正社員転職の履歴書の書き方【見本・テンプレート付き】
アルバイトやパートしか経験がなく、「正社員の求人に応募する場合の履歴書の書き方がわからない」と不安をおもちの方もいるようです。
正社員に応募する場合は、どのような点に注意して履歴書を作成すればいいのでしょうか。
そこで今回は、正社員転職の履歴書の書き方を解説します。
目次
正社員転職の履歴書の書き方【見本・テンプレート付き】
正社員もアルバイト・パートも、基本的な履歴書の書き方は変わりません。プロフィールや学歴・職歴、資格などを正式名称で正しく書きましょう。
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1.基本情報
氏名や生年月日、住所や連絡先など、基本的な情報を記載します。
住所は都道府県から始めて、省略しないようにしましょう。
また、履歴書によってはメールアドレス欄がないものもありますが、採用担当者との連絡にメールを使用するケースは多いため、連絡先や電話番号の欄に余裕があれば、メールアドレスも記載しておいた方がいいでしょう。
2.【雇用形態別】学歴・職歴
学歴・職歴欄は、これまでの勤務先の雇用形態によって異なります。雇用形態別に解説します。
履歴書の学歴・職歴の正しい書き方|いつから記載する?書ききれない場合は?
派遣・契約社員の経歴の書き方
2019年3月 |
株式会社〇〇に登録 |
2019年4月 |
◇◇株式会社 営業部に派遣社員として就業 |
2021年4月 |
同社に正社員として登用 |
派遣社員の書き方の基本は、派遣先と派遣元企業のどちらも記載することです。
ただし、派遣先企業と派遣元が秘密保持契約を結んでいる場合は、派遣元企業のみを書き、派遣先の社名を記載できないことを補足します。このような契約を結んでいないか、履歴書を作成する前に確認しましょう。
契約社員については、勤務先企業名を記載し「契約社員」として入社したことを明記します。
退職については基本的に「契約期間満了」としますが、自己都合で退職した場合は「一身上の都合により退職」、会社都合で退職した場合は「会社都合により退職」と書きましょう。
なお、派遣社員・契約社員から正社員登用された場合は、日付・企業名とともに「正社員登用」と記載します。
アルバイト・パートの経歴の書き方
2019年3月 |
株式会社〇〇 入社(アルバイト) |
〇〇カフェ配属、キッチン業務を担当 |
アルバイト・パートの経歴は、応募企業に活かせる業務内容であれば書きましょう。
学生時代や短期間のアルバイト経験は書かなくても問題ありませんが、ブランク期間が長く見えてしまう場合は、アルバイトやパートとして働いていたことを書いておきましょう。
履歴書にアルバイトの職歴は書く?学生や掛け持ちの場合の書き方
フリーランス・業務委託の経歴の書き方(開業届を出している場合)
2019年3月 |
〇〇(屋号)開業 |
|
年間約XX件のWeb制作案件を受託 |
2021年4月 |
一身上の都合により廃業 |
開業した日付と屋号や具体的な活動内容を記載します。
「年間約XX件のWeb制作案件を受託」「家業である○○農園に従事し、○○や○○業務を行う」など、どのような活動をしていたのかを補足すると、採用担当者が経験・スキルをイメージしやすくなるでしょう。
業務委託・フリーランスの履歴書の書き方|職歴・自己PRの例文を紹介
無職や専業主婦(夫)の経歴の書き方
2019年3月 |
株式会社〇〇 入社 |
2022年4月 |
株式会社〇〇 病気療養のため退職 |
現在は完治し、業務に支障はございません |
無職や専業主婦(夫)などで職歴がない場合は、資格取得や留学などその間に活動していたことや、病気療養などやむをえない事情があれば履歴書に補足します。
特に書くことがない場合は、自己PRや志望動機で強みや意欲をアピールしましょう。
3.【雇用形態別】志望動機・自己PR
履歴書には、志望動機欄が設けられている形式のものがあります。志望動機は、応募する企業に入社意欲を伝える重要な項目です。
雇用形態別の志望動機の書き方を解説します。
履歴書の志望動機の書き方|書き始めに使えるフレーズ・例文あり
派遣・契約社員の書き方
簡潔な例文
「派遣(契約社員)は有期雇用だったので、長く働ける職場で成長し貢献したいと感じました。貴社の○○業務はこれまでの経験を活かせるため、即戦力として成果を出したいと感じております。」
志望動機には応募企業を志望する理由を書きますが、例えば「正社員で安定しているから」「正社員だと給与が高いから」など、雇用形態や条件面の魅力を書いてしまうと、採用担当者が「正社員なら当社じゃなくてもいいのでは」という印象を抱くかもしれません。
自分の経験・スキルが活かせることや、応募企業の正社員でなくてはならない理由があるといいでしょう。
アルバイト・パートの書き方
簡潔な例文
「スーパーでアルバイトとして働いておりルーティン業務が大半でしたが、どんな仕事にもプロ意識をもち、さまざまな工夫をしてきました。貴社の「プロ意識をもった人材」という募集に、この強みを活かして貢献できると感じております。」
アルバイト・パートの場合は、「なぜ正社員のポジションに応募したのか」という背景や意気込みを交えて、応募企業を選択した志望理由を伝えます。
なお、正社員はアルバイト・パートに比べて責任範囲が大きくなるため、「任された仕事を全うする」という責任感の強さを感じさせることも大切です。
フリーランス・業務委託の書き方
簡潔な例文
「3年間フリーランスのWebデザイナーとして活動し、Webサイト制作やバナー広告制作の実績が多数あります。今後は自分が制作したサイトに深く関わりたいと思い、オウンドメディアを展開している貴社に魅力を感じて志望いたしました。」
フリーランス・業務委託の志望動機では、「なぜ正社員という働き方を選択したのか」「フリーランス・業務委託での経験・スキルをどのように活かせるのか」ということを意識しましょう。
また、応募企業の正社員でなければ成し遂げられない仕事やプロジェクトにふれることで、「どうしても入社したい」という気持ちが伝わり、熱意のアピールにもつながります。
無職や専業主婦(夫)の書き方
簡潔な例文
- 「所属企業が倒産したことをきっかけに、語学を身につけようと思い留学していました。これまでの○○経験と語学力を活かして、貴社の○○サービスに貢献したいと思います。」
- 「育児と介護を両立していた専業主婦(夫)の時に、宅食サービスに助けられました。フルタイム勤務ができるようになったため、ユーザー視点で考えられている宅食サービス企業である貴社で働きたいと考えております。」
無職や専業主婦(夫)の場合は、「なぜ仕事に復帰するのか」という前提から始めるとわかりやすくなります。
ブランク期間に得たことや気づきを志望動機や自己PRに活かせると、採用担当者の納得感が高まります。
4.趣味・特技
履歴書によっては、趣味・特技欄が設けられていることがあります。
できれば応募する仕事に活かせる趣味や特技だと理想的ですが、会話のきっかけ作づくりや人物像を伝えるために、話が弾みそうな趣味・特技があれば書いておきましょう。
「趣味・特技が浮かばない…」という場合は、趣味・特技欄が設けられていない履歴書を選択するという方法があります。
5.本人希望欄
履歴書の右下には「本人希望欄」が設けられています。応募企業にどうしても伝えたいことがあれば、本人希望欄に書きましょう。
履歴書の本人希望欄の書き方|バイトやパート、在職中の場合などの書き方も紹介
特になければ「貴社の規定に従います」と書く
「貴社の規定に従います。」
本人希望欄は、どうしても伝えておきたいことを記載する欄です。
そのため、履歴書の段階で希望年収や待遇などを記載すると「相互理解を深める前に一方的に条件を主張する人物」という印象を与えてしまう可能性があります。
強い希望がない場合は、「貴社の規定に従います」と書きましょう。
子どもの保育園の迎えがある場合の例文
- 「子どもの保育園への送迎があるため、月水は17時での退勤を希望します。」
- 「家族の通院のため、月に2回15時で早退させていただけると助かります。」
勤務日や時間が限られている場合は、理由とともに本人希望欄に具体的に記載すると考慮してもらえる可能性があります。
特に、応募企業が設定している就業時間内に勤務できない日時がある場合は、例文のように簡潔に書いておきましょう。
正社員の履歴書の書き方マナー3つ
正社員の履歴書の書き方の基本的なマナーについて解説します。
1.履歴書の種類・サイズのマナー
まず、履歴書の種類やサイズ選びについて解説します。
手書きなら正社員向けの履歴書!コンビニでもOK
履歴書を手書きで作成する場合は、正社員向けの履歴書を使用します。
履歴書には、「厚生省様式」「一般用」「転職用」「パート・アルバイト用」があるので、「パート・アルバイト用」以外を選ぶといいでしょう。
市販の履歴書は、コンビニや文房具店、インターネットなどで手に入ります。
パソコンならA4サイズで作成しよう
パソコンで履歴書を作成するなら、A4サイズまたはA3サイズを二つ折りにします。
職務経歴書はA4サイズで作成するのが一般的であるため、履歴書とサイズをそろえられます。
2.履歴書を作成する際のマナー
マナーにのっとっていない履歴書は、ビジネスマナーを不安視されてしまいます。
マナーを把握し、履歴書を作成しましょう。
手書きなら修正テープ・ペンの使用は不可
手書きの場合は、間違えたら書き直すのがマナーです。
修正テープやペンで直して提出すると、大ざっぱな印象を与えてしまうので注意が必要です。
写真は横30mm×縦40mmの証明写真で
履歴書の証明写真のサイズは、横30mm×縦40mmを選択します。
写真スタジオや証明写真機、証明写真アプリを使用する場合は、横30mm×縦40mmを選択できるようになっています。
証明写真は、履歴書や免許証、パスポート・マイナンバーカードでサイズが異なるため、撮影する際は、サイズを間違えないようにしましょう。
履歴書に使う証明写真の正しいサイズ|髪形や服装マナーについても解説
正社員の履歴書に使用する写真はスーツ以外・私服はNG
アルバイト・パートの場合は、証明写真の服装は私服でも構いませんが、正社員に応募する場合は履歴書の証明写真はスーツの着用がマナーです。
紺やグレーなど、落ち着いた色のスーツを選択するといいでしょう。
3.履歴書作成後〜郵送時のマナー
応募企業によっては、履歴書を送付するように求められるケースがあります。
郵送時のマナーをご紹介します。
郵送なら三つ折りNG!A3サイズ二つ折りで封筒に
履歴書をA3サイズで印刷して二つ折り、またはA4サイズで作成した場合は、封筒に入れるときに何度も折らないようにしましょう。
できるかぎりA4サイズのまま封筒に入れ、添え状(送付状)も同封するとていねいな印象になります。
面接対策として職務経歴書も用意しておく
中途採用の場合、履歴書と職務経歴書を求められるのが一般的ですが、もし履歴書のみだったとしても、職務経歴書を準備しておくことをお勧めします。
職務経歴書を作成する段階でキャリアの棚卸しができるため、自然に自分の経験・スキルを整理できるでしょう。
面接でも経歴を伝えやすくなるので、職務経歴書を作成しておいた方が転職活動をスムーズに進められるでしょう。
正社員の採用担当者が特に重視する内容4つ
正社員に応募する履歴書で、採用担当者は何を重視しているのでしょうか。代表的な観点をご紹介します。
1.正社員以外の働き方を選んだ理由
フルタイムではない長期間のアルバイト・パート経験を履歴書に書いていると、採用担当者は「並行して何かをしていたのだろうか?」「なぜフルタイムで働かなかったのだろう」という疑問を抱くかもしれません。
役者やアーティスト、ボランティアなど、やりたいことや夢を追って正社員以外の働き方を選んでいた場合は、背景について履歴書に簡潔に補足してもいいでしょう。
2.なぜ正社員を目指そうと思ったのか
一般的に、派遣や契約社員、アルバイト・パートと比べると、正社員は主体性や創意工夫などを求められる傾向があります。
責任も重くなるため、正社員として働く意志の強さを判断するために、なぜ正社員を目指そうと思ったのかを確認する傾向があります。
3.なぜ当社を選んだのか
自社を選んだ理由を重視するのは、応募者がどのくらい企業研究をしているかを確認するためです。
しっかりと企業研究をして応募しているのであれば、選考過程や入社後のミスマッチが生じにくくなります。
選考辞退や早期離職を防ぎ、高いモチベーションを維持したまま働いてもらうために、自社を選んだ理由を重視する傾向があります。
4.当社でどのくらい能力を活かせそうか
履歴書の経歴や資格、自己PRなどから、どのくらい能力が活かせるかを確認しています。
特に中途採用では即戦力を求める傾向があるので、強みや経験・スキルを活かして自社で活躍してもらえるかは、見極めのための重要な要素です。
正社員の履歴書に関するよくある質問4つ
正社員の履歴書に関する疑問にお答えします。
Q1.履歴書に退職理由は必要?
A.退職理由を記載する場合、自己都合退職は「一身上の都合により退職」、会社都合退職は「会社都合により退職」とするのが一般的です。
ただし、やむをえない事情で早期離職した場合は、簡潔に退職理由を記載してもいいでしょう。
Q2.同じ会社でパートから正社員になる際の履歴書の書き方は?
A.パートで働いている企業で正社員登用に応募する場合、企業によっては履歴書を求められることがあります。
勤務先の企業であっても、外部から正社員の求人に応募する場合と同様に、履歴書でも熱意をアピールしましょう。
Q3.正社員とアルバイトの履歴書の違いは?
A.正社員とアルバイトの履歴書に大きな違いはありません。
基本的なルールやマナーはどちらも同じです。
ただし、アルバイトは有期雇用で雇用期間や労働時間が短いことも多く、履歴書の各項目を正社員ほど重視せず扱いがカジュアルになる傾向があります。
Q4.履歴書で「契約社員」を「正社員」と偽ってもバレない?
A.バレる可能性が高いでしょう。
契約社員と正社員では、仕事の責任の大きさや評価軸、待遇が異なるケースが一般的です。
契約社員だった経歴を正社員と偽った場合、業務内容や役割、待遇などにギャップが生じるかもしれません。
また、リファレンスチェックを実施する企業もあるので、雇用形態を偽るのはやめましょう。
まとめ
正社員の求人にチャレンジする場合は、履歴書や職務経歴書で経験・スキルや意欲をアピールし、書類選考を通過するのが第一歩です。
正社員への転職を実現するために、履歴書の書き方ルールに従って、採用担当者に興味をもってもらえるようにしましょう。
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