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2013年、日本臨床腫瘍薬学会は薬剤師の国家資格を保有する人を対象とした資格、『外来がん治療認定薬剤師』を新しく制定しました。2014年3月には初となる資格認定者47名が決定し、外来や在宅でがん治療を行う患者に薬学的支援を行うスペシャリストが誕生したのです。
今、注目の認定制度資格でもある『外来がん治療認定薬剤師』とはどのような仕事を行うのか、また年収ややりがい、求められる資質や資格について説明してまいります。
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この記事の目次
1,外来がん治療認定薬剤師の業務内容
癌治療が進化するに従い、入院ではなく外来でがん治療を受ける患者が増加しています。短時間かつ低費用でがん治療を受けられることは大きなメリットと言えるのですが、薬物治療は副作用が多様なため、投与方法や服用の仕方が複雑になってきており、専門的な知識を持った有資格者が求められるようになってきました。
また、経口抗がん剤も増え、鎮痛剤などの支持療法を併用することも一般的になってきています。制吐剤や鎮痛剤の深い知識だけでなく、患者の体質に最適な支持療法を見極めることなど、薬剤における専門家がより多く臨床の場に必要とされてきているのです。
2,外来がん治療認定薬剤師が行う業務
外来がん治療認定薬剤師の活躍の場は、病院と薬局の2か所が想定されています。病院においては、医師による診断・診察を薬学的に支援することや、治療法が決定した後に薬剤管理指導を行うことが主な仕事内容となります。
また、患者ごとに問題点を明確化してフィードバックを行うことも、外来がん治療認定薬剤師には求められています。薬局においては、病院と連携して治療スケジュールの設計・見直し・問題点の追求を行います。ケアプランに基づき患者を管理・指導し、経過情報を病院にフィードバックすることも求められています。
3,外来がん治療認定薬剤師の受験資格
薬剤師として3年以上の実務経験があり、なおかつ一般社団法人日本臨床腫瘍薬学会(JAPRO)の正会員であることが申請資格となります。また、日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師・他の薬剤師認定機構が定める認定薬剤師・日本医療薬学会認定薬剤師・日本薬剤師会生涯学習支援システムのクリニカルラダーレベル5のいずれかの資格を持っていることも申請する際には求められます。
その上で、日本臨床腫瘍薬学会が認定するがん領域に関する講習や研修を60単位以上履修し、がん患者へのサポート事例を10例以上提出し、所属する医療機関や法人の施設長の同意を得た場合のみ、がん治療認定薬剤師認定試験の筆記試験を受験することができます。
筆記試験に合格すると、面接試験に進むことができます。面接にも合格すると、認定申請を行い認定書が授与されます。悪性腫瘍薬剤を扱う上で高度な知識と実践力が求められる資格ですが、今後より一層需要が高まる分野ですので、少しでも多くの薬剤師が受験できるように、他の認定薬剤師の資格と比較すると求められる研修会などの単位数が低く設定されています。
4,外来がん治療認定薬剤師の年収
まだ新しい資格ですので、資格保有者自体が数百人しかおらず、年収にどの程度まで外来がん治療認定薬剤師の資格が反映されているのかは分かりません。ですが、経口抗がん剤やその他を用いた外来・在宅がん治療が増える中、今後より一層必要とされる分野であることは確実ですので、 転職の際に強くアピールすることができる資格であることは間違いありません。
5,外来がん治療認定薬剤師のやりがい
日本臨床腫瘍薬学会は、外来がん治療認定薬剤師としてふさわしい人材は、ただ受け身で医師の処方せんを待つ薬剤師ではなく、どのような治療が良いと思えるのかはっきりと医師やスタッフに意見ができる薬剤師であると明言しています。
抗がん剤やがん治療における確かな知識と情報、経験をベースとし、その上で自分の意見をチーム医療の一員として述べて積極的に患者の治療計画を立てることは、処方せん通りに調剤する薬剤師と比較するとおおきなやりがいを持って仕事ができると言うことができるでしょう。
また、薬局で外来がん治療認定薬剤師として働く場合は、チーム医療の一員としての立場だけでなく、積極的に患者を管理・指導して行く役割も果たすことになります。明確な意思を持って、患者の治療に携わることは、薬剤師としてのおおきなやりがいにつながるでしょう。
6,まとめ
2014年に初めて誕生した『外来がん治療認定薬剤師』。がん治療の方法の急激な進歩に伴い、がん治療を行う外来患者が増えたという現実を反映した、現場が強く必要としている資格でもあります。
外来がん治療認定薬剤師の資格を持つことは、薬剤師として大きなステップアップになるだけでなく、がん治療のスペシャリストとなることも意味すると言えます。ますます必要とされる分野の資格ですので、挑戦して見る価値は充分にあると言えるでしょう。
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