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社会のニーズが多様化する今、薬剤師の職域では医師や看護師といった多職種との連携・協働が推進され、医療への幅広い知識が求められるようになってきています。
そんな時代に対応できる薬剤師の育成をモットーとし、2021年に薬学部を設立する湘南医療大学。
設立の背景にはどのような想いがあるのでしょうか。今回は、薬学部設置準備室の鈴木勉さん、加賀谷肇さん、石橋芳雄さん、定本清美さんに詳しくお聞きしました。
4名の詳しい経歴はこちらをご覧ください。
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
この記事の目次
1.ふれあいグループだからできる薬学教育への貢献。薬学部設置の背景とは
ー薬学部医療薬学科を設置するに至った背景を教えてください
まず神奈川県内に薬学部が1校しかないという危機感がありました。薬剤師を目指す学生の需要に、薬学部の数が間に合っていない状況です。
当然、薬学部志望の学生は東京など県外の大学に通うことになりますから「地元で薬学を学びたい」という学生にとって便利な環境とはいえませんでした。
そこで本学の母体である「ふれあいグループ」保有の17の病院と51の保険医療福祉施設を活かして薬学部の設立に至りました。これにより県内外の薬学教育にも寄与できるのではと考えています。
また本学は、グループ内の病院と連携することで円滑なコミュニケーションが可能です。 実習時には教員も現場に同行し、学生とともに実習の指導にあたります。現場で教員が背中を見せながら学生に指導できるのは、ほかの大学にない強みだといえるでしょう。
ーほかにも何か特長はありますか?
昨今“社会が求める薬剤師像”と“大学が育成すべき薬剤師”に乖離があると考えています。
一般的に、薬剤師に対して「患者さまと向かい合う」イメージを持たれている方がほとんどかと思いますが、本学の薬学部が育てるべき薬剤師とは「患者に寄り添う」ことができる人材と考えています。
これから社会が求める薬剤師の養成には、多職種と連携した実践的な教育が必要です。しかし、医療系の大学で、医学部や看護学部、薬学部、リハビリテーション学部を併設する大学は少ないという現状があります。
本学には保健医療学部に看護学科、リハビリテーション学科があります。これらと連携し一貫した教育を受けることで、より実践的にコミュニケーションスキルなど様々な素養を身につけてもらいたいと考えています。
2.多岐に活躍できる薬剤師を育てるために。学生の視野を広げる教育体制
ー湘南医療大学薬学部ならではの特色を教えてください
もっとも特徴的なのは、臨床一貫型連携教育という新しい教育体制をとっているところです。
「医療人としての素養を身につけるための環境」を実現するための体制を整備しています。
もともと薬学部が6年制になった目的は「実務実習をとおして、臨床に強い薬剤師をつくる」ことだったと思います。本学ではこの当初の目的に立ち返り、“臨床に強い薬剤師”を育てるために幅広いカリキュラム・さまざまな学部・学科と連携した教育体制を整えています。
臨床一貫型連携教育では、臨床教育による幅広い知識の習得はもちろん、実務実習で看護学科やリハビリテーション学科と連携することで多職種との相互理解を促します。
基礎的な教育と臨床的な教育を同時に行なう「臨床一貫型」にすることで、現場で十分活躍できる薬剤師を育てられると考えています。
ほかにも、「オープンラボ」という7つのラボ・17の研究室・4つの研究分野が交差する研究環境を整えている点も特徴に挙げられるでしょう。
今までは各研究室・分野ごとに完全に分かれて研究を行っており、異分野の研究内容を知るのは難しい状況でした。
オープンラボでは研究室を完全に隔離せずに教育スペースや実験スペース、交流スペースといった機能別にスペースを区分けしているので、分野が異なる研究者同士で交流を深め、自由で創造的な研究をできるようにしています。
体制が完全に整っているわけではないものの、新たな議論や研究に繋がり、研究精神旺盛な薬剤師を輩出できればいいと考えています。
3.“社会に貢献できる医療人”を育てる湘南医療大学が描く学生像
ーどのような学生に薬学部に入部してほしいと考えていますか
学習意欲の高い方、使命感を持っている方、向上心のある学生に来てほしいです。
本学の理念である「社会に寄与・貢献できる医療人の養成」実現のためにも使命感や目的意識は重要視したいです。
本学だからこそ実現できる他学部と連携した臨床教育は、卒業後どんな場所でも活躍する力を養えると考えています。
ー最後に、薬学部に入部したい学生へメッセージをお願いします
薬学部を卒業したあとに働く薬局や病院は、薬剤師だけでなく医師や看護師とも連携が求められる、いわば“社会の縮図”のような場所だと考えています。
6年間で臨床教育や研究、実務実習の経験を積むことで、将来自立した人生を歩めるように、そして“社会に貢献できる医療人”になっていただけると考えています。
■薬学部設置準備室4名の紹介
鈴木 勉(すずき・つとむ)さん
- ・経歴
- 星薬科大学卒業、同大学院修了、星薬科大学薬品毒性学教室教授、名誉教授、ミネソタ大学医学部留学、厚労省薬事食品衛生審議会委員、WHO薬物依存専門委員会委員、湘南医療大学薬学部設置準備室特任教授
- ・専門分野
- 医療用麻薬の適正使用に関する研究
加賀谷 肇(かがや・はじめ)さん
- ・経歴
- 明治薬科大学薬学部製薬学科卒業、博士(薬学)、北里大学病院薬剤部勤務、米国ミシガン大学病院・ケンタッキー大学病院にて臨床研修留学、済生会横浜市南部病院薬剤部長、神奈川県病院薬剤師会会長、明治薬科大学臨床薬剤学研究室教授、湘南医療大学薬学部設置準備室特任教授
- ・専門分野
- 臨床薬剤学、緩和医療薬学
石橋 芳雄(いしばし・よしお)さん
- ・経歴
- 明治薬科大学大学院修士課程修了、医学博士、順天堂大学医学部生理化学研究室助手、明治薬科大学微生物学教室講師、米国スタンフォード大学医学部博士研究員、明治薬科大学免疫生物学教室准教授、明治薬科大学免疫制御学研究室教授、湘南医療大学薬学部設置準備室特任教授
- ・専門分野
- 微生物学・免疫学
定本 清美(さだもと・きよみ)さん
- ・経歴
- 東邦大学薬学部卒業、薬剤師、東邦大学医学部卒業、大学院卒業、医学博士、英バーミンガム大学 master of social science Health Management卒、内科系リウマチ科診療、産業医、湘南医療大学薬学部設置準備室特任教授
- ・専門分野
- 薬学教育、医療系大学院教育
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