急性期看護で得た知見を生かして、慢性期医療へのスムーズな移行を推進し、患者様の療養に貢献したいと思います。
添削のポイント
- 回復期リハビリテーション病院に志望先を変えた理由と志望理由に一貫性がある
- 機能の異なる病院でどのような看護をしたいのかなど、具体的な今後の目標や意欲を伝えられている
- リハビリ病院の中から応募先を選んだ理由をアピールしている
3.療養型・慢性期病院に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
これまで総合病院の急性期病棟で6年半就業し、消化器疾患を中心に経験してきました。
このたび貴院の、「患者様のもっている能力を最大限に活かし、自立を支援する」の理念に共感し、在宅復帰が困難な患者様が増加していくなかで、長期的に患者様に寄り添った看護ができる貴院に魅力を感じ志望いたしました。
今後、貴院において高齢者看護やケアの技術を身に付け、貴院の一員として貢献したく思いますのでよろしくお願いいたします。
(43歳・女性看護師 公立病院の消化器内科病棟から療養型病院の内科病棟へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
貴院が掲げている「患者様の持つ能力を最大限に活かし、自立を支援する」という理念に共感し、志望いたしました。
これまで総合病院の急性期病棟で6年半就業し、消化器疾患を中心に多くの経験を積んでまいりました。
しかし、在宅復帰が困難な患者様が増加するなかで、長期的に患者様に寄り添った看護の必要性を痛感しました。
また、私も祖母の介護をするようになり、仕事と家庭の両立を実現したいと考えております。
そこで、急性期病棟での経験スキルをベースに、回復期・慢性期看護にも注力する貴院で幅を広げたいと考えるようになりました。
今後、貴院において高齢者看護やケア技術を身につけ、病院の一員として貢献したいと思っています。
添削のポイント
- 高齢期看護、慢性期看護の経験・スキルを身につけていきたいという意欲やキャリアビジョンが明確
- 療養型病院や慢性期病院は、仕事と家庭を両立できることを売りに募集をしているところも多いため、「家庭と両立した働き方がしたい」と書くという方法もある※志望動機とリンクしないのであれば無理に書く必要はない
4.大学病院に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
私は、中規模病院にて○年間、内科・外科を中心に幅広い診療科を経験してまいりました。
ただ、現勤務先では対応できない患者様もおり、最新の医療技術を提供できる環境で看護師としてスキルアップをしたいと考えるようになりました。
貴院は最先端の医療技術や設備を導入し、幅広い看護経験が積めると思っています。
また、院内で各種勉強会や研修、学会などへの参加を奨励する環境があるとも伺っております。
入職後は最新の医療技術を学ばせていただき、専門性の高い看護師として貢献していきたいと考えております。
↓
<添削後の志望動機>
最先端の医療技術を学び、幅広い看護経験を積める貴院の環境に魅力を感じ志望いたしました。
私はこれまで、中規模病院にて○年間、内科・外科を中心に幅広い診療科を経験しています。
ただ、現勤務先では対応できない患者様も存在するため、ジレンマも感じていました。
そんな折、貴院の採用ページを拝見し、新しい医療技術や専門性の高い医療を提供できる環境で看護師としてのスキルアップを図りたいと思うようになりました。
貴院では各種勉強会や研修、学会等への参加を奨励する環境があります。
私自身も積極的に参加して学び続け、専門性の高い看護師として貴院に貢献していきたいと考えております
添削のポイント
- 環境への魅力を通じて学習意欲を伝えている
- 転職によってスキルアップしたいという気持ちを強くアピールできている
- 実務経験が十分にあることもアピールしている
【施設別】履歴書における看護師の志望動機|添削後の例文6選
志望動機の例文を、施設別に6つご紹介します。
1.一般クリニック(診療所・医院)に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
大学病院で4年間働きました。3交替で夜勤もあり、身体的にも精神的にも負担がかかる状況でした。
そのような急性期病院ではなく、貴院のような地域や患者様に寄り添った看護がしたいと考え、貴院を希望いたしました。
貴院では、慢性期看護を学び、患者様やそのご家族に寄り添った看護ができるように日々精進したいと考えております。
(29歳・女性看護師 大学病院外科病棟、ICUから地域の小さな内科クリニックへ転職したい)
↓
<添削後の志望動機>
地域や患者様に寄り添った看護を実現していることに魅力を感じ、貴院を志望しました。
私は大学病院で4年間勤務しており、3交替で夜勤も多く経験することで、急性期看護のさまざまな経験・スキルを積んでいます。
その一方で、急性期のみの看護に限定されることや、患者様・ご家族とも短期的な関係性になってしまうことに物足りなさを感じ、地域や患者様に中長期的に向き合える環境で経験を生かしたいと考えるようになりました。
貴院では慢性期看護を学び、患者様やご家族に寄り添った看護ができるように日々精進したいと考えております。
添削のポイント
- 求人にマッチする経験・スキルを中心に、即戦力をアピールしている
- 3交代/夜勤による心身への負担が大きいという前勤務先への不満を書かず、経験値を増すことにつながったと言い換えている
- 「寄り添った看護をしたい」という一般的な志望動機を、自身の実体験(急性期看護の経験やそこで感じた物足りなさ)を記載することで納得感を持たせている
2.美容クリニックに転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
循環器病棟に3年間勤め、看護師としての基本的な技術や知識を習得することが出来ました。
私自身も顔の吹き出物に悩み、良くしたいと思った経験があります。
以前より美容皮膚科での勤務をいつかしたいと考えていました。
そして若い年齢のうちに経験を積みたいと考え、転職するには今であると考えました。
また、経験を積みながらも、今までの経験を活かして貴院に貢献できることがあると考え、応募いたしました。
(32歳・女性看護師 急性期の総合病院循環器病棟から医療法人の美容皮膚科クリニックへ転職)
↓
<添削後の志望動機>
美容整形の施術実績の豊富さと患者様の満足度の高さを両立されていることに魅力を感じ、貴院を志望しました。
私は、総合病院の循環器病棟に3年間勤め、看護師としての基本的な技術や知識を習得できたと自負しております。
看護師として今後の専門領域を考えたときに、私自身も顔の吹き出物に悩んだ時期があり、世の中のニーズも高い美容皮膚科で新たなキャリアを構築していきたいと考えるようになりました。
貴院では、患者様のQOLを高めて笑顔で過ごしていただけるように、悩みや希望に寄り添ったケアを行っていきたいと考えております。
添削のポイント
- 美容クリニックへキャリアチェンジをする理由が伝えている
- 「自身のコンプレックスがあるから患者の悩みに寄り添える」だけでなく、そのうえでなぜ応募先を選んだのかまで落とし込んでいる
- 華やかなイメージの一方で、病院よりも臨床経験を重視するケースもあるため、臨床経験を積極的にアピールする
- 美容クリニックは競争率が高いため、納得度の高い理由が大切になる
3.訪問看護ステーションに転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
健診クリニックでは毎日200人程のお客様を相手に、時間に追われて効率化を追求したり、いかにスムーズに業務が運ぶかという形で働いてきました。
そんな中、ご利用者様と1対1で向き合って、看護を提供するという訪問看護に魅力を感じ始めました。
また、育児中でもあり、近隣での就職を希望しておりましたので、志望いたしました。
(34歳・女性看護師 社会医療法人運営の健診クリニックから個人運営の訪問看護ステーションへ転職)
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<添削後の志望動機>
ご利用者様と1対1で向き合い、よりよい看護の提供を理念だけでなく実践されていることに魅力を感じ、貴院を志望しました。
私は○年間、健診クリニックで勤務し、毎日200名程のお客様に対して、スピーディな応対や手続きの効率化など、スムーズな業務の進め方にこだわってきました。
その結果、お客様への対応力、事務スキルなどを身につけることができましたが、今後はより深くていねいな看護を提供する貴院で経験を積みたいと考えております。
入職後は、検診クリニックで培った業務効率化の経験・スキルを活用しながらも、ご利用者様へのホスピタリティを意識し、訪問看護事業に貢献していきたいです。
添削のポイント
- 現勤務先(前勤務先)の検診クリニックでの働き方を数値等を用いて具体的に伝えることで、「一人ひとりと向き合いたい」という志望動機に説得力を増している
- 身につけた経験・スキルをどのように活かすかも伝えている
- 医療知識や看護経験だけでなく、「効率化」や「対応力」などのポータブルスキルも書いている
- 「1対1で向き合いたい」という理由のみでは、かぎられた時間で対応をすることへの理解が不足していると捉えられる可能性があるため、訪問看護の仕事研究を行い活躍できることを意識した
4.老人ホーム・介護施設に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
前病院では、三次救急の病院に勤務していました。救急疾患や最新治療、災害治療などの知識を得ることはできましたが、自分としては、老年看護に興味があります。
学生の頃から慢性期疾患や老年看護に興味があり、いずれは専門的にやりたいと思っていました。
老年期に限定された看護の提供を希望するため、介護老人保健施設へ志望しました。
(39歳・女性看護師 国立病院機構の三次救急病院から介護老人保健施設へ転職)
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<添削後の志望動機>
学生時代から老年看護への興味関心が強く、長年にわたり○○エリアの老年看護を牽引する貴院を志望しています。
私は約15年間、三次救急の病院に勤務し、救急疾患や画期的な治療、災害治療などの幅広い知識を得て、看護師としての経験を積んでまいりました。
さまざまな分野を経験したからこそ、日本社会における老年介護の重要性を改めて実感するようになり、自分も携わりたいという思いが強くなりました。
貴院においては多様な看護現場で学んできた知識や対応力を活かし、○○エリアの高齢者の皆様に寄り添った看護を提供したいと考えております。
添削のポイント
- 「学生時代から興味があった」「15年間様々な経験を積んだ上で志望する」という記載から、老年看護への強い意欲を伝えている
- 老年期の看護ができる療養型病院や訪問看護ステーションではなく、老人ホーム・介護施設を選んだ理由が伝わるよう意識している
5.デイケア・デイサービスに転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
前職は二次救急病院の整形外科で急性期分野を学んできました。緊急手術からTKAやTHAと高齢者の疼痛緩和のオペ等さまざまな整形分野を学んだあとリハビリテーション科へ転科。
急性期を経た方々が回復する様子、退院支援など一連の流れを学ぶことができました。
また、応援勤務として異動した際は、感染分野を詳しく学ぶことができました。
その後は結婚を機に日勤専門や整形で学んだ知識を活かせる現場を探し、こちらの通所リハビリデイサービスに応募させていただきました。
(27歳・女性看護師 二次救急病院の整形外科、リハビリテーション科・感染病棟から通所リハビリデイケア(パート)へ転職)
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<添削後の志望動機>
整形外科でのTKAやTHA、高齢者の疼痛緩和のオペなどの経験を活かし、長く働ける場として貴施設を志望しています。
前職では、◯年間二次救急病院の整形外科で急性期分野を学んだ後、リハビリテーション科で○年間の経験を積み、急性期を経た方々が回復する様子、退院支援など一連の流れを学ぶことができました。
また、応援勤務として異動した際は、感染分野も詳しく学ぶことができ、高齢者向け看護経験、回復期看護、退所支援、感染分野の知見は貴施設でも活かせると考えております。
育児と仕事と両立できる環境が貴施設にあると先輩看護師の実例を伺い、貴施設で長く働いていきたいと考えております。
添削のポイント
- 経験スキルをどのように活かせるか具体的に伝えている(整形外科、リハビリテーション科、感染分野での経験)
- リハビリや感染症対応の知識、介護士的な役割への意欲も積極的にアピールしている
- 慢性期病院や療養型病院と同様に、施設側が家庭と仕事の両立を強調しているケースがあるため、今後のライフステージを含めて勤務イメージを伝えるという方法もある
6.保育園・養護学校に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
今までは大きな病院で、成人を対象とした看護を行ってきました。
耳鼻科では特にアデノイド切除や中耳炎といった小児に関する病気も看てきましたので、子どもに対しての処置やぐずったときの対応なども経験があります。
また自分自身も2児の母なので、子どもの体調が悪くなった時の子どもへの対応や保護者の方への連絡、小児科の様子なども良く理解しております。
子どもが大好きなので、子どもに関わりながら看護の仕事がしたいと思い、貴園を志望しました。
(32歳・女性看護師 大学病院の急性期病棟から保育園の看護師(パート)へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
子どもの教育・保育と看護の両方に携われるため、貴園を志望いたしました。
総合病院の耳鼻科にて、特にアデノイド切除や中耳炎といった小児に関する病気も数多く経験し、子どもに対しての処置やぐずったときの対応なども得意としています。
自分自身も2児の母として、子どもの体調が悪くなった時の対応や保護者の方への連絡、小児科の様子なども十分に理解しております。
子どもに関わることが大好きなので、入職後は看護師としての専門的な知識を活かしながら、子どもへのよりよい保育・教育に貢献したいと考えております。
添削のポイント
- 子どもや保護者とのコミュニケーション力、接遇力に関する知識や経験をアピールしている
- 子どもに関する看護師ならではの医療知識やケア経験があれば志望動機に交える
【診療科別】履歴書における看護師の志望動機|添削後の例文5選
志望動機の例文を、診療科別に5つご紹介します。
1.整形外科に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
新卒として入職してから大学病院に勤務していましたが、常に慌しく患者さんと時間をかけて向き合っていくのが難しく感じていました。
転職活動をするなかで貴院の看護理念を拝見し共感しました。時間をかけて患者さんと接し、信頼関係を築いていきたいと思い志望しました。
貴院で看護観を深め、自分の看護の質を上げるため勉強していきたいと思っています。
(30代前半・女性看護師 大学病院の呼吸器内科・循環器内科の急性期・慢性期から医療法人の病院の整形外科へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
貴院の看護理念である、「患者様と深い信頼関係を築く」という部分に共感し志望しました。
私は新卒で大学病院に入職してから約10年間、呼吸器内科や循環器内科を中心に複数の診療科で、急性期から慢性期まで日々患者様と接してまいりました。
整形外科領域に興味を持った背景は、内科の患者様に整形外科領域の病気や障害を持つ方も多く、看護師としての対応範囲を広げていきたいと考えるようになったためです。
入職後は、整形外科の経験を積み、患者様と深い信頼関係を築きながら、将来的には介護リハビリテーションなどの近接領域にも関わっていきたいと考えております。
添削のポイント
- 整形外科がある病院は介護リハビリや療養もあるケースが多く配属替えもあることを考慮し、診療科へのこだわりを控えている
- 整形外科を志望しつつ、関連する看護も担当していきたいなどの将来性も伝えている
2.精神科に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
精神科病院に2年6ヶ月勤務してきました。主に慢性期の病棟でしたのでコミュニケーションを大切にしてきました。
貴院では患者さんと接するリハビリや患者さんとの時間を大切にするという理念に共感でき、私の力を十分に発揮できると考えています。
また病院での経験を生かして多くの患者さんに感謝される看護師を目指したいと思っております。
(31歳・男性看護師 医療法人の精神科慢性期病院から医療法人の精神科急性期病院へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
「患者様と接する時間を大切にする」という貴院の理念に共感し志望しました。
直近で2年6ヶ月間勤務した精神科病院では、主に慢性期の病棟を担当し、患者様とのコミュニケーションを大切にしてきました。
今後は慢性期で培った経験やコミュニケーションスキルを生かして、貴院での急性期・リハビリに関する看護経験を積み、看護の幅を広げていきたいと考えております。
精神科認定看護師の資格を取得し、より専門的な看護を提供できる看護師を目指していきたいと思っています。
添削のポイント
- 精神科を志望するうえで、慢性期と急性期の看護内容の違いへの理解度をアピールし、挑戦したい理由も書いている
- 認定看護師や臨床心理士などの資格取得を目指している場合は、キャリアプランとして加える
3.産婦人科に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
以前も産婦人科クリニックにて4年正職員として勤務しておりました。
分娩件数の減少により分娩に携わる機会が急激に減ってしまったため退職しましたが、まだまだ産婦人科で分娩に関わっていきたいという思いが強く、県内でも有数の分娩件数を誇る貴院を志願いたしました。
分娩件数が多いだけでなく、無痛分娩や帝王切開後経膣分娩といった多様な分娩方法を取り入れており、さまざまな知識を身につけながら勤務出来ることが魅力と考えております。
今回はパートでの勤務を希望しておりますが、前勤務先で培った知識と技術を活かしながらスキルアップできるよう積極的に介助に携わっていきたいと思っております。
(29歳 女性看護師 医療法人運営の産婦人科クリニックから別の産婦人科クリニックへ転職)
↓
<添削後の志望動機>
県内でも有数の分娩件数を誇る貴院で経験を積みたいと考え、志望いたしました。
私は、産婦人科クリニックにて4年間正職員として勤務いたしました。
分娩件数の減少により分娩に携わる機会が急激に減ってしまったため退職しましたが、今後も産婦人科で分娩に関わっていきたいという強い思いがあります。
貴院は分娩件数が多いだけでなく、無痛分娩や帝王切開後経膣分娩といった多様な分娩方法を取り入れており、さまざまな知識を身につけながら勤務できることが魅力と考えております。
前勤務先で培った知識と技術を活かしながら、産婦人科の看護師としてさらにスキルアップできるように、積極的に介助に携わっていきたいと思っております。
添削のポイント
- 産婦人科経験が必須であることを考慮し、産婦人科の経験を中心に書いている
- 産婦人科の中でも、なぜ応募先を選んだのかの理由を明記している
4.小児科に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
総合病院の循環器内科と小児科の混合病棟で3年勤務していました。さまざまな症例を通して、急性期・慢性期の看護を身に付けてきました。
貴院は小児科・内科専門のクリニックのため、今まで身に付けた知識や技術が生かせると考えました。
また、地域に密着した貴院で働きながら地域の皆さまに信頼されるようあたたかい看護を行っていきたいと考えています。
(38歳 女性看護師 総合病院の循環器内科と小児科の混合病棟から内科・小児科のクリニックへ転職)
↓
<添削後の志望動機>
貴院は小児科・内科専門、かつ地域に密着したクリニックであるため、これまでの経験・スキルが生かせると感じ志望しました。
私はこれまで総合病院の循環器内科と小児科の混合病棟で3年勤務し、さまざまな症例を通して急性期・慢性期の看護を身につけてまいりました。
これからは、患者様の顔が見えて継続的な関係性を維持できる働き方をしたいと考えております。
長年地域に密着して医療サービスを提供されている貴院で、地域の皆様に信頼されるような、温かい看護を行っていきたいと考えております。
添削のポイント
- 小児科経験が必須であることが多いことを考慮し、小児科での経験を中心に書いている
- 内科などが併設されているクリニックも増えており、内科経験があれば小児科にも応募できるケースがある。その場合は、「内科の経験があり、小児科はこれから勉強していきたい」という意気込みを伝える
5.循環器内科に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
大学病院にて看護の基本を学び、消化器疾患の看護をしてきたなか、大学病院へ入院するまでの過程で地域医療の重要性を感じました。
貴院は、循環器を専門としまた内科全般、小児医療まで地域の方々とともに寄り添っていらっしゃいます。
地域医療を貴院で学び、患者に寄り添った看護をしていきたい、そして循環器をしっかり学びたいと思っております。
(46歳・女性看護師 大学病院の消化器内科病棟から地域の診療所の循環器内科へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
地域医療の重要拠点として循環器を専門としつつ、幅広い医療を提供している貴院に魅力を感じ、志望しております。
私は○年間、大学病院にて看護の基本を学び、消化器内科での幅広い看護経験を積んできました。
大学病院での勤務を通じて、大学病院に入院する前段階である地域医療の重要性を感じるようになりました。
貴院は地域のニーズに寄り添い、循環器を専門としながら内科全般や小児科医療まで幅広い医療を提供されており、これまでの経験を生かせると自負しております。
地域医療を貴院で学び、患者様に寄り添った看護をしていきたいと考えております。
添削のポイント
- 「より専門的な知識・スキル・手技を身につけてスキルアップしたい」という意欲を強調している
- 未経験からの転職なら、自身が経験した診療科と循環器疾患との関わりなどをアピールする
【経歴・動機別】履歴書における看護師の志望動機|添削後の例文5選
志望動機の例文を、経歴・動機別に例文を5つご紹介します。
1.ブランクありの看護師向けの志望動機
<元の志望動機>
公立病院の急性期の内科病棟で3年間勤務させていただいておりました。
妊娠・出産を経験し4年のブランクがあります。医療・看護技術の発展にともない、看護師として再挑戦し、自身のスキルアップに努めてまいりたいと思います。
また、貴院は地域密着型の病院であり、患者様に寄り添い、ていねいな看護を提供できると考え志望いたしました。
(29歳・女性看護師 公立病院の内科混合病棟から4年のブランク後、地域密着型ケアミックス病院の急性期内科病棟へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
地域密着型の貴院であれば、患者様に寄り添いていねいな看護を提供できると考え志望いたしました。
私はこれまで公立病院の急性期の内科病棟で3年間勤務し、患者様に寄り添った看護を心がけておりました。
その後、妊娠・出産を経験し4年のブランクがありますが、家庭・育児も落ち着き、看護師として再挑戦し、自身のスキルアップに努めてまいりたいと考えております。
急性域内科での経験を活かして1日でも早く戦力となり、貴院が大切にされている「患者様ファースト」の質の高い看護を提供できるように邁進したいと考えております。
添削のポイント
- 「病院に戻りたい」「学びなおして貢献できるようになりたい」という姿勢を意識している
- 仕事との両立ができることを補足している
2.40代以上の看護師向けの志望動機
<元の志望動機>
療養型病棟で5年と急性期病棟で5年勤務してきました。
どちらの病院も高齢者が多く、老年看護について学ぶことができました。
また、病院だけではなく保健センターで勤務し、地域の皆様と触れ合いコミュニケーションを図るよい機会を得ることができました。
これらの経験を活かし、訪問看護という患者様とより密着した看護ができる仕事をしたいと思い志望いたしました。
(45歳・女性看護師 保健センターの看護業務(乳幼児健診、BCG接種、HIV検査などに従事から老人施設の訪問看護へ転職)
↓
<添削後の志望動機>
患者様とより密着した看護ができる「訪問看護」を仕事にしたいと考え志望しました。
直近では、療養型病棟を5年間、急性期病棟を5年間勤務し、どちらの病院も高齢者が多く、老年看護について学ぶことができました。
また、病院だけではなく保健センターにも勤務し、地域の皆様と触れ合いコミュニケーションを図る機会を得ることができました。
貴施設では、これまでの経験を生かしながらも、より質の高いサービスの提供やマネジメント業務などを通じて組織力向上にも貢献していきたいと考えております。
添削のポイント
- 積み重ねてきた豊富な経験・スキルの中で、応募先との接点をポイントを絞って書いている
- マネジメントを期待される年代であることも想定し、マネジメントに関する今後の意欲も伝えられている
3.未経験の診療科に転職希望の看護師の志望動機
<元の志望動機>
精神科病院で1年勤務しました。
病院勤務のときは夜勤も行ってきましたが、結婚を機に固定休みのところで働きたいと思いました。
また、精神科では患者さんとのコミュニケーションが大事だなと感じることが多かったです。クリニックでは、さまざまな年代の方と関わることが多いと思います。
精神科病院で学んだコミュニケーションの大切さを大事にして業務を行っていきたいです。患者さんにとって話しやすい、信頼できる立場の看護師になりたいです。
(26歳 女性看護師 精神科病院から耳鼻咽喉科クリニックへ転職)
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<添削後の志望動機>
地域の身近なクリニックとして、子どもから高齢者まで幅広く地域を支える貴院に魅力を感じ志望いたしました。
私は精神科病院で1年の勤務経験があり、さまざまな年齢層の患者様に対して、最も適したコミュニケーションを図ることを意識して仕事をしています。
看護師としての今後のキャリアを考えた時に、地域のかかりつけ医として地元に貢献できること、多数の疾病や医療機器への対応スキルを身につけたいと考え、耳鼻咽喉科での看護を希望するようになりました。
耳鼻咽喉科の知識を早期にキャッチアップしつつ、病院勤務で身につけたコミュニケーション力や多様な年代層に対応する柔軟性を生かして貴院に貢献したいと考えております。
添削のポイント
- 未経験の診療科・施設に転職しようと考えた理由を書いている
- これまでの看護師経験が応募先でどのように生かせるのかをアピールしている
4.1~2年目の新人看護師向けの志望動機
<元の志望動機>
大学病院で2年勤めていましたが、産科病棟では助産師が最前線に立っていることもあり仕事に物足りなさを感じていたため、さらにスキルアップし看護師として学びを深めるために転職を決意しました。
転職先を探していた際に貴院を見学し、雰囲気のよさと職員を大切にする風潮、そして理念に感銘を受けました。
何より、職員向けの図書館が充実していることからここなら自分の看護を深めることができると思ったため志望しました。
(33歳・女性看護師 大学病院の消化器外科・産科から中規模総合病院の混合病棟へ転職)
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<添削後の志望動機>
貴院を志望したのは質の高い看護を提供するという理念と実践に魅力を感じたからです。
私は大学病院に2年勤め、消化器外科を経て産科病棟で勤務しておりますが、助産師が最前線であるから仕事に物足りなさを感じ、看護師としてスキルアップできる環境への転職を決意しました。
貴院を見学させていただいたところ、チームワークを感じられる職場の雰囲気の良さや、職員を大切にする組織風土、そして職員向けの専門図書が充実していることに感銘を受けました。
入職後は主体的に学び、産科の看護知識や経験スキルを向上させ、貴院が目指す質の高い看護を実践する看護師になりたいと考えております。
添削のポイント
- 看護師としての経験値が少ないことを認識し、「一から学ぶ、主体的に学ぶ」などの意欲や姿勢を伝えている
- 経験を積んだからこそいえる「経験を生かしたい」という表現はできるかぎり避ける
5.新卒向けの志望動機
<元の志望動機>
貴院は、高い専門性を持ち、経験することが難しい多数の症例を学ぶことができると伺っております。
組織としても、専門性を持つ職員が多数在籍されていることに魅力を感じております。
専門的な看護師として成長するために、貴院でたくさんのことを学ばせていただきたいと考え、志望いたしました。
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<添削後の志望動機>
より多くの患者様に対応できる看護師になるために、貴院なら目指す看護師像を実現できると考え志望いたしました。
貴院は○○と〇〇領域で特に高い専門性を持ち、経験することが難しい多数の症例を学ぶことができると伺っております。
組織としても、専門性を持つ職員が多数在籍されており、教育・研修に特化した部署や制度を設けていることにも魅力を感じております。
貴院でさまざまな経験を貪欲に積んで、学びを深めていきたいと考えております。
できるだけ早く、専門的なケアが必要な患者様にも対応できる看護師に成長するつもりです。
添削のポイント
- どのような看護師を目指しているのか、具体的に伝えている
- 他の医療機関ではなく、応募先を選んだ理由が明確
- 短期的・中長期的なキャリア観を交えている
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株式会社キュービックが開発したミライトーチは、情報を入力していくだけで、履歴書だけではなく職務経歴書も作成することができます。
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また完成した職務経歴書はPDFでダウンロードもできるため、メールでの添付はもちろん、コンビニ等で印刷するのも便利です。
まとめ
専門資格をもち、病院、クリニック、老人ホーム・介護施設、保育園・養護学校など、さまざまな選択肢があるのが看護師の特徴です。
応募先によってニーズや求められる経験・スキルが大きく異なるため、求人や採用ページを読み込んで何が求められているのかを把握し、志望動機に反映するようにしましょう。
履歴書の書き方で悩んでいる看護師の方は、下記の記事も参考にしてくださいね。