履歴書の学歴・職歴の正しい書き方|いつから記載する?書ききれない場合は?
履歴書の学歴や職歴欄は、年月の表記を統一する、正しい学校名や企業名で書く、最後に「以上」と記載するなど、いくつかのルールがあります。
履歴書の学歴・職歴欄の書き方のポイントと、書き方に迷ってしまいやすい個別ケースについて解説します。
履歴書の学歴・職歴の正しい書き方
履歴書の学歴・職歴欄の書き方には、8つのポイントがあります。ポイントに従って経歴をまとめましょう。
ポイント1:学歴・職歴の書き始めに見出しを記載
学歴・職歴は、1つの欄に分けて記載します。採用担当者が学歴と職歴をすぐに見分けることができるように、それぞれ1行目の中央に「学歴」「職歴」と見出しを入れましょう。
ポイント2:学歴は高校卒業より記載
中途採用では、学歴のうち義務教育や高校入学は省略しても問題ありません。特に、職歴が多いと小学校から記載した場合に枠に入りきらなくなる可能性があります。学歴は高校卒業から記載するようにしましょう。
⚫️留年や浪人をした場合は?
留年や浪人をした場合、学歴欄に記載する必要はありません。学校の入学年と卒業年を記載しましょう。
⚫️中卒の場合は?
中学校を卒業しその後の学歴がない場合は、最終学歴として中学校卒業年月と学校名を記入し、「卒業」と書きます。
⚫️中退の場合は?
高校や大学など、学校を中退した場合は、入学を記載した次の行に、中退した年月と学校名を記入し「中途退学」と書きましょう。
ポイント3:西暦/和暦の統一
入学や卒業した年月は、西暦か和暦に統一します。
学歴・職歴欄以外にも、履歴書には日付欄や資格欄に年月を記載する項目がありますが、それらも含めて西暦と和暦のどちらかに統一しましょう。
ポイント4:学校名は正式名称で記載
学歴欄に記載する学校名は、必ず正式名称で書きます。
例えば「○○県立○○○高等学校」など、「高校」と略さず「高等学校」と正しく記載しましょう。
ポイント5:大学は専攻・コースまで記載
大学の学部・学科、専攻やコースまで正しく記載します。
例えば「○○○大学経済学部未来経済学科」「○○○大学商学部ビジネスデザイン専攻」など、略さずに記載しましょう。
ポイント6:職歴には所属部署も記載
職歴は社名だけでなく拠点や所属部署も記載します。
例えば「株式会社○○○ 鳥取支社」「株式会社○○○ 営業本部第三営業グループ」など、配属された部署名を記載しましょう。
ポイント7:職歴ごとに退職理由を記載
採用担当者が退職した経緯をある程度把握できるように、原則として、職歴ごとに退職理由を書きます。
自己都合退職の場合は「一身上の都合により退職」、会社都合退職の場合は「会社都合により退職」と記載しましょう。
ポイント8:現在に至る+以上の記載
履歴書を提出した時点で企業に所属している場合は、職歴の最後の企業名の後に「現在に至る」と記載し、次の行に右寄せで「以上」と書きます。
⚫️現在に至る+以上を記載するための行が足りない場合は?
学歴や職歴が多く行が足りない場合は、最後に記載する「以上」を改行せずに右寄せで記載し、1行にまとめても問題ありません。
⚫️すでに退職をしている場合は?
すでに退職済みの場合は、「現在に至る」は必要ありません。企業名と退職理由の次の行に、右寄せで「以上」と記載しましょう。
⚫️退職予定の場合は?
すでに退職が決まっている場合は、履歴書に退職予定日を記載しておくと、採用担当者が入社時期をイメージしやすくなります。
職歴欄の最後に「現在に至る(20○○年○月○日退職予定)」と退職予定日をカッコ書きで補足しておきましょう。
学歴の書き方に関するよくある質問
学歴の書き方に関するよくある質問にお答えします。
Q.専門コースや学科の記載は必要?
A.高校や専門学校、大学などで通っていた専門コースや学科は履歴書にも記載しておきましょう。応募する仕事に活かせる専門コースや学科の場合はアピールにつながります。
Q.通信制の学校に通っている場合の書き方は?
A.通信制の学校に通っている場合も、「通信制」と略して書かずに「○○高等学校通信制課程○○コース」と正式名称で記載します。
Q.転校をした場合の書き方は?
A.通っていた学校を転校した場合は、入学の次の行に転校した学校名を記載し、「転入学」と書きます。
例えば「○○県立○○○高等学校 入学」の次の行に「私立△△高等学校 転入学」のように記載しましょう。
Q.休学をした場合の書き方は?
A.学校を休学した場合、休学した事実や理由などを履歴書に書かなければならないわけではありませんが、入学年と卒業年に開きがあった場合は、企業の採用担当者が「卒業までに時間がかかったのはなぜだろう?」「留年したのだろうか?」と疑問を抱く可能性があります。
休学の場合は、入学の次の行に「○○国○○大学に語学留学のため1年間休学」「○○地域のボランティア活動のため1年間休学」など、理由と休学期間を補足しておくとていねいです。
Q.学部・学科を変更した場合の書き方は?
A.途中で学部や学科を変更した場合は、入学の次の行に変更した学部・学科名を記載し、「転学部」「転学科」を記載しましょう。
Q.社会人経験後に再度入学した場合の書き方は?
A.社会人経験後に再度学校に通った場合も、学歴と職歴は分けて記載します。学歴欄に再入学した学校名を記載し、社会人経験は職歴欄に企業名や部署名などを書きましょう。
Q.高卒認定試験を受けた場合の書き方は?
A.高卒認定試験を受けた場合は、学歴欄に試験に合格した年月と「高等学校卒業程度認定試験 合格」と書きます。
Q.履歴書に「自」「至」と記載がある場合の書き方は?
A.履歴書の様式によっては、「自」「至」と記載されているものもあります。
「自」には学校や企業に入学・入社した年月と学校や企業名を、「至」には学校や企業を卒業・退職した年月と学校や企業名を記載します。
職歴の書き方に関するよくある質問
職歴の書き方に関するよくある質問にお答えします。
Q.アルバイト経験しかない場合の書き方は?
A.アルバイト経験しかない場合は、アルバイト経験を職歴に記載します。
応募する仕事に活かせる経験は、アルバイトであっても採用担当者から評価される可能性もあるため、必ず記載しましょう。履歴書には、入社年月と企業名に加えて「入社(アルバイト)」と書きます。
Q.フリーランスで働いていた期間がある場合の書き方は?
A.職歴欄にフリーランスとして開業した年月と「個人事業主として開業」「フリーランスとして活動」などと記載し、次の行に具体的な業務内容や活動内容を補足します。
その後活動を終了した場合は、廃業した年月と「一身上の都合により廃業」「○○により活動停止」などと書きます。
Q.職歴が書ききれない場合は?
A.職歴が書ききれない場合は、書き方に工夫が必要です。改行していた部署名や退職理由、「以上」などを改行せずに記載するという方法があります。
それでも職歴が書ききれない場合は、学歴・職歴欄の大きな履歴書を使用するのも一案です。
Q.社名が変更となっている場合の書き方は?
A.社名が変更された場合は、例えば「株式会社○○○(現:△△株式会社) 入社」など、「当時の社名(現:新社名)」とカッコ書きで補足します。
Q.会社が現在なくなっている場合の書き方は?
A.所属していた企業が倒産し退職となった場合は、「株式会社○○○ 倒産により退職」などと記載します。
退職には関係せず、所属していた企業が倒産や合併などで現在は存在していない場合は、特に履歴書で補足する必要はありません。
Q.異動や昇格をした場合の書き方は?
A.異動の場合は、「20○○年○月 株式会社○○○ 関西支社 入社」「20○○年○月 東京本社 異動」など、行を変えて記載します。
出向や転籍は必ず記載しますが、「営業本部1グループから営業本部2グループに異動」などの細かい異動歴が多く、履歴書の職歴欄には書ききれないという場合は、職務経歴書に記載するという方法もあります。昇格については、履歴書に書く必要はありません。
Q.ワーキング・ホリデーに行った場合の書き方は?
A.ワーキング・ホリデーに行った場合は、職歴欄に「20○○年○月 ワーキング・ホリデー制度を利用し○○国に1年間滞在」などと記載します。
ワーキング・ホリデーでの就業経験が応募する仕事に活かせる場合は、その内容も補足しておくとアピールになるでしょう。
Q.書きたくない職歴がある場合の書き方は?
A.職歴は履歴書にすべて書かなければなりません。もし書きたくない職歴を省略した場合、空白期間ができてしまうため、書かなかったことで逆に指摘されてしまう可能性があります。
また、空白期間を埋めようと他の職歴の期間を変えた場合は、経歴詐称になってしまいます。書きたくない職歴があったとしても、履歴書には書いておいた方がいいでしょう。
Q.結婚や出産による退職の場合の書き方は?
A.結婚や出産による退職も「一身上の都合により退職」と記載すれば問題ありません。
ただし、短期間で退職している場合は「なぜすぐに辞めてしまったのだろう?」「入社してもすぐに辞めてしまうのでは」など、採用担当者から在籍期間の短さや定着性を懸念される可能性があります。「結婚に伴う引っ越しで退職」など、結婚や出産によるやむをえない退職理由がある場合は、履歴書でも補足しておいた方が事情は伝わりやすくなるでしょう。
Q.退職後にブランクがある場合の書き方は?
A.退職後にブランクがある場合は、理由も補足しておきましょう。
ブランク中の経験を応募する仕事に活かすことができれば理想的ですが、「半年間、家業の○○を手伝っていました」「リフレッシュのため1ヶ月間休んでいました」など、ブランク期間中の活動に対する一言添えておくことで、ブランク期間の活動についての採用担当者の疑問解消につながるでしょう。
Q.雇用形態に変化があった場合の書き方は?
A.雇用形態に変化があった場合は、履歴書にも記載しておきましょう。
特に、アルバイトや契約社員から正社員に登用された場合は、企業から評価されたという実績につながります。「20○○年○月 株式会社○○○入社(アルバイト)」「20○○年○月 同社に正社員登用」などと記載しましょう。
Q.バイトの場合は「入社」?「入職」?
A.アルバイトの場合も「入社」と記載します。
なお、教育機関や医療機関などでは、職員が配属された際に「入職」という言葉が一般的に使われています。入職が一般的な職場で働いていた場合は、「20○○年○月 社会医療法人 ○○会 ○○病院 入職」などと書きましょう。
まとめ
履歴書の職歴欄は行数が限られているため、社会人経験が長かったり転職回数が多かったりすると書ききれない可能性があります。
転職活動では履歴書とともに職務経歴書を提出することが一般的なため、履歴書の職歴欄に書ききれない場合は、履歴書に無理に詰め込まず職務経歴書を活用するという方法もあるでしょう。
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