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看護師は他職種と比較すると年齢による制限が少ないといわれていますが、実際のところはどうなのでしょうか?急性期病院への転職は年齢の制限がないのでしょうか?
経験やスキルが重視される看護師の転職にも年齢の影響がある職場と影響がない職場があるのかどうか、採用担当者やキャリアアドバイザーへのインタビューや年齢の不安を抱えていた看護師の転職体験談とともに紹介していきます。
おすすめの看護師転職サイト3選 | |||
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順位 | 転職サイト名 | 総合満足度 | |
1 | 看護roo! |
4.66
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|
2 |
レバウェル看護 (旧 看護のお仕事) |
4.40
|
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3 | ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク) |
4.2
|
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この記事の内容
看護師の転職に年齢制限はあるの?
経験やスキルが重視される看護師の場合、30代以上であれば看護師として必要な経験は身についており、即戦力として働くことができます。そのため年齢が転職に大きく影響することはないといえます。
病院やクリニックの看護師募集要項をみても、ほとんどの場合、年齢制限はありません。これは、雇用対策法によって、労働者の募集・採用では、原則として年齢制限を禁止されているからです。
しかし、どの職場でも年齢に関係なく採用されるかというとそうではありません。応募は可能でも年齢によって採用されにくい職場は存在します。
一方で、年齢はあまり重要視していない職場もあります。年齢が影響する職場、しない職場にはどんな違いがあるのか、年齢よりも重視される要素があるのかどうか見ていきましょう。
年齢の影響がある職場 | 年齢の影響がない職場 |
---|---|
地域の中核病院(急性期病院) 3次救急病院 クリニック |
1次救急・2次救急の急性期病院 療養型病院・介護施設・介護事業 所訪問看護 精神科 |
年齢制限がある・年齢が影響する転職先
年齢制限がなくても、実際の採用に年齢の影響があると思われる職場には共通点があります。その多くは、業務量が多く忙しいため体力が必要なうえ、新しい医療技術のキャッチアップが求められる職場です。
そのため、一定の年齢以上の看護師は将来的に体力面での不安があることや、柔軟な対応が難しくなると考えられ敬遠される傾向があります。では、具体的な職場を見ていきましょう。
地域の中核病院(急性期病院)
急性期病院の中でも地域の中核病院(地域の医療連携の中核を担う病院)は、業務量が多くハードな勤務になりがちで体力があり柔軟性もある若手中心の職場になります。
こういった職場は新卒の採用枠も多く、採用担当者は長く働いてくれる看護師を採用したいと考えています。そのため、体力面で不安が残る40歳以上の看護師の採用に積極的ではありません。
新卒時に大学病院や中核病院で5年以上の勤務経験があるなど、経歴によっては年齢が問題にならない場合もありますがそれはごくまれなケースで、転職可能な年齢は39歳までと思った方が良いでしょう。応募はできますが採用される可能性は低くなります。
44歳でサービス付き高齢者向け住宅内看護師
→600床急性期病院(新卒時に500床の急性期病院で5年の経験あり)
もっと看護師らしい仕事をしたいと思ったので総合病院に入職しなおしました。前の職場では給料の面でもほとんどが上がる見込みもなかったが、総合病院は大変でも給料がいいので頑張ろうと思った。職場からも急性期病院での経験を評価していただき即戦力として働いてほしいという事を言われた。
入職したのは、ほとんどが新卒の看護師で40歳代で転職をした看護師は他にいなかったので、自分だけ歳をとっているように感じたが、若いスタッフの中で働いていても、自分の経験を生かしたスキルを他の看護師にも伝えることができるし、管理者はほぼ私と同じ年代の方々ばかりなので、よく声をかけられるようになった。
40歳代で規模が大きな急性期病院への転職したことで、やる気のある人と見られ頼られる事も多い。看護の世界では歳をとっている=動けないというものではないとおもう。思い切って転職してよかったと思っている。
3次救急病院
3次救急の指定を受けている病院は24時間体制で救急患者の受け入れを行っています。搬送されてくる患者の重症度も高いため業務量が多く、地域の中核病院以上に精神的にも肉体的にもハードな職場となりタフさが求められます。
現職が3次救急病院で専門的な知識や技術があり、救急救命センターなどに勤務していた経験があれば、30代半ばでも採用されますが、体力面での不安はあるため、採用可能な年齢は35歳までが限度と考えておくほうが良いでしょう。
3次救急病院が未経験の場合の転職は28歳が限度です。若い方が採用されやすいので少しでも早くチャレンジするほうが良いでしょう。
もう少し経験を積んでから転職しようとすると年齢がネックになってきます。看護師経験が浅くても、3次救急の経験がなくても初めての転職時にチャレンジすべき職場です。
クリニック
急性期病院と比べると転職しやすいクリニックですが、実はクリニックにも年齢制限はあります。転職可能な年齢は20代~30代までです。
クリニックに年齢制限がある主な理由は3つです。
1つはクリニックの看護師はそのクリニックの顔となるために、患者うけがいい若くて元気な看護師が好まれるからです。
2つめはクリニックはオーナー兼院長である医師の意向が大きく影響する職場で、若い看護師を好む傾向が強いのです。
3つめは人件費です。給与の高いベテラン看護師よりも、給与がそれほど高くない若手の看護師を採用したいクリニックが多いのです。
年齢不問・年齢の影響がない転職先
ここまで、年齢の影響がある職場を紹介してきましたが、全ての職場が年齢の制限を受けるわけではありません。
人生のライフイベント(結婚や子育て)にあまり左右されず長く働いてくれる看護師を採用したい職場では、年齢よりも今までの経験を重視しています。
1次救急・2次救急の急性期病院
急性期病院は年齢制限があり、転職が難しいと思われていますが、そうでもありません。急性期病院の中でも1次救急・2次救急の急性期病院であれば年齢制限はあまりありません。
1次救急病院は日帰りができる救急医療、2次救急病院は救急患者のための専用病床が整備されていますが、3次ほど重篤な患者を受け入れていない病院です。
このような病院では、新卒看護師の採用枠は少なめで、中途採用の看護師がメインとなり、教育プログラムが大学病院や3次救急病院ほど充実していません。そのため、教育の必要がなく臨機応変に対応できる看護師が好まれます。
人手不足解消のための採用なので、できる限り長く安定して働いてくれる看護師を求めており、30~40代でも採用されやすい職場です。
ただし、社会人看護師の場合は年齢の割に看護師としての経験年数が少ないので、転職先は現職場よりもランクが下がってしまう可能性が高く給与も下がってしまいます。
療養型病院・介護施設・介護事業所
療養型病院・介護施設・介護事業所は、急性期病院で一通りの経験をした看護師やブランクがあり復職する看護師も多い職場です。
新卒の採用はほとんどなく経験がある看護師の中途採用がメインになるので、年齢層は急性期病院よりも高めで40代以上でも全く問題なく採用されます。
教育は充実していないため教育の必要がない年代を求めていますが、急性期病院のような忙しさはないので、社会人看護師やブランクが長い看護師など年齢の割に経験年数が少なくても問題ありません。
47歳で500床の急性期病院の病棟勤務から80床の特別老人ホーム
看護技術の面ではずっと病院で勤務していたので自信はあったが、年齢が50近かったので、正社員として雇用求人があるか不安だった。新しい職場環境で順応できるか心配だった。
転職によって夜勤がなくなり、給料面では下がったが家族と過ごす時間や自分に使える時間が増えた。 また、緊迫した急性期病棟とはちがい、施設の利用者ではレクリエーションなどでゆったりした時間が過ごせるので精神的なストレスも軽減された。
訪問看護
訪問看護は看護師としての経験だけではなく人生経験も求められるため年齢による制限は少ない職場です。
訪問看護師の人手不足は深刻で、採用する事業所側は教育リソースをかけず少数で効率よく利益を確保したいと考えています。2025年問題の解消のためにも訪問看護師の確保が課題になっているという背景もあり、50~60代でも採用可能な職場が多いです。 ただし、訪問看護師の転職市場の動きはここ数年の動向のため今後は変わってくる可能性もあります。
訪問看護師が50代、60代でも採用が可能である理由は人手不足だけではありません。訪問看護の利用者の大半は80代です。80代の利用者からすれば、50代、60代の看護師はちょうど子どもの年代になります。訪問してくれることが楽しみでもあり、相談もしやすいため、心強いと感じる利用者が多いのです。
訪問看護師は一人で訪問することが多く、自己判断ができること、状況に合わせた臨機応変な対応ができることとコミュニケーション能力も求められます。経験が浅い看護師では、やり取りに不安を感じる家族も多く、採用する事業所も安心して任せられません。
訪問件数は事業所により違いますが、1日4~5件のところが多く、体力的にもあまり問題がないことも年齢の影響が少ない理由の一つです。
精神科
精神科領域に興味があれば、精神科も年齢制限があまりない職場になります。
精神科は患者だけでなく家族のサポートも行う必要があります。急激な精神症状の悪化により家族の不安も大きく、状況を受け止めきれない場合もあり、患者と同じようにサポートを必要としています。そのため、看護師経験だけでなく人生経験も豊富な看護師が好まれます。
また、地域移行支援に重点を置いているところが増えているため、他職種と連携しチーム医療で強みを発揮できるベテラン看護師が望まれます。
看護師として他の診療科の経験があっても精神科看護師としてはゼロからのスタートとなりますが、院内の教育体制が整っているところも多いので未経験でも転職可能です。
精神科急性期治療病棟は、精神症状が悪化した患者を受け入れ、入院時より退院後の社会復帰を見据え、3か月以内の退院を目指しているため、入退院が多くなります。
精神科病院は、措置入院や二次救急の受け入れを行っている病棟もあれば、亜急性期病棟、慢性期病棟、他の疾患との合併症がある方を受け入れている病棟もありますし、認知症専門の病棟、閉鎖病棟や解放病棟など、医療機関により病棟の種類や病床数、受け入れる患者の層も違います。
40歳で500床の総合病院から250床の精神科病院へ転職
年齢が高いのと、新しい病院の環境に馴染めるのかどうか、今の水準の給料が継続してもらえるか等の不安があり、転職は困難とおもっていました。
年齢制限はないと記載してあっても応募すると、面接で年齢のことを聞かれる事が多く、不安になりましたが転職することができました。
精神科病院は、時間の流れがとてもゆっくりです。医療的な専門ケアはほとんどなく、採血や点滴もめったにありません。そのため、残業もなく、事前の情報収集も状態の変化があまりないので、早く出勤することもありません。
休みは多いし、定時に帰れるので、その点は良いですが、知識、技術は目に見えて衰えるので、自己研鑽が必要だと感じています。
転職を有利に進められる看護師とは?
今よりも良い条件で働きたいという人や、少しでも有利に条件交渉できる間に転職しておきたいという人もいることでしょう。では、転職する看護師が有利に条件交渉できる年齢や年代はあるのでしょうか?
看護師の転職市場では、30代以上の看護師は必要な経験を積んでいると見られています。一定の経験がある看護師の場合は、年齢、経歴、スキルよりも人柄が重視されるため、条件交渉に有利な年齢や年代は特にないと考えても良いでしょう。
では、転職を有利に進められるのはどんな看護師なのか、詳しくみていきましょう。
転職を有利に進められる看護師
- マネジメントや新人の育成経験がある
- コミュニケーション能力が高い
- ライフイベントの影響が少なく長期間働ける
- 夜勤可能で安定して出勤できる
マネジメントや新人の育成経験がある
リーダー、プリセプター経験などマネジメントや育成の経験があれば条件交渉がしやすいといえます。主任などの役職がなくても管理職のカバー的な役割ができること、若手の指導ができることは大きな強みになります。
逆に、看護師としての経験年数が長くてもマネジメントや育成の経験がない30代40代の場合は、少し評価は低くなり有利に条件交渉を進めることが難しくなります。
有利なマネジメントや育成の経験
- リーダー経験
- プリセプター経験
- 若いスタッフの指導
- 管理職のカバー的な役割ができる
コミュニケーション能力が高い
看護師経験が長ければ一定のコミュニケーション能力は備わっていますが、転職を有利に進めるためにはそれだけでは強みにはなりません。
最近は他職種と連携して業務を進めることが増えていますし、医療職以外との連携も必要になります。中途採用で重宝されるのは、人柄がよく、どの職種、どの年代に対してもうまくコミュニケーションが取れる看護師です。
特に小規模の職場では、新しい職員が入ることで雰囲気が変わってしまうことがあります。どれほど看護師としてのスキルが高く経験があっても、職場の雰囲気を悪くしてしまいそうな人やトラブルを起こしそうな人は採用されません。
孤立せず、今いるスタッフとうまくやっていけるコミュニケーション能力の高さが求められます。
有利なコミュニケーション能力
- どの年代、どの職種に対してもうまくコミュニケーションが取れる
- 他職種との懸け橋になれる
- 今いるスタッフとうまくやっていける
ライフイベントの影響が少なく長期間働ける
採用は、人手不足解消のために行うものですから、せっかく採用してもすぐに辞めてしまうのでは困ります。長く勤務する気があり、またそれが可能な看護師を採用したいと考えています。
長期間働ける人かどうかを把握するために、結婚や出産、子育てといったライフプランがどうなっているか、どれくらいの影響を受けるのかという点が見られています。また、急に休むことがなく安定して出勤できる状態かどうかも見られています。
子供が小さくても代わりに見てくれる人がいる、子育てが一段落し手がかからなくなっている場合はライフイベントの影響がない人と判断してもらえます。
【ライフイベントの影響を見るポイント】
年代 | 確認ポイント |
---|---|
20代 | ライフイベントが決定しているか ライフイベントの予定があるか ライフイベントが未定か |
30代 | 子供の年齢・家族構成 育児のサポート状況 生活や家計の状況 |
40代 | 子供の年齢 子育ての影響や制限の有無 生活や家計の状況 |
50代 | 介護 孫の有無(面倒を見る必要があるか) |
夜勤可能で安定して出勤できる
夜勤者の確保や急なシフト変更の対応に困っっている職場が多いため、細かな条件がなく安定して勤務できる人はどんな職場でも重宝され、条件交渉しやすくなります。
女性が多い看護師の場合、30代を過ぎると環境の変化に伴い働く時間に制限が出てきます。日勤のみの勤務を希望する人や夜勤可能な回数は月1~2回の人など、制限がある看護師が多くなります。
そのため、働ける時間帯等に制限がなく、急な用事や体調不良でシフト変更をする可能性が低い看護師はとても喜ばれます。当たり前のことのようですが、自己管理能力があり安定して出勤できることが強みになるのです。
今後は教育費が必要になるなど、がっつり働くつもりであればしっかりアピールしておきましょう。
30代看護師の転職状況
やりたいことが明確にある場合は、40代までに挑戦したほうがチャンスを掴みやすいので、子育ても落ちつき自分のやりたいことやビジョンがある人は、キャリアアップできる職場に早めに転職すべきです。
現職場より医療レベルが高い職場への転職は、30代後半では年齢的に難しくなるため、経験が足りないからと躊躇せず少しでも早くチャレンジすべきです。現職場と同レベルの職場や規模が小さい職場では30代前半も後半も大差ありません。
生活環境の変化で転職する場合は、状況が落ち着いた後どんな働き方がしたいかで選ぶ転職先は変わります。今後需要が伸びてくることを考えれば、訪問看護への転職を検討し必要な経験を積んでおくのもよいと思います。
30代看護師の転職理由
- 家事や子育てを優先したい
- もう少しゆっくり働きたい
- キャリアアップをしたい
- 給与アップしたい
30代はライフイベントの影響が大きくなる年代です。20代で結婚や出産などのライフイベントを経験し、再びバリバリ働き始める人もいれば今後もゆったり働く人もいます。
20代からずっと戦力の中心として働き、さらなるキャリアアップを目指す人もいれば、30代になって結婚や出産を経験し働き方を見直す人、離婚や家族の病気など環境変化で復職や転職をする人など様々です。
離婚等、シングルマザーになったタイミングや教育費や住宅ローンなど出費が増えるタイミングで転職する看護師も多い年代です。
30代看護師に期待される役割
30代看護師は、即戦力になることはもちろん、将来の管理職候補としての活躍も期待されています。採用側は、職場の中間層として、若手と管理職の橋渡しの役割も担ってほしいと考えています。
役職や担当がなくても、日々の業務の中で20代の看護師を育てる指導的役割を求められます。介護系の施設の場合は、看護師の指導や教育だけでなく介護スタッフの教育も期待されています。
採用側が求めているものと今までの経験や果たせる役割のマッチングが重要になります。指導や教育にかかわりたくない場合や、中間層としての役割が期待できない場合は、どれだけ看護師としてのスキルがあっても転職先が見つからない場合があります。
30代看護師の転職の注意点
急性期に戻りたい場合
2次救急の病院であれば40歳ぐらいまでなら転職可能ですが、30代で3次救急病院へ戻ることは難しくなります。
転職先や離れていた期間にもよりますが、急性期を離れることで看護師としての市場価値が下がってしまうことがあります。急性期の看護が好きで状況が落ち着いたら急性期病院で働きたい場合は注意が必要です。
結婚や子育てなどライフプランの影響で介護系に転職を検討しているなら、急性期病院で家事や育児と両立できる子育て支援等が充実した職場へ転職しておくほうがいいでしょう。
クリニックで働いた期間は経験としてカウントされないことがあるため、看護師としての市場価値を下げたくない場合は、クリニックではなく、病院勤務とみてもらえる急性期病院の外来勤務をおすすめします。
部署異動できなければ、外来で勤務できる急性期病院に転職するといいでしょう。クリニック勤務と外来勤務では、経歴・キャリアの見え方は異なります。
急性期病院の外来は40代以上の看護師もいますが、ほとんどはその職場に長く勤務していて部署異動した方です。急性期病院の外来の場合、中途採用では若手を採用することが多いですね。(大手看護師転職サイトキャリアアドバイザー)
急性期へ戻りたいと考える看護師の中には市場価値と自己評価にずれがあることが多いですね。ずっと急性期病院にいた方とは経験に差がありますし、年齢により求められるものが変わっています。(大手看護師転職サイトキャリアアドバイザー)
急性期病院で採用されないのは求人が少ないためで、時期をずらせば採用されると思っていらっしゃいますが現実は違います。時期をずらすことで、今採用されるところも採用されなくなることが多いです。(大手看護師転職サイトキャリアアドバイザー)
介護系の職場へ転職したい場合
スキル面での成長は少ないためキャリア的に不安は残りますが、キャリアよりも仕事を続けることを重視するなら介護系で問題ないとおもいます。
介護施設など介護系の職場は他職種のスタッフや20代前半のスタッフもたくさんいます。持っている医療の知識も様々です。
急性期の経験しかない看護師の場合、施設形態の違いによる様々なギャップに戸惑うことが多く、すぐに急性期病院に戻る方もいます。そうならないように、介護施設について正しく理解をしておく必要があります。
介護施設に向いていない人や介護に対して持っているイメージはヒアリング時の発言内容から把握できます。「看護師だから~」「看護師として~」という発言が多い方は、うまくいかないことが多いので介護施設の求人はあまりおすすめしていません。(元大手看護師転職サイトキャリアアドバイザー)
管理職になりたい場合
30代以降になれば、リーダーも含めれば3人に1人が何らかの役職を持っている状態です。管理職希望で転職を検討しているならば、ファーストレベル~サードレベルの認定を受けていて管理職経験がないと難しいのが実情です。
現職場よりも医療レベルが低い病院であれば管理職になれる可能性ありますが、初めての職場で管理職経験なしで管理職としての転職は、慣れるまでが大変です。
管理職候補として採用されても必ず管理職になれるわけではないので注意が必要です。
40代看護師の転職事情
40代の看護師ならスキル面以外にも様々な経験値があると思われているため、30代と40代で転職のしやすさにほとんど差がありません。先に紹介した、3次救急病院や、地域の中核病院以外なら特に問題なく転職可能です。
30代よりも40代を好む職場もあります。40代後半は、転職の目的がはっきりしていて、長く働きたいという気持ちが強く時間的にもあまり制限がないので歓迎されることが多いです。
40代後半の看護師でも定年まではまだ10~15年は働けます。採用後ずっと働いてくれるとすれば、その頃には院内で指導的な役割を担えるメンバーになっている貴重な人材です。
30代の看護師は子育て真っ最中で夜勤が出来ない場合が多いのですが、40代になると子供の手が離れ、教育費がかかるようになるため夜勤回数を増やしたい人もいます。夜勤ができ、スキル的にも安心して任せられる40代を好む職場は多いですね。(大手看護師転職サイトキャリアアドバイザー)
40代になると転職経験もあり、自分に合う職場がわかっているので転職後にギャップを感じてすぐに辞めることも少ないです。年収目的なら他のことはあまりこだわらない方も多いです。(大手看護師転職サイトキャリアアドバイザー)
40代看護師の転職理由
- 子育てが落ち着いたため、バリバリ働きたい
- もう少しゆっくり働きたい
- キャリアアップをしたい
- 給与アップしたい
40代になると、子育ても落ち着き定年まで働く職場を探す人が増えてきます。退職金のことを考えると、40代で最後まで勤めることができる職場で働いていたいと考えるからです。
40代の子育ては、「手がかからないがお金はかかる」という方が多く、給与UP目的での転職希望者が増えます。
書類の通過率や挑戦できる業界が狭まる50代になる前に、少しでも良い条件で、長く勤務できる働きやすい職場を選ぶようになります。
40代看護師に期待される役割
40代の看護師は30代の看護師よりも多くの役割を期待されています。管理職ではなくても様々な点で指導的な役割を求められていますし、経営側の視点、他部署の視点で考え行動できることが望まれます。
40代看護師に期待される役割
- 診療報酬も含めた知識を持っている
- ベッドコントロールできる
- 病院経営の視点で考えられる
- 管理職や役職者のカバーや代理的な業務ができる
看護師以外の他職種のスタッフもたくさん働いている介護系の施設では、他職種との連携の架け橋になることを望まれています。
介護施設では、スタッフの指導面でも期待されています。人生経験があり子育ても一段落している40代看護師は、人としてもキャリア的にも信頼を得やすく、30代看護師よりも反発されることが少ないので看護師や介護スタッフの教育がしやすくなるようです。
40代看護師の転職の注意点
40代看護師は転職先には困らないのですが、やはり30代と比べると柔軟性がない部分もあります。今までと全く違う業務の進め方や新しい手法などを取り入れることに抵抗を感じる場合もあります。
経験がある40代でも、子供の部活や塾の送迎のため勤務日や夜勤回数に対する要望が多い場合は、シフト変更に対応できないとみなされます。
採用側にとって、何がなんでも採用したい看護師であれば条件交渉をうまく進めることもできますがあまり主張が強すぎても敬遠されてしまいます。
45歳で小児科クリニック→内科クリニック
若い人より覚えなど見劣りします。そこが難しいかと。でも、この年齢になると子供が大きいので、学校行事や体調不良で急に休むことがないことはありがたがられました。人間関係も考慮した上での判断だそうです。
もっと苦労するかと思いましたが、技術に問題なければ40代というのはさほど気にならないようです。(45歳で転職・女性)
41歳で約200床の総合病院から、整形外科クリニック
総合病院は忙しく、少し自分に余裕が欲しかったし、体力的にもきつくなってきたため、転職しました。
年齢的にも体力的にも、精神的にも新しい職場で1からスタートするのは大変だと思っていましたし、年齢による上下関係や人間関係、仕事を覚える能力など、すぐに新しい環境適応ができるか心配でした。
看護師としてのこれまでの経験を考慮してくれたのでいい条件で転職できました。看護師の仕事にしても、今までの病院とは違うこともあり、気分転換にもなったし新たな気持ちで仕事に向き合えました。新しい職場の友達も増え、視野も広がったので転職してよかったと思います。
年齢の割に経験年数が浅い
社会人から看護師になり年齢の割に看護師としての経験年数が少ない場合は、急性期病院での採用はかなり難しくなります。チャレンジしてみることは大事ですが、訪問看護師の方が採用されやすく給料も上がりやすいです。
多くの病院は正看護師と准看護師の経験では給与水準のテーブルが異なります。准看護師として20年以上の経験があり、正看護師の資格を取得した場合、准看護師の経験は正看護師の経験として換算してもらえず、給与が上がりにくい傾向があります。
42歳で2次救急病院から急性期病院
社会人から看護師になったため、40代で看護師経験は6年です。プリセプターや育成担当の経験がない平の職員を受け入れてくれるところはないのではないかと不安でした。
施設系なら求人はありますが、スキルアップのために急性期病院に転職しようとしても求人がなく難しいです。
3次救急を希望していましたが、転職が難しかったためパートとして入職し正職員を目指すことにしました。給料は正職員と変わりませんが、現在も正職員にはなれずパートで働いています。
前の病院での経験が評価されていないので不満です。前の職場では自分で判断をしたり夜勤リーダーをやったりしていましたが、今は、1~2年目の経験の扱いになってしまいました。看護師長からも前の職場のことは忘れてほしいといわれました。
42歳で潜在看護師から19床のクリニックへ
看護師は国家資格を持つ職業なので、選ばなければすぐに転職先が決まると思っていました。しかし地方に行くと正看護師よりも准看護師が喜ばれることもあり、なかなか決まりませんでした。
なんとか正看護師で正職員として入職しましたが、始めは給料がとても安かったです。しかし入職後の仕事を評価していただき、次のボーナスで一気に昇給できたので満足しています。
転職回数が多い
40代以上になれば転職回数よりもどんな経験をしてきたかが重視されるとはいえ、短期間の転職が多い場合は、採用しても定着してもらえそうにないと判断されてしまいます。
環境の変化等は別として、転職回数が多い人は、退職理由を事細かに伝えるよりも、志望理由や今後のビジョンなど、前向きな姿勢・やりたいこと・目標を伝えたほうが良いです。退職理由を聞かれた場合は、志望動機と矛盾していないことも重要です。
安易に転職を繰り返したことは、自分の甘さとして認め、今後は長く勤務したいという気持ちが伝わるようにします。身だしなみ、面接対策をしっかりした面接内容、社会人としてのモラルがあり、きちんとしている印象を持ってもらえるような面接を心掛けることが大切です。
50代・60代看護師の転職事情
50代看護師の転職は、58~59歳と60歳で大きく差が出てしまいますが、他は50代前半も後半も特に問題ありません。しかしこれは、通常の勤務をしており一定の経験がある前提です。
管理職として働いていれば、50代になっても転職先には困りませんが、50代の転職と40代までの転職を比較すると、書類の通過率はかなり狭まります。
40代を希望する職場の中には、40代以外ではだめな場合と経験があれば40代でも50代でもよい場合があります。求める役割を果たしてくれる場合は、50代でも問題ないことが多いです。
50代・60代看護師に期待される役割
管理職経験があれば、管理職として働くことを求められます。管理職経験がない場合は、管理職のサポートやスタッフの相談役など病棟運営がスムーズになるようなサポートが求められます。
50代、60代は、経験と人柄が重視されます。業務を滞りなく進められるだけの経験はあるので、職場内での仲介役やクッション的な役割を求められることが多くなります。
50代、60代になっても、職場の批判ばかりで場の空気を悪くしたり、改善していこうという姿勢が見られない人は転職先を見つけるのは難しいでしょう。
50代・60代看護師の転職の注意点
コミュニケーション力などからくる、明るさや笑顔、人当たりの良さは年齢が高いほど求められます。いくら経験があってもコミュニケーション力が低い思われてしまうと採用率が低くなってしまいます。
「年齢不問」と明記している求人もたくさん見かけますが、その実情は様々です。大半は、経験があれば年齢は問題ないという職場ですが、中には、応募者が少なく年齢不問にしなければ人員が確保できない、人気がない職場や労働環境や給与があまりよくない職場もあります
年齢不問の求人は背景を確認する必要があります。あわせて、職場の年齢構成を確認し何歳ぐらいが多いのかを把握したうえで検討するようにしましょう。
年齢が気になる看護師が転職を成功させるコツ
転職のしやすさ条件交渉のしやすさは年齢だけではなく経験や転職先の状況により変わります。
しかし、ある程度の年齢をすぎて転職を繰り返すと条件は下がっていってしまうことも多いため、年齢が気になる方は、今後のキャリアやライフプランも考えたうえで満足できる条件で働きやすい職場を見つけることが重要です。
ここでは転職成功のポイントを転職活動中と転職後に分けて紹介します。
転職活動時のポイント
- 転職の目的を明確にする
- 求められている役割を考える
転職後のポイント
- コミュニケーション力
- 柔軟性・寛容性
転職の目的を明確にする
他の職種に比べると、年齢に関係なく転職先は見つかりますが、条件面にとらわれるあまり転職の目的を忘れてしまうと長く働くことはできません。
なぜ転職したいのか、転職後にどんな結果を望んでいるのかをきちんと考えておかなければ転職先を選ぶことができません。
求められている役割を考える
30代以上になってくると、スキルアップやキャリアアップといった自分のやりたいことだけではなく、職場全体のことを考えて動くことが求められます。
新人看護師やスタッフの育成や教育、相談役としてメンタル面のサポートなど日々の業務がスムーズになるような役割が多くなります。
転職先の規模や今までの経験により求められるものは少しづつ違うため、応募先の職場が求めているもの何かを考えて転職先を選択することが重要です。
応募先の期待にもこたえつつ、やりたいことを実現できる環境かどうかの両面から考えることが大切です。
コミュニケーション力
年齢を重ねた看護師の強みは、患者、スタッフ問わず、どんな人ともうまくかかわることができるコミュニケーション力です。
誰とでも仲良くできるというだけではなく、職種や年齢、役割の違う様々な人と、連携を取りながら業務を進めることが大事です。スタッフと管理職、ベテランと新人など対立しがちな関係の橋渡し役を心掛けましょう。
年齢が高いうえにコミュニケーション力が低ければ、周囲のスタッフから孤立してしまいなかなか新しい職場になじむことができません。あまり得意ではない場合は、せめてはきはきと挨拶することは徹底しましょう。
柔軟性・寛容性
新しい職場では、いったんその職場のやり方を受け入れることが大切です。入職して間もないスタッフにあれこれ言われるのは、誰であってもあまりいい気がしません。
職場で信頼されるようになってから改善していけばよいのです。前職のことばかり話すのもいい印象を与えません。
必要であればだれにでも質問し教えてもらうことができる低姿勢も大事です。まずその職場のやり方を受け入れて柔軟に対応することを優先しましょう。
45歳で小児科クリニック→内科クリニック
40代になると、前から職場にいる人たちが自分より若い年齢になりますので、相手によっては難しいところもあると思います。今の職場は、お互い敬語で話しています。
もう少し慣れて、やり方とかについて万が一申し入れとかしたら、いろいろ関係が変わりそうでちょっとこわいです。なにぶん、人間関係は良いけど、手技とか衛生とか、古いんです。
年齢の不安がある看護師におすすめの転職サイト
ミライトーチMediaとは
転職やキャリアに関わるコンテンツを通じ、「今の仕事に悩む人」がより自分らしく働けるようにサポートしているメディアです。
不安のない転職活動や理想の転職先探しに役立ててもらうため、転職者や人材業界関係者へのインタビュー調査はもちろん、厚生労働省などの公的データに基づいたリアルで正しい情報を発信し続けています。
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