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「服薬指導で話したことを、ひとつひとつ思い出して薬歴に記録するのは非効率」。そう話すのは、株式会社カケハシが開発・提供している電子薬歴システム「Musubi」のプロダクトオーナーを務める永瀬彩夏(ながせ・あやか)さん。
忙しさのあまり、患者さんに指導した内容全てを覚えきれなかったり、記載漏れがあったり、患者さんひとり一人の健康状態を把握しきれていない現場も多いのではないでしょうか?
しかし、同社が提供している「Musubi」では、患者さんの疾患をはじめ飲んでいる薬、生活習慣、季節、過去処方をもとに、服薬指導と生活アドバイスを自動で提案できるのです。そのため、患者さんに寄り添った生活や健康アドバイスができるようになると言います。
前職で大手調剤薬局チェーンに勤めていた永瀬さんが、臨床現場を離れてプロダクト開発にジョインした理由と「Musubi」への想いを語っていただきました。
話を伺った人:永瀬彩夏(ながせ・あやか)さん
株式会社カケハシ初の薬剤師。電子薬歴システム「Musubi」のプロダクトオーナーとして活躍している。「ハッピーな世界」をモットーに、薬剤師が使いやすいプロダクト化に向けて日々奮闘中。
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
この記事の目次
患者さんとの信頼関係が薬剤師としての自分の価値を高めてくれる
ーー早速ですが、永瀬さんが薬剤師を志したキッカケを教えてください。
永瀬さん:薬剤師になろうと思ったのは、小学校3年生の頃。祖父が心筋梗塞で亡くなったことがキッカケでした。
心筋梗塞の前兆である放散痛という症状が出ていたにも関わらず、周りにいた誰一人として祖父の異変に気づくことができなかったんです。やがて、「自分が薬剤師になり、病気になる前の人を助けたい」と強く思うようになりました。
ーー薬学部卒業後はどちらに就職されたんですか?
永瀬さん:様々なことにチャレンジしながら経験値を積める環境に身を置きたいと思い、卒業後は在宅医療にも力を入れている大手調剤薬局チェーンに就職しました。
実際に現場で働く中で、薬剤師の仕事は人とのコミュニケーションがより重要だと感じました。知識や経験、ノウハウといった付加価値がプラスされることにより、さらに薬剤師としてのバリューを発揮できるのではないかなと思うんです。
「Musubi」は薬剤師の新たな価値を見い出すことができる画期的システム
▲同社で開発・運営している次世代電子薬歴システム「Musubi」。患者さんの疾患、飲んでいる薬、生活習慣、季節や過去処方などを元に、服薬指導と生活アドバイスを自動で提案できる画期的なシステム。ほっこりするような優しいイラストは患者さんからも大好評だという。
ーー大手調剤薬局チェーンに勤めていた永瀬さんが、スタートアップ企業である今の会社に転職しようと思ったのはなぜですか?
永瀬さん:スタッフそれぞれの考えのズレが一番大きいかもしれません。カウンター越しで投薬する毎日にモヤモヤした感情を抱く人、早く仕事を終わらせて帰りたいと思う人もいて、スタッフの間で働き方や考え方に温度差が生じていたんです。
突然の祖父の死という悲しい経験から、私はずっと「一人でも多くの人を救うんだ」という強い責任感を持って患者さんと向き合ってきました。
でも、働いている薬剤師全員が必ずしも同じ志を持っていたわけではないことに、歯がゆさというか切なさを感じてしまったんです。
ーー会社の規模が大きいと、仕事への考え方や患者さんとの向き合い方にズレが生じてしまうものですよね。
永瀬さん:そうですね。薬剤師が提供し続ける医療の先に、患者さんの健康や求めるサービスがあるべきだと考えています。
薬剤師として自分がどうあるべきか、ということを考えるも大切ですが、一番考えるべきはそこではありません。患者さんにとって、自分がどんな存在でいられるかだと思うんです。
理想と現実のギャップに苦しんでいたとき、「一度話を聞きに来ないか」と声を掛けてくれたのが、知人を介して知り合った弊社の代表だったんです。
ーー入社の決め手は何だったのでしょうか?
永瀬さん:薬剤師としての可能性に惹かれたことが、入社を決めた一番の理由です。以前から、服薬指導で話したことをひとつひとつ思い出しながら薬歴に記録するのは、非効率だと考えていました。
当時まだ、開発段階だった電子薬歴システム「Musubi」についての説明を受けたのですが、画面をタップしながら患者さんに指導した内容を自動で薬歴保存できると言うんです。
このシステムが普及すれば、薬剤師としての新たな価値を患者さんに提供できるようになる。代表の話を聞いて、そう確信しました。
忙しさのあまり、患者さんに指導した内容を忘れてしまうことや、記載し忘れてしまう現場は多くあるはずですから。
患者さんひとり一人に合ったアドバイスが可能になる
永瀬さん:とはいえ、「Musubi」はプロダクトとしてはまだまだ未熟で完全な仕様ではありませんでした。そのため、専門知識を持つ薬剤師という立場からアドバイザーとしてジョインすることになったんです。
ーー現在は、具体的にどのような形で「Musubi」の開発に携わっていらっしゃるんですか?
永瀬さん:月に1度は必ず現場に行き、実際に「Musubi」を利用してフィット感を確認するようにしています。そのほか、導入している薬局サイドへのヒアリングも欠かしません。
課題解決・改善に向けたコンテンツを「Musubi」に反映させ、現場で働く薬剤師が使いやすいプロダクトであることが大前提ですから。
ゆくゆくは、健康アドバイスの画面印刷など、患者さんが自宅でもリマインドできる機能を増やせたらと考えております。
ーー先ほどお話いただいた服薬指導を自動保存できること以外に、導入先から喜ばれている、あるいは「Musubi」ならではの特徴的な機能は何でしょうか?
永瀬さん:処方確認画面で表示されるアラート機能ですね。来院した患者さんに投薬する抗生物質の副作用は大丈夫かどうか、処方量が増えているけれど問題ないかどうか、といった通知が表示される仕組みになっているんです。
また、季節や食生活に応じたワンポイントアドバイスができるのも「Musubi」の大きな特徴ですね。患者さんに“今伝えたいこと”をピンポイントでアドバイスできるので、その方のライフスタイルにあった服薬指導が実現できるんです。
ーー患者さんの生活に一歩踏み込んだアドバイスができることにより、より密なコミュニケーションを取れるようになりますね。
永瀬さん:そうなんです。実際に「Musubi」を導入いただいた方々から、「患者さんとの会話が増えた」「ありがとうと言っていただけた」と喜びの声をいただいています。
薬剤師としての自分に価値を見い出せなかったり、腑に落ちずにモヤモヤした日々を過ごしている薬局、薬剤師にとっての道しるべになれるプロダクトでありたいですね。
ですが、プロダクトとしては未熟な点も多く課題も山積みです。悩んでいる現場の人を一人でも多く救えるよう、「思考すること」「未来を創造すること」この2つは常に意識しています。
薬剤師としての知識やスキルを活かしながら、薬剤師がハッピーでいられる世界を「Musubi」で実現していきたいですね。
まとめ
「AIは人の仕事を奪う」などと揶揄されていますが、「Musubi」を服薬指導に取り入れることによって対物業務が効率化されます。患者さんと向き合える時間が増えれば、より質の高い医療サービスの提供が可能になり、患者さんから求められる存在になっていけるはずです。
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