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阪神調剤薬局をはじめ、多くのグループ企業を束ねるI&H株式会社。 同社では、年齢を重ねた薬剤師のみを採用する「オールドルーキー制度」というユニークな制度が存在します。
制度の魅力を探るべく、今回は制度創設の立役者となった小湊さんに詳しいお話を伺いました。
「薬剤師免許を活かして働きたい」「新しいことにチャレンジしたい」という50代以上の薬剤師にとっては非常に興味深い内容のはずです。
小湊英範(こみなと ひでのり)さん
帝人株式会社で30年間にわたり営業を経験したのち、I&H株式会社に入社。オールドルーキー制度を創設する。
現在は調剤薬局事業支援副本部長 兼・人材採用部長としてマルチに活躍する。
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
オールドルーキー制度は50歳以上・調剤未経験が応募条件
ーまずオールドルーキー制度の内容について教えてください
オールドルーキー制度は、調剤経験がない50歳以上の薬剤師を採用する制度です。
実際にこの制度によって多くの方が入社されています。製薬メーカー経験者をはじめとして、さまざまなバックグラウンドを持った方がいらっしゃいますね。
最近では薬学部の教授も入社しました。65歳を超えているにもかかわらず「学生に教えていたことを現場でも教えたい」と高い熱量で活躍されています。
ーなぜオールドルーキー制度を作ろうと思ったのですか?
きっかけは「薬剤師の資格を持っていて、調剤経験がない薬剤師」にうまくアプローチできないかと思ったことです。
その背景には定年にからんだ企業薬剤師ならではの悩みがあります。
製薬メーカーなどの一般企業では、60歳で定年退職となります。嘱託として働ける企業でも65歳が限界ですよね。さらに嘱託雇用の契約は1年ごとに更新されるため、毎年再雇用されるかどうか不安を抱えながら働くことになるのです。
しかも多くの企業では、55歳を超えたあたりで管理職から外れる「役職定年」があり、給料が下がってしまいます。部下だった人と同じ目線で働かなければなりません。
ーそれは抵抗がある方も多いでしょうね
そうなんです。働きづらさを感じてしまう方も多いんですよ。
一方で薬局業界に目を向けると、薬剤師が不足しており、採用に困っている薬局が多いのです。こちらの業界なら、薬剤師の資格があれば60歳を超えても問題なく働けます。
しかも薬局にやってくる患者さんの多くが高齢者ですし、同年代の薬剤師であればコミュニケーションも円滑になるという利点もあります。
このような状況を見て「一般企業で働く50~60代の薬剤師を薬局に呼び込めば、薬剤師にも薬局業界にも好影響を与えられるのでは」と考えたのがオールドルーキー制度設立のきっかけですね。
薬剤師の技術スキルは50歳を超えても習得できる
ー確かに薬局業界にとっても、薬剤師にとってもWin-Winの仕組みですね。しかし調剤経験のない50歳以上の方にとって、薬局で働くのは不安も大きいのでは?
確かに「若い人についていけるだろうか」「覚えが悪かったらどうしよう」という不安を打ち明けてくださる方もいらっしゃいます。
しかし実際は、そこまで不安を感じる必要はありません。
年齢を重ねた方々は社会経験も豊富で、患者さんとのコミュニケーション能力も優れています。こういった「長所」は、薬局において大きな強みになるのです。
調剤技術的に関しては、あとからでも十分身に着けられると思っています。
特に製薬メーカー出身の薬剤師であれば薬学の知識は豊富です。少し勉強をするだけですぐに追いつけますよ。
さらに技術的なスキルを補うため、調剤、監査、投薬、薬歴の研修も用意しています。それらを受けていただいたのちに、店舗での勤務がスタートする流れとなります。安心して薬局業務に挑戦する仕組みが整っていますよ。
ーオールドルーキー制度で入社した場合、薬局以外の働き方も可能なのでしょうか?
I&H株式会社には多種多様な業務があり、薬局の店舗業務がすべてではありません。
最初は一律店舗で働いていただくのですが、ご本人の適性によっては営業職としての道や、私のように採用・教育系の仕事に進むという道も開かれています。
ー不安も解消されますし、今までの経験を活かしてイキイキと働けそうですね。
おっしゃる通りで、そんなオールドルーキーの姿が、若い世代への良い刺激につながっているのです。
若い薬剤師にとって、さまざまな人生経験を持つ先輩と働くのは貴重な経験となります。研修や通常の指導からは学べないことを学べますしね。
さらに、オールドルーキーは会社変革を後押しする存在でもあります。薬局業界は「出店すれば儲かる」という時代はすでに終わっています。我々I&H株式会社を含め、業界全体で変わっていかなければなりません。
50~60代まで調剤以外の仕事に従事した薬剤師は、そんな事情を理解し、業界全体を大局的に見通している方が多いのです。
だからこそ「既存の仕組みをこのように変えたらどうでしょう」「こんなシステムがあったら便利ですよね」など、新しく前向きな提案をしてくださることが多く、会社全体への良い刺激につながっています。
オールドルーキー制度で求めるのはチャレンジ精神旺盛な人
ーオールドルーキー制度に応募してほしいのはどんな薬剤師ですか?
50〜60代という年齢にとらわれず「新しいステージで心機一転がんばりたい」「チャレンジをしたい」という気持ちの方ですね。
そんな薬剤師であれば、入社後も活躍できるはずですよ。
逆に難しいのは、過去の栄光を引きずっている方ですね。実際、面接などで「前の会社ではこんな役職についていた、こんな業務をやっていた」など、過去の活躍ばかりを強調される方がいらっしゃいます。
しかし私たちが重視するのは過去ではありません。過去の経験を新しいステージで活かそうとする姿勢が大事だと思いますね。
ー最後に、オールドルーキー制度を検討している薬剤師にメッセージをお願いします。
薬局の給料は製薬メーカーより低く、収入面で転職をためらってしまうかもしれません。
しかしオールドルーキー制度を使えば60歳を超えても働けますし、役職定年で居心地の悪さに苦しむこともありません。何より、自分を必要としてくれる職場で、やりがいを感じながら働けるのは、薬剤師としてこの上ない喜びにつながるのではないでしょうか。
「新たな薬剤師人生をスタートさせたい」という方のご応募を、心からお待ちしております。
※この記事は弊社別メディア「ココファーマ」からの転載です。
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