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かかりつけの病院は決まっていても、かかりつけの薬局が決まっている人は少ないように思います。
一般の方は「薬局はどこも同じ」といったイメージを持っているはずです。
「薬局がどこも同じだと思われてしまう原因として、調剤医療費の増大や人手不足による医療サービスの低下など、薬局側にも問題がある」と薬剤師の小林晃洋(こばやし・あきひろ)さんは言います。
小林さんが薬剤師を勤める「いろり薬局東長崎店」では、「在宅医療」「予防医療プログラム」「健康管理アプリ(開発中)」といった様々な医療サービスを展開。調剤薬局という場所を、ただ単に薬を受け渡しする場所ではなく、今までのイメージとは違う場所にしていきたいと小林さんは考えているのです。
話を伺った人:小林晃洋(こばやし・あきひろ)さん
いろり薬局東長崎店薬剤師。現在は、薬局経営だけではなく医師・薬剤師・看護師の派遣紹介事業にも力を注ぎマルチに活躍している。
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薬局ならではの価値を具体的に示さなければ差別化できない
――色々お聞きしたいことはあるのですが、まずは小林さんが薬剤師を目指したキッカケを教えてください。
小林さん:実を言うと、薬剤師になろうとは思っていませんでした。学生時代に力を入れていたバンドでCDも発売し、メジャーデビュー目前だったんです。だから、薬剤師はすぐに辞めて音楽1本で食べていこうと、当時は本気で考えていました。
――音楽で食べていこうと決めていたはずの小林さんが、薬剤師を続けようと決めたのはなぜですか?
小林さん:患者さんのご家族から「小林さんじゃなきゃダメなのよ」と言われたことが非常に大きいですね。今振り返ると、当時の僕は人様の命を預かっているという責任感が足りず、『薬剤師』という仕事や自分の存在価値がわからなくなっていたんです。
自分じゃなくてもできる仕事、とさえ思っていましたから。でも、そうではなかった。それを気づかせてくれたのが、薬剤師1年目の頃に出会った一人の患者さんの言葉だったんです。
自分を必要としてくれている人はこの世の中に必ずいます。いかに価値を見出せるかどうかは、自分次第だと思うんです。
――上司から、仕事ぶりを褒められたり実績を評価されるのはもちろんですが、患者さんからの言葉って本当に嬉しいですよね。その積み重ねがお互いの信頼へと繋がるはずですし。
小林さん:はい。正しい薬の知識を提供するのは、薬剤師として当たり前のことですが、自分で処理しきれない感情や悩みをただ聞いてほしいだけの患者さんもたくさんいます。だからこそ、真摯に向き合いじっくりを話を聞こうとする姿勢が大切なんじゃないかな、と思うんです。
病院の近くにあるという理由だけでは薬局の優位性は低くなる
――ここ数年は、「かかりつけ薬剤師」や「健康サポート薬局」が増えて在宅医療に力を入れる薬局が増えていますよね。その中でも、貴院が提供している「予防医療プログラム」は業界的に見ても珍しい取り組みだと思うのですが、そもそもなぜ始めようと思ったんでしょうか?
小林さん:私は十数年間、薬剤師として働いていますが、やはり薬には限界があると思うんです。薬を服用することによって、一時的に症状を改善できるのは間違いありません。ですが、「病気になってから医者に行く」のではなく「病気にならないための生活習慣」を意識することでより多くの人が健康的で幸せな生活を送れるようになるはずです。
おっしゃる通り、薬だけではなく、健康や介護など患者さんのニーズに沿った相談に応じる「かかりつけ薬局」は飛躍的に増えています。しかし、薬局店舗数の方がコンビニよりも多いと言われている今の時代、右向け右で他の薬局の真似ごとばかりをしていても、淘汰されてしまうと思うんです。
――というのは、差別化をはかる必要があるということでしょうか?
小林さん:そうです。これまで多くの薬局は、「病院の近くにあるから」という理由から患者に選ばれてきたと思います。
しかし、医療サービスへのニーズが高まっているこのご時世、「近い」という利便性だけでは、薬局を選んでもらうのは非常に難しい。近さだけを重視する人は、駅ナカに出店する面対応薬局に行くでしょうし、大きな総合病院にかかる方は門前薬局に行くはずです。
ですが、我々のような地域密着型を目指す町の薬局は、どれだけ患者さんの健康、もっというと人生に寄り添うことができるかが重要だと思います。薬剤師になりたての頃、患者さんが怒って帰ってしまったことがありました。丁寧に服薬指導をすること、薬剤師という技能を知らしめることが正義なのだと勘違いしていたんです。
小林さんが考えるこれからの薬局のあり方
小林さん:薬剤師である以上、薬の正しい知識を患者さんに提供するのは当然ですよ。その経験から私は、患者さんと真剣に向き合う大切さを学びました。正しい知識を提供することだけが、薬剤師の存在意義ではありません。
わざわざ病院に行くほどではないけれど体の不調を気軽に相談できたり、そばで健康をサポートできたり、人生という広い視点で目の前の患者さんと向き合うこと。
それこそが、今後の薬剤師、薬局にとって患者さんから選ばれるために一番必要なことだと思っています。まだ始まったばかりですが、介護食についてを学ぶセミナーも定期的に進めていく予定です。
――最後に、「いろり薬局東長崎店」の今後の展望を聞かせてください。
小林さん:平均寿命と健康寿命ともに伸び続け人生100年時代とも言われていますし、介護や健康相談など多様なニーズにも柔軟に対応できる場所、ライフスタイルに合わせた総合的な医療サービスを受けられる場所でありたいですね。
「予防医療プログラム」はまだスタートしたばかりなのですが、たくさんお問い合わせをいただいています。女性の場合、食生活がニキビや肌荒れの原因とっている場合も意外と多いんですよ。気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
――「いろり薬局」に来れば、ライフスタイルに合わせた総合的な医療サービスを受けることができそうですね。
小林さん:はい。調剤薬局としての機能をだけでなく、介護や健康相談など多様なニーズにも柔軟に対応できる場所、患者さんにとっての心の拠り所であり続けたいと思っています。安心や癒しだけではなく、来院された患者さんが常にドキドキ、ワクワクできる場所にしていきたいですね。
まとめ
今回は、2018年6月東長崎駅近くにオープンしたばかりの「いろり薬局東長崎店」の薬剤師、小林晃洋さんにお話を伺いました。体調・健康管理のためのアプリ開発や食方箋の提案に加え、介護食の勉強会などこれまでにない変わった取り組みを行っていく予定だと言います。
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