職務経歴書に書くことがない場合の対処法|第二新卒・バイト経験のみの場合は?
「学校卒業後はアルバイトをしていた」「社会人経験が少ない」などの理由から、職務経歴書に書くことがないと悩んでいる方もいるようです。
書けるような経験がない場合は、どのようにまとめたらよいのでしょうか。
本記事では、ケース別に職務経歴書の書き方や例文をまとめました。
目次
職務経歴書に書くことがない!悩みがちな項目3つ
職務経歴書で多くの方が悩むのが、実績、自己PR、生かせる知識・スキル・資格の3項目です。
これらは採用担当者が重視する項目でもあるので、書き方のポイントを理解して書くことが重要です。
職務経歴書で悩みがちな3つの項目について、次項で詳しく解説します。
なお、第二新卒やニート、フリーターの経験しかなく「書くことがない」と悩んでいる場合は、下記の記事も参考にしてくださいね。
1.実績の書き方と例文
実績は経験・スキルの根拠になるため、具体的に書くことで説得力が高まります。
2つのポイントを意識して職務経歴書に記載しましょう。
ポイント1.数値化・レベルの高さにこだわらない
職務経歴書に書く実績は、可能であれば数値化できると理想的ですが、必ずしも数値化できる仕事ばかりではありません。
取り組みによって成果が出たこと、変化したことがあれば、職務経歴書に実績として記載しましょう。
また、「職務経歴書に書けるほどの実績ではない」と遠慮する方もいますが、実績のレベルを評価するのは採用担当者です。
そのため、成果や変化があったことは必ず職務経歴書に書いてアピールしましょう。
ポイント2.学生時代の経験から洗い出す
社会人経験が少ない場合は、学生時代の経験から洗い出すという方法もあります。
学生時代に熱中していた部活動、サークル、アルバイトなどで、工夫したことや成果が出たことがあれば職務経歴書に書きましょう。
実績の例文
1.経験やスキルに自信がなく数値化が難しい場合
<事務職の例>
株式会社〇〇
◇事業内容:営業コンサルティング
◇資本金:30億円 売上高:100億円 従業員数:150名 非上場
【担当業務】
・営業1グループ(12名)の営業事務
・データ入力、データ集計
・資料作成・修正
【実績】 売上や納期の管理表を作成して共有し、小さなミスを減らして部署全体の作業効率を上げることに成功。
事務職の場合は、組織の規模や不備を減らした取り組み実績などを記載してもよいでしょう。
2.そもそも社会経験が少ない場合
<アルバイト経験のみの例>
株式会社〇〇
◇事業内容:コンビニエンスストアの運営
◇資本金:3000万円 売上高:1000億円 従業員数:2000名 上場
【雇用形態】アルバイト
【担当業務】
・接客
・商品管理
・メンバーのシフト管理(8名)
・新人メンバーの育成(2名)
【実績】 バイトリーダーに選ばれ、通常業務に加えてメンバーのシフト管理や新人アルバイトの育成等を行った。
店舗規模(人数・売上)やシフト管理、育成担当したメンバー数など、数字を入れると採用担当者が想像しやすくなります。
職務経歴書の実績の書き方|実績なしの場合は?職種別の自己PR例文あり
2.自己PRの書き方と例文
自己PRは4つのステップに沿って進めるとまとめやすくなります。 各ステップの進め方を解説します。
ステップ1.「課題→工夫→結果」の話を書き出す
自己PRを考える際は、過去の経験を振り返って、「課題→工夫による実行→結果」のエピソードを挙げることから始めましょう。
先に強みを決めてしまうと、エピソードがかぎられてしまう可能性があります。
業務で工夫したエピソードを振り返って、複数書き出してみましょう。
目覚ましい成果が出なかったとしても、自分なりに工夫や試行錯誤した結果、気づきを得られれば、十分自己PRとして成り立ちます。
ステップ2.応募先に生かせる強みを複数決める
エピソードを書き出したら、応募先に生かせる自身の強みを2~3個決めます。
求人や企業のHPから仕事内容や求める人物像を確認し、どのような強みが発揮できるのかをイメージしましょう。
強みがイメージできない場合は、強みのキーワード例から見つけるという方法もあります。
<強みの例>
- 責任感
- 計画性
- 洞察力
- 柔軟性
- コミュニケーション力
- マネジメント力
- 自己研さん力
ステップ3.強みの根拠を書く
強みや取り組みの成果や実績を書きます。 成果や実績は強みの根拠になるため、自己PRに説得力が生まれます。
自己PRは採用担当者が強みやこだわりを判断する項目なので、輝かしい成果や実績でなくても構いません。
取り組みによって学んだことや気づきを書いてもよいでしょう。
ステップ4.強みをどのように生かすのかを書く
自己PRの最後に、応募先でどのように強みを生かしたいかを書けると理想的です。
求人や採用ページの仕事内容を確認し、強みを生かして入社後に貢献できることを考えてみましょう。
自己PRの例文
<自己研さん力を強みとしてアピールした事例>
私の強みは自己研さん力です。 文系の大学を卒業した後に現職のIT業界にチャレンジしました。
「基本情報技術者試験」に合格するために業務外でも勉強を行い、自分が知らない知識をWordやExcelにまとめ、いつでも復習できるようなドキュメントを作成しておりました。
現職では、わからない箇所はインターネットで情報がないか調べながら自分で考え、答えが出ない場合は、疑問点を明確にしたうえで質問するようにしております。
貴社においても、この自己研さん力を生かしてさまざまな業務にチャレンジし、業績アップに貢献していきたいと考えています。
職務経歴書の自己PRの書き方|思いつかない時につかえる例文あり
3.生かせる知識・スキル・資格の書き方と例文
生かせる知識・スキル・資格では応募先が求めていることを中心に書きましょう。
3つのポイントと例文をご紹介します。
ポイント1.応募先が求める人物像を分析する
多くの企業で即戦力が歓迎されるため、まず応募先が求める人物像を分析することが重要です。
求人や採用ページに、仕事内容や求める人物像を確認し、これまでの経験・スキルや保有資格のうち、何が生かせるのかを考えてみましょう。
ポイント2.ポータブルスキルも書く
生かせる知識・スキル・資格に記載するスキルは、専門的なものだけでなく、業界・職種を超えて発揮できるポータブルスキルを書くのも方法のひとつです。
オフィスソフトやチャットツールなど、多くの企業で使用している業務用アプリケーションを書いてもよいでしょう。
自分では気づいていなくても、仕事でこだわっていることや周囲から褒められたことなどがあるはずです。
過去を振り返って自分の強みを探し、応募する仕事に生かせることをアピールしましょう。
ポイント3.勉強中や取得予定の資格も書く
勉強中や取得予定のスキルや資格があれば、職務経歴書に書いておきましょう。
合格していなくても、相応の知識があることを伝えることができます。
取得予定の場合は、取得時期も書いておくと採用担当者がイメージしやすくなるでしょう。
また、社会人経験が少ない方は勤務先で受けた研修を書くという方法もあります。
生かせる知識・スキル・資格の例文
1.経験やスキルに自信がない場合
◾生かせる知識
英語:取引先と簡易な文法でのビジネスメール
◾PCスキル
Excel:オートフィルタ、グラフ作成、実績管理表入力
Word:議事録やマニュアルといった社内文書作成
専用システム:Salesforce、SAP
◾資格
20××年×月 普通自動車第一種運転免許 取得
20××年×月の2級ファイナンシャル・プランニング技能検定に向けて 勉強中
2.そもそも社会経験が少ない場合
◾️PCスキル
Word:画像を用いた文書作成が可能
◾️資格
20××年×月 普通自動車第一種免許 取得
◾️受けた研修
ロジカルシンキング研修、プレゼンテーション研修
社会人経験が少なく書くことがない場合は、少なくてもよいので身につけたことを書いておきましょう。
ロジカルシンキング研修、プレゼンテーション研修など、社会人になって受けた研修を書くという方法もあります。
また、議事録の作成や先輩の営業に同行して学んだことなど、経験したことを列挙してもよいでしょう。
職務経歴書の資格欄の書き方と見本|資格がない・勉強中の場合は?
職務経歴書に書くことがないときの注意点
- 嘘や誇張は絶対にNG
- 余白や空欄はできるだけ少なめに(余白を埋められない場合は志望動機を書く)
職務経歴書に書くことがないからといって、嘘や誇張を交えることは絶対に避けましょう。
応募企業に気づかれず入社できたとしても、何らかのきっかけで発覚することもあるからです。
なお、どうしても余白ができてしまう場合は志望動機を追加して意欲をアピールするという方法もあります。
志望動機に関しては、こちらの記事も参考にしてください。
職務経歴書に志望動機はいらない?書き方の手順・職種別の例文を解説
スマホで職務経歴書をつくるなら【職務経歴書Web作成ツール】が便利
パソコンやスマホで職務経歴書をつくる場合は、簡単に職務経歴書が作成できる職務経歴書Web作成ツールがおすすめ。
株式会社キュービックが開発したミライトーチは、情報を入力していくだけで、履歴書だけではなく職務経歴書も作成することができます。
煩わしい職歴の表作成なども自動で行ってくれるため、とても簡単に職務経歴書の作成ができますよ。
また完成した職務経歴書はPDFでダウンロードもできるため、メールでの添付はもちろん、コンビニ等で印刷するのも便利です。
まとめ
社会人経験が少なく、書くことがない場合は学生時代の体験や入社時の研修、初めて任された仕事などを思い出してみましょう。
自分なりに工夫や努力した経験が、応募する仕事にも生かせるかもしれません。
過去の経験を洗い出して成果や自己PRをまとめ、採用担当者から「面接で話を聞いてみたい」と思わせる職務経歴書を目指しましょう。