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「美容クリニックに転職したい。どんな職場なの?」
「美容クリニックの看護師向け求人にはどんなものがある?」
病院や施設で患者さんのケアやサポート経験を積んできた看護師にとっては、同じ業界とはいっても美容看護師の仕事内容は未知の領域なのではないでしょうか。
この記事では、美容看護師になるメリット・デメリットや、美容外科・美容皮膚科で働く看護師の仕事内容・求人例などを紹介します。
美容クリニックに転職した看護師の経験談や、現役キャリアアドバイザーのアドバイスを参考にしてくださいね。
▼お話を聞いた人
現役キャリアアドバイザー女性。美容クリニック求人に強い大手の看護師向け転職サイトに所属し、対面でのキャリア相談や求人紹介などを通じて看護師の転職をサポートしている。
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4.40
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4.2
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この記事の内容
看護師の転職先|美容外科や美容皮膚科クリニックの特徴
まずは、美容外科や美容皮膚科、医療脱毛専門クリニック、メンズ専門クリニックの特徴を紹介します。
美容クリニックには大きく分けて「美容外科」と「美容皮膚科」があり、看護師の仕事内容や業務範囲も病院や介護施設とは大きく異なります。
医療脱毛専門クリニックも多いですが、最近では美容外科と美容皮膚科のメンズ専門クリニックも多く開業。いずれも自由診療で、病気を治療する病院と比較するとサービス業に近いといえます。
それでは美容外科と美容皮膚科、メンズ専門クリニックの仕事内容や給与、勤務形態を詳しく見ていきましょう。
美容外科・美容整形の特徴と看護師の転職後の業務
人の「美しくなりたい」という希望を美容整形手術で叶えるのが、美容外科です。看護師が転職した場合、仕事内容は、疾患や創傷を治療する外科とまったく異なります。
まず、美容外科で多く行われているのが、次のような手術です。
【美容外科手術の例】
- 目元を二重まぶたにする
- 鼻やフェイスラインを整える
- 顔のシワやたるみを取り除く
- 豊胸手術
- 脂肪吸引
中にはヒアルロン酸やボトックス注射で輪郭を整えたり、シワを改善したりするいわゆる「プチ整形」もありますが、美容外科では手術は必須です。
看護師が美容外科に転職した場合の業務内容
美容外科に転職した看護師は次のような業務を担います。
【美容看護師の主な業務】
- 施術内容を提案するカウンセリング
- 医師による手術の介助業務
- 患者のアフターフォロー
以上の業務内容から、美容外科クリニックへの転職では、オペ室看護師としての勤務経験が有利に働くといえます。
完全予約制の美容クリニックが多いため、時間内に施術と次のサービスの提案をこなし、医師によるオペの介助も担当する美容看護師はとても多忙です。
美容外科や美容皮膚科クリニックへの転職は、決められた時間内で手際よく仕事をこなすスピード感が求められます。
美容皮膚科の特徴と看護師の転職後の業務
美容皮膚科では、最新の技術や医療機器、内服薬・外服薬、ドクターズコスメなどを使って肌を整えるサポートをします。
看護師がレーザーなどの機器を使って直接患者に施術するのも特徴です。美容皮膚科クリニックのメニューは次のようなものがあります。
【美容皮膚科の施術例】
- ヒアルロン酸やボトックス注入
- レーザー・光照射
- 皮膚の再生を促すケミカルピーリング
- 二重まぶたの施術
- 顔や鼻の輪郭の調整
最近では痩身やアンチエイジング、医療脱毛を扱うクリニックも多く、診療内容は多岐にわたります。
看護師が美容皮膚科に転職した場合の業務内容
看護師が美容皮膚科に転職した場合、次のような仕事内容に従事することになります。
【美容看護師の主な業務】
- 医師による患者の診察・診療のサポート
- 患者のカウンセリング
- 医療機器を使った施術
- 患者のアフターケア
エステティシャンの仕事に近いものがあります。美容外科と比較すると、患者の対応にあたる時間が長いのが特徴です。
美容外科より美容皮膚科の方が前職の経験を問わないケースも多く、他の診療科からでも看護師としての転職を狙いやすい職場だといえるでしょう。
参考:「日本皮膚科学会他「美容医療診療指針」
医療脱毛専門クリニックの特徴と看護師の転職後の業務
医療脱毛専門クリニックは、レーザー照射による脱毛の施術を行っているのが特徴です。毛根細胞を破壊する医療行為にあたるため、施術ができるのは医師や看護師といった有資格者に限られます。
以前は脱毛といえばエステサロンというイメージが一般的でしたが、最近は専門クリニックが多く開院しています。また、診療内容に組み込んでいる美容皮膚科も多く存在します。
医療用レーザー脱毛器を使った脱毛は、毛根細胞を破壊する医療行為にあたるため、施術ができるのは医師や看護師といった有資格者に限られます。
看護師が医療脱毛専門クリニックに転職した場合の業務内容
医療脱毛の専門クリニックで働く看護師は、次のような業務を担当します。
【美容看護師の主な業務】
- 患者のカウンセリング
- 医師の診察のサポート
- 患者への医療脱毛の施術とアフターケア
医療脱毛の専門クリニックでは、経験や高度な技術はそこまで求められない傾向にあります。そのため入職1年目の新人看護師や第二新卒看護師も、比較的入職しやすいといわれています。
医療脱毛の専門クリニックで経験を積み、美容皮膚科、美容外科へとステップアップする看護師も多くいます。
メンズ専門クリニックの特徴と看護師の転職後の業務
女性向けと同様の美容医療を男性向けに提供しているのがメンズ専門の美容クリニックです。
【メンズ専門クリニックの施術例】
- 医療脱毛
- シミ・ニキビ跡の治療
- スキンケア
- ダイエット
- AGA・薄毛治療
美容医療といえば女性の患者というイメージはもう古く、近年は美容に興味をもつ男性も増えています。
男性専門の美容クリニックを展開する「ゴリラクリニック」の美意識調査によると、国内20~30代男性4273人のうち、美容に興味がある男性の割合は57.5%。
美容の悩みワースト5には、ヒゲ、肌荒れ、歯並び口臭、ニキビ(跡)、体毛といったコンプレックスが並びました。(出典:ゴリラクリニック「男性の美容意識調査2020」)
看護師がメンズ専門クリニックに転職した場合の業務内容
メンズ専門の美容クリニックでは、最新の医療機器を使用して看護師が脱毛や肌治療にあたります。異性の目を気にする患者も多いため、男性看護師を積極的に採用するクリニックもあります。
男性看護師であれば、同じ男性の患者が抱える悩みにも共感しやすいでしょう。
また、男性の美容の悩みを解消するために外科的手技が必要なケースは多くありません。女性と比較して男性が美容外科手術を受ける例は少ないというデータもあります(出典:日本美容外科学会(JSAPS)「第3回全国美容医療実態調査」)。
美容皮膚クリニックと同様、外科での勤務経験がない看護師もチャレンジしやすい転職先だといえそうです。
看護師が美容系クリニックへ転職する3つのメリット
ここでは看護師が美容系クリニックへ転職する場合の3つのメリットを紹介します。
医療施設とはいっても、美容クリニックがどのような職場なのかは今ひとつイメージがわかない看護師も多いかもしれません。
美容クリニックには一般的な病院とはまた違った魅力があります。上記メリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット1:最新の美容施術を体験できる
美容クリニックに転職すると、患者に対して美容施術をするだけではなく、看護師自身も美容施術を体験する機会があります。
あくまでスキル向上の研修や、医療機器の操作練習のためであり、業務の一環です。効果を体験して患者さんへのカウンセリングに活かすためでもあります。
とはいえ、美容に興味があって美容クリニックに転職したい看護師は多く、最新の美容施術を受けられる環境は願ったり叶ったりかもしれません。
中には福利厚生の一種として業務時間外に割引料金で美容施術を受けられるクリニックもあるようです。
また施術だけではなく、美容クリニックで取り扱っているドクターズコスメを社員割引で購入できる可能性があるのも魅力の一つです。
メリット2:夜勤がなくても比較的給与が良い
「美容クリニックに転職すると年収がダウンするのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、夜勤がなくても病棟勤めと同等の給与を得ている看護師は少なくありません。
美容看護師が高給の理由は、目標達成などの成果によってインセンティブ(報奨金)が出るクリニックが多いからです。病院勤めより月収がアップする人もいます。
一方、病院勤めでバリバリ夜勤をこなしていた方や、美容クリニックに入職したてでインセンティブが付かない方は、一時的に「給与が下がった」と感じることもあるようです。
応募する美容クリニックにもよりますので、美容系への転職を目指している看護師の方は、転職活動中に応募先の給与形態をチェックしておきましょう。
自分の働きがインセンティブという結果になって目に見えるのはうれしいもの。仕事に対するモチベーションもアップしますね。
メリット3:日勤のみで勤務時間が規則的・休日も取りやすい
看護師が美容クリニックに転職すると、土日・祝日も開院している施設が多いためシフト制になるものの、休みはしっかり取れるようになる傾向にあります。
夜勤はなく日勤のみの勤務に限られるのも、病棟勤務と大きく異なる特徴です。
看護師の出勤日に合わせて患者の予約を受け付けるため、休日を返上する心配もありません。
また、完全予約制の美容クリニックなら、1日の仕事を予定通りに進められます。予約状況によっては定時で仕事を完了でき、プライベートの予定も立てやすくなるでしょう。
美容クリニックには比較的多くの看護師が在籍しているため、シフトを交代してもらいやすいというメリットもありますよ。
看護師が美容系クリニックへ転職する3つのデメリット
看護師が美容系のクリニックに転職する際は、デメリットも存在します。ここでは次の3つについて解説します。
看護師として働きながら最新の美容施術を体験でき、労働条件も良いと聞けば、美容クリニックは転職先としてとても魅力的に映ることでしょう。
しかし、看護師によっては美容クリニックに不向きだったり、業務にプレッシャーを感じたりする人もいます。
美容クリニックに転職する際のデメリットも知ったうえで応募を決めましょう。
デメリット1:人気求人が多いため倍率が高く東京中心
メリットの章でも解説したように、美容クリニックは次のような理由から求人の人気が高く、倍率が高まる傾向にあります。
- 美容施術を体験できる
- 夜勤がないのに高給
- 休みが取りやすい
「収入は維持したいけど、病院のような夜勤はしたくない」と希望し、美容クリニックを目指す看護師も多くいます。
また、そもそも地方には美容クリニックが少ないため、求人情報も東京など首都圏の募集が中心となります。地方に住んでいる方は、募集を探すのがなかなか難しいでしょう。
美容クリニックの倍率の高さに関する解決策
美容クリニックの求人情報に応募する場合、一般的な病院と違い、履歴書や職務経歴書を事前に送付するよう求められることがあります。
応募者が多く倍率が高いため、書類審査でまず人数を絞り込む施設も多いのです。
つまり、美容クリニックを目指す看護師は面接対策だけではなく、書類の対策も入念に行う必要があります。自分で調べるのが難しければ、転職サイトなどでキャリアアドバイザーに添削を依頼するといいでしょう。
デメリット2:売り上げノルマがある
患者への治療の提案やドクターズコスメの販売などは、美容クリニックに転職した看護師ならではの仕事です。経営に影響するため、売り上げノルマが課せられるケースも少なくありません。
美容クリニックの看護師は、患者のケアやサポートに加え、販売や営業といった業務もこなす必要があります。考え方や性格によって、仕事の向き不向きがあるといえるでしょう。
【美容クリニックが向いている看護師】
- 売り上げという形で成果を出すことにやりがいを感じる人
- 目標を達成してインセンティブをもらいたい人
【美容クリニックが向いていない看護師】
- ノルマをプレッシャーに感じてしまう人
- 患者を第一に考えた看護のみを追求したい人
売り上げノルマが負担な看護師の解決策
美容クリニックでは、ときにはノルマ達成のために看護師からメニューやアイテムを提案することになり、患者を第一に考えたい気持ちとの間でジレンマを抱える場合もあるかもしれません。
目標を達成できなくてインセンティブがもらえず、「同僚ナースとの収入に差がついた」「月によって収入がまちまち」といった状況に直面する看護師もいます。
転職後に看護以外のことを考えて働くのが負担なら、売り上げノルマのないクリニックを選びましょう。
デメリット3:患者への接し方に悩むことも
美容クリニックに転職すると、患者と1対1で向き合うシーンが増え、病院勤めのときとは異なる接し方に悩むこともあるかもしれません。
美容クリニックに来る患者の目的は病気の治療ではなく、美しくなることです。自由診療で高額のため、効果はもちろん、看護師にも高い接客力が求められます。
患者は高額な「サービス」を受けていると考えているので、病院勤務時代には経験がなかったような要望やクレームが飛び出すこともあるでしょう。
患者への接し方に悩む場合の解決策
看護師が病院やその他の医療機関から美容クリニックへ転職する場合、「患者さん」ではなく「お客様」として接するよう、意識を変える必要があります。
現に、美容クリニックへ提出する自己PRや志望動機には「患者」ではなく「お客様」と書いた方が、採用担当者に良い印象を与えられる可能性が高まります。
また、病院ではチームで仕事にあたり、トラブルがあれば上司が対応してくれたところを、美容クリニックでは自分一人で解決する場面が多くなるでしょう。
患者への接し方が変わるうえに、責任も重くなるというわけです。
デメリット4:病院への再転職は難しい
美容クリニックでの経験が長いと、病院への再転職が難しさを増すのが現状です。特に臨床経験を積まずに新人で転職した看護師は、そんな状況に陥りやすいかもしれません。
病院での仕事とは違ったやりがいを感じながら、最新の美容医療に触れられるのが美容クリニックの魅力ですが、医療行為にあたる機会は激減するからです。
美容クリニックでの勤務期間は医療スキルを磨けていないとみなされ、転職の際にブランク看護師と同じ扱いを受けることもあります。
美容看護師としてのスキルを身に付けても、日々進歩する医療から遠ざかる点は美容クリニックへの転職のデメリットといえるでしょう。
病院への再転職に関する解決策
病院やその他の医療機関から美容クリニックへ転職するときは、病院への再転職が難しくなる可能性も考慮したうえで応募を決めましょう。
美容クリニックでの勤務が2、3年と短期で、しっかりと臨床経験を積んだ20代の看護師さんなら、比較的病院への再転職も可能です。
そのため、こういった条件の看護師さんが病院へ再転職する例は多く、「美容クリニックで働くのは短期間だと割り切ってチャレンジしてみたい」と、キャリアプランのひとつとして考えている看護師さんもいます。
美容クリニックに転職する看護師の7つの不安と疑問
美容クリニックは仕事内容や勤務形態、給与面も病院とは大きく違います。入職してみないとわからない労働環境について、不安や疑問を持つ看護師の方も多いでしょう。
この章では、美容クリニックへの看護師の転職に関して、よくある7つの不安と疑問に回答します。
美容クリニックへの転職を数多くサポートしてきた現役キャリアアドバイザーに取材のうえで解説しますので、ぜひ疑問を解決していってください。
1. 受付もあるから採用は「容姿重視」って本当?
患者がきれいになるためにやって来る美容クリニック。「採用は容姿重視って本当?」「受付に座る看護師も容姿端麗な必要がある?」と不安をもつ看護師は少なくありません。
結論をいえば、ルックスがそのまま選考に影響するとはいえません。自分の容姿に気を使えるかや、美しく見せる努力ができる人かが一番大切だからです。
つまり、もともとの顔立ちではなく、美容に対する意識や努力次第次第です。
美容への興味や、自分の美容に関するコンプレックスを解消したい気持ち、勉強への意欲などを見せると、面接で採用担当者の好感度をアップさせやすいでしょう。
美容クリニックの看護師は、お客様である患者さんから見て、清潔感があり好感がもてる人であることが大切です。
また、お肌の悩みを抱えてコンプレックスがある看護師さんには、美容皮膚科クリニックへの転職をおすすめします。ニキビ跡をはじめとするお肌の治療も行うことから、患者さんの悩みに共感して親身になれるでしょう。
2. 30歳以上だと採用されない?
美容クリニックは若い看護師が多いイメージをもたれがちです。美容医療業界に興味があっても「30歳以上だと採用されないのでは?」と、挑戦できずにいる看護師も多いようです。
美容クリニックに限らず、求人募集の際に年齢制限を設定することは禁止されているため、年代は関係なく、30代や40代の看護師も応募は可能です。
しかし実際のところ、30代以上の看護師は社会人経験が長い分、20代の若手よりも、中途採用の現場で志望動機や自己PRを厳しくジャッジされがちです。
結果として、採用されないケースも多いのが実情です。美容クリニックにもよるため、転職を希望する場合はあきらめずに応募してみることが大切です。
未経験だけどどうしても美容医療の道に進みたいという人は、患者さんの年齢層が高いクリニックを狙ってチャレンジしてみてください。東京都内には30代後半から40代の患者さんが多く、30代の看護師の手を必要としているクリニックもありますよ。
3. 1年目の新人看護師でも採用してもらえる?
求人情報の応募条件に看護師歴の年数指定がなければ、1年目の新人看護師も美容クリニックへ転職するチャンスはあります。
しかし美容クリニックに転職したい看護師は多く、狭き門です。1年目の新人看護師よりも、現場で一定の看護経験をした看護師が採用されるのは自然なことです。
まず大規模病院で2~3年の看護師経験を積んでから、美容看護師を目指すのも手です。その後のキャリアアップにも不安が残らないでしょう。
なぜなら、美容クリニックで必要とされる接遇面はしっかりと研修が行われますが、看護師としての基本的な業務については病院の研修ほどていねいには行われないからです。
経験の少ない新人看護師さんには、まず脱毛専門クリニックで美容医療の知識を身に付けてから、美容外科や美容皮膚科への再転職を目指すことを提案します。
4. パートや時短でも勤務できる?
一般的なクリニックでは、パート看護師として働いている人は大勢います。美容クリニックでもパートタイムや時短で働けるのでしょうか。
結論としては、もし応募したい美容クリニックが正社員とパートを同時に募集している場合、採用されやすいのは正社員だと考えられます。
その場合、クリニック側は常勤の正社員を採用したいけれど、人手不足のためパートも可というケースがほとんどだからです。
例えば、転職サイト「マイナビ看護師」で美容クリニックの求人を検索すると、1,115件の求人情報が掲載されています(2023年11月時点)。
ここに「パート・アルバイト」という雇用形態の条件を追加すると、135件にまで減ります(いずれも2023年11月時点)。正社員も同時に募集している美容クリニックがほとんどなのです。
そこに時短勤務やパートの看護師さんが入るとなるとシフト調整が難しくなり、患者さんも予約が取りづらいという弊害が生じます。
そのため、美容クリニックで時短勤務はできないと思った方がいいでしょう。
どうしてもパートや時短勤務が条件の場合は、大手クリニックではなく個人経営の美容クリニックで探してみましょう。数はそれほど多くはありませんが、受け入れてくれるケースもあります。
5. 職場環境が良くない美容クリニックの見分け方は?
職場環境が良くない美容クリニックを見分けるには、転職サイトに登録してキャリアアドバイザーから情報を集めるのがおすすめです。
採用条件だけではなく、職場の雰囲気や働いている看護師の年齢層、人間関係まで教えてもらえる可能性があります。
せっかく働くのですから、自分の希望に合わない職場環境の美容クリニックに転職するのはなんとしても避けたいですよね。
クリニックの公式サイトや、日本美容外科学会、日本美容皮膚科学会などのホームページで、医師のプロフィールや医療方針を見てみるのもおすすめです。
学会に所属している医師ならたいてい記載されています。転職先を選ぶときの判断材料の一つになるでしょう。
そういったクリニックがすべてだめというわけではありませんが、医療従事者の視点から見ると、医師が立ち上げたクリニックと比べて、感染管理が甘いと感じられるクリニックがあるのも事実です。
意識の低さが原因だけでなく、コスト削減のしわ寄せが来ている場合も。感染管理の質においては看護師さんが見ればすぐにわかるものなので、職場見学の際にオペ室を見せてもらいましょう。
6. 勤務は病院よりも精神的に楽だと聞くけど…?
美容クリニックに来院する患者は病気や創傷の治療ではなく、あくまで美容が目的のため、「転職すれば病院勤務よりも精神的に楽になれる?」と考える看護師は少なくありません。
しかし、美容クリニックでの勤務は病院とは別のつらさもあります。それは患者に満足してもらえる接客や提案、施術が求められることです。
美容クリニックに来院する患者のほとんどは、病院のような治療ではなく「サービスを受けている」という感覚をもっています。接客態度などで失敗し、目の前で担当変更の申し出をされることもあります。
患者の命にかかわる機会はほぼないとはいえ、病院勤務とは違った緊張感をもって勤務し、接客力やスキルを身に付けていく姿勢が求められます。
病院での看護とは違う関わり方に戸惑い、メンタル面でつらいと感じる看護師さんがいるのも事実です。
7. 美容クリニックは長く勤務できないって本当?
美容クリニックは若手の看護師が勤務する職場というイメージがあり、「年齢を重ねると続けられない?」と転職を躊躇する方もいるようです。
しかし実際のところは、長く勤められないというより、長く勤めることに危機感を抱く看護師が多くいます。主な理由は次の通りです。
- 美容の経験があっても技術が必要な病院には転職しづらい
- 特殊な職場のため看護師としてのキャリアを築きづらい
もちろん大手クリニックなら指導する側に回ったり、本社勤務を希望したりするなど、ステップアップの機会もあります。
安心して美容クリニックへの転職を目指したい場合は、転職サイトのキャリアアドバイザーに看護師としてのキャリアについて相談してみるとよいでしょう。
美容クリニックに転職して活躍できるのはこんな看護師
この章では、美容クリニックが求める看護師像をキャリアアドバイザーに取材し、詳しく解説していきます。
国内には多くの美容クリニックがありますが、それぞれ職場のカラーが異なります。せっかく転職するなら、自分に合った美容クリニックを選びたいですよね。
実際に、美容クリニックではどのような看護師が採用されているのかを見ていきましょう。
三大美容クリニック(品川美容、湘南美容、シロノ)の採用基準は?
美容クリニックへの転職を希望する看護師の中で人気なのは、やはり大手の美容クリニックです。CMをはじめメディアでもたびたび取り上げられるため、看護師に限らず高い認知度を誇ります。
最新の美容医療を提供する美容クリニックに転職すると、それだけ仕事にもやりがいを感じられる機会を多く得られるでしょう。
同じ大手とはいっても採用基準は異なるため、それぞれ解説します。
品川美容外科
品川美容外科では、美容外科、美容皮膚科ともに正看護師、准看護師を随時募集しています。勤務する院によって、勤務条件はそれぞれ異なります。
【主な応募条件(2021年10月時点)】
美容が好きで美容医療を学びたいという意思がある看護師なら、未経験でも可。
患者さんとのコミュニケーションが取れて、周りに配慮しながら働ける人。患者さんに喜んでもらうことにやりがいが感じられる人。
患者さんに対して笑顔で対応するのはもちろんですが、同僚とも協力しながら働ける人たちが集まっています。協調性のあるタイプの人が求められているようです。
湘南美容クリニック
湘南美容クリニックは美容外科、美容皮膚科ともに正看護師、准看護師を随時募集しています。
【主な応募条件(2021年10月時点)】
正看護師は臨床経験2年以上、准看護師は4年以上の経験が応募条件。
美容外科なら医師の動きに合わせてテキパキと働ける人、忙しい中でも優先順位をつけて臨機応変に働ける人。
美容皮膚科では、患者さんと関わることが好きなだけではなく、周りのスタッフとも協力して働ける人。
オシャレもしっかりと楽しみながら働いているようです。スピード感のある忙しい仕事に意欲をもって取り組んでいると感じます。
シロノクリニック
シロノクリニックは正看護師、准看護師ともに随時募集しています。
【主な応募条件(2021年10月時点)】
アートメイク施術経験者を歓迎。未経験者の応募も可能だが、新卒看護師の採用は現在行っていない。
美容に興味があり、コミュニケーションを取るのが好きな人。
年齢が若い看護師さんが多いのですが、みなさん落ち着いているのが特徴です。
美容クリニックが看護師に求める「探求心」
美容クリニックに転職したい看護師には、美容への「探求心」が必要不可欠です。興味がないものをおすすめはできませんし、美意識の低さは患者に伝わってしまいます。
美しい容姿でなくとも大丈夫ですが、美しくなる努力をしていることが大切です。
美容に関する自分の悩みをきっかけに美容看護師を目指し、採用されるパターンも多いようです。
反対に、最新の医療機器を使い、最新の美容医療を提供する美容クリニックは、美容に興味がある、探求心を持っている看護師さんにとって魅力的なはず。
見た目を気にする看護師さんもいるようですが、勤務しながら学んでコンプレックスを解消しようという姿勢の人は好まれます。
容姿を気にするあまり、面接時のメイクが濃くならないように気をつけて。清潔感のほうが大切ですよ。
美容クリニックが求める「接遇力・コミュニケーション力」
美容クリニックに転職する場合、看護師としてのスキルはもちろんですが、美容クリニックでは「接遇力」や「コミュニケーション力」も重視されます。
病院での看護とは違い、美容クリニックはエステサロンにも通じるサービス業でもあるからです。
治療の結果はもちろん、接客内容でもクリニックの評価が決まるため、看護師一人ひとりの接遇力が重要です。
また、カウンセリングや施術など、一人の患者と接する時間が長いので、コミュニケーション力も意識しましょう。
患者の悩みを聞き出して適切な提案をしたり、会話を盛り上げたりして、心地良い時間を提供できるように努めることが大切です。
しかし、接遇面においては病院とはまったく異なるため、じっくりと研修を行うのが特徴です。
最初は先輩看護師の接客にも同席させてもらえるので、心配することはありませんよ。
美容クリニックが看護師に求める「臨床経験」
美容クリニックに転職するなら、看護師としての「臨床経験」が大体2年以上は必要だといえます。
例えば、美容クリニックでは注射や点滴などの手技は必須です。
病院での注射なら多少痛みがあっても当たり前で、はれや内出血があっても大きな問題にはなりません。しかし、美容クリニックでは痛みや失敗があればクレームに発展しかねません。
美容クリニックでの仕事はカウンセリングや施術といった仕事も多く、サービス業に近いと何度も紹介してきました。しかし、それは看護師としての基本スキルがあることが前提です。
美容クリニックで基本的な業務をこなすためにも、臨床経験が必要なのです。
しかし、基本的な看護業務の研修に力を入れているところはさほど多くはありません。看護師ならできて当たり前という考えがあるのと、新人教育にもコストがかかるからです。
キャリアアドバイザーも、美容クリニックでのお仕事を紹介するなら臨床経験が2年以上は必要だと感じています。
オペ室や外科の経験が条件にあがる美容外科クリニックもありますが、ある程度の臨床経験があればキャリアはあまり重視されない傾向があるようです。
特に美容皮膚科や脱毛専門クリニックは、特定のキャリアが必要だというわけではありませんが、個人経営のクリニックが多いため求人件数が少ないのがネックですね。
美容クリニックが求める志望動機・自己PR
美容クリニックへの転職では人気求人が多く、書類選考の倍率が高いため、履歴書や職務経歴書に書く志望動機・自己PRの完成度を上げる必要があります。
面接官にも志望動機や自己PRは必ずといっていいほど質問されます。書類選考を通過しても安心せず、面接対策を抜かりないようにしておきましょう。
【志望動機と自己PRのポイント】
- まずはクリニックの公式サイトで医療方針などを情報収集する
- 応募するクリニックにあわせて書き分ける
- 応募先の特徴に合わせ、どう貢献できるかアピールする
とはいえ美容看護師として働いた経験がなければ、自己アピールするのも難しいですよね。そんな方は、次のアドバイスや自己PRに関する記事を参考にしてください。
転職サイトに登録して、書類の添削や面接対策をお願いするのもおすすめです。
志望動機には、美容医療に興味を持ったきっかけを答えるように看護師さんたちにはアドバイスをしています。
美容看護師は患者さんとのやり取りが多いのが特徴なので、コミュニケーションスキルは必須です。
面接のとき、質問に対して一問一答形式で答え、話を広げられないようなタイプは採用されるのは正直なところ難しく会話のテンポも大切です。
美容クリニックの求人情報に強い看護師転職サイト
美容クリニックへの転職を決意したら、転職活動をサポートしてくれる看護師転職サイトに登録しましょう。
ここでは、美容クリニックへの転職活動をスムーズに進められる3つの転職サイトを紹介します。
無料で求人紹介や書類の添削、面接対策、入職時の条件交渉などを引き受けてくれる頼もしいサービスです。一般には公開されていない非公開求人も扱っています。
それぞれ特徴が異なるので、複数のサービスをあわせて利用するのも賢い手ですよ。
マイナビ看護師
- 対面での面談でじっくり相談ができる環境が整っている
- 病院などの職場の内部事情に詳しく、転職後のミスマッチを防げる
- マイナビブランドを活かし、企業や美容クリニックなどの人気求人も保有
看護師の転職サイトとして4年連続で認知度ナンバーワンに輝いているのが、「マイナビ看護師」(公式サイトより)。病院だけではなく美容クリニックの求人案件にも力を入れているのが特徴です。
サイト内では美容クリニックの求人特集も組まれ、公開求人だけでも全国で1,115件もの美容クリニック求人情報を掲載(2023年11月時点)。
無料転職サポートに申し込んで看護師専任のキャリアアドバイザーと面談(対面、オンライン)をした後は、条件に合う公開求人や非公開求人の紹介を受けることもできますよ。
面接対策はもちろん、入職後のアフターフォローまで受けられる心強いサービスです。
看護roo!
- 初めて転職する人でも徹底的にサポート
- 高給与・好条件求人が多い
- 1人のキャリアアドバイザーが看護師と転職先の双方を担当する一気通貫制
- 事業所は大都市の3拠点
首都圏の看護師求人情報に力を入れているのが、転職サイト「看護roo!」です。
登録しなくてもサイト内で求人検索することはできますが、登録すると看護師専門のキャリアアドバイザーによるさまざまな手厚いサポートが受けられます。
フリーワードで美容クリニックの求人検索ができる他、現役美容ナースの取材記事や美容クリニックに関して質問できる掲示板などを閲覧できます。
美容クリニックを目指す看護師向けの履歴書の写真撮影や、職務経歴書の書き方のアドバイス記事も読めるので、まずはサイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
レバウェル看護(旧 看護のお仕事)
- 仕事と家庭を両立したい人
- ブランクがある・臨床経験が少ないなどでスキルに不安がある人
- 入職から1年未満の早期離職をする新人看護師
キャリアアドバイザーのサポート力に定評がある「レバウェル看護(旧 看護のお仕事)」も、美容クリニックを目指す看護師におすすめの転職サイトです。
アドバイザーは病院やそこで働く看護師さんとのコミュニケーションを密にとっているため、職場環境をよく知っています。応募する前にリアルな内部情報がわかるので、入職後にミスマッチで悩む可能性を減らせるでしょう。
求人検索のしやすさも特徴です。「美容クリニック」とひとくくりにするのではなく、美容外科と美容皮膚科を分けて検索できるのも注目したいポイントです。
看護師転職サイトで探せる美容系クリニックの求人情報例
看護師転職サイトでは、条件などを選択して美容系クリニックの求人情報を簡単に検索することができます。登録前から求人検索できるサイトがほとんどです。
次の口コミのように、登録すればキャリアアドバイザーからさらに詳しい話を聞くこともできます。
キャリアアドバイザーさんからは、職場の看護師関係の話を詳しく教えていただきました。求人票の通り人間関係は良好で、未経験でもプリセプター制度でしっかり教育をしてくれるとのお話でした。
美容皮膚科は未経験だったのでとても安心しました。また面接が厳しいところと助言をいただいたこともあり、しっかり面接準備を整えて望むことができました。
ここでは実際に一般公開されている中から、美容系クリニックの求人例を3つ紹介します。
(出典:マイナビ看護師公式サイト/2021年10月14日時点)
東京都内の美容外科の求人情報例
まずは、東京都内にある美容外科クリニックの求人情報です。年間休日130日、月収36万円以上の条件で募集されています。
全国で店舗を展開する知名度の高いクリニックで、給与設定も比較的高く、福利厚生が充実しています。
転職サイトによっては、こうした大手の求人情報を探すこともできます。見ているだけでも、美容クリニックで働くイメージがわいてきそうですね。
福岡県内の美容皮膚科の求人情報例
こちらは、福岡県内にある美容皮膚科クリニックの求人情報です。常勤で年間休日85日、月収20万円以上(モデル)の条件での募集となっています。
一人ひとりに合った治療や化粧品の提案をしているのが特徴で、プライベートの充実も目指せることが記載されています。
転職サイトに登録するとさらに詳しい情報を閲覧できるケースもあるため、気になる求人情報があったら無料登録してみましょう。
大阪市内の医療脱毛専門クリニックの求人情報例
大阪市内の大手脱毛専門クリニックの求人情報です。常勤で年間休日137日、月収32万円以上の条件での募集となっています。
完全予約制で残業がほとんどないことや、営業ノルマがないこともアピールしています。
転職サイトの求人検索機能では、施設形態や条件などを選択するだけで、さまざまな地域の求人情報を簡単に検索できますよ。
まとめ
看護師として臨床経験を積んでいれば、未経験からでも美容クリニックへの転職を目指すことができます。一番大切なのは美容への興味と学ぶ意欲です。
美容に興味のある人にとって、働きながら最新の技術を試せる美容クリニックはとても魅力的な職場です。一方で、一般的な病院での看護業務と美容クリニックでの業務は大きく異なります。
看護師のキャリアを考えると、デメリットを受ける側面があるのも現実です。
美容クリニックを目指す方はこれから看護師としてどのように働きたいかを考え、転職サイトも上手に活用して転職活動を成功させてくださいね。
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ノルマがプレッシャーになりそうだと心配な人は、入職前にしっかりと確認しておくとよさそうです。