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「看護師を辞めて他職種へ転職したらどうなるだろう…」
「看護師以外の仕事にチャレンジしたいけど転職できるのかな?」
一度は医療の現場に身を置きながら、まったく異なる世界、看護師以外の仕事に転職したいと思ったり、実際に転職する人は少なくありません。
この記事では、他の職種を選んだ元看護師の経験談をもとに、満足度が高く人気のお仕事、おすすめの職種10種を紹介。看護師転職のプロ・キャリアアドバイザーのアドバイスを交え、他職種への転職を成功させるコツを解説します!
おすすめの看護師転職サイト3選 | |||
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順位 | 転職サイト名 | 総合満足度 | |
1 | 看護roo! |
4.66
|
|
2 |
レバウェル看護 (旧 看護のお仕事) |
4.40
|
|
3 | ナース専科 転職(※旧ナース人材バンク) |
4.2
|
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
この記事の内容
看護師の他職種転職は多い?離職率・理由と転職先トップ5
看護師という職業は転職が多いことでも知られていますが、一般的な看護師の離職率、他職種へ転職した看護師の退職理由を調べてみました。
データで見る看護師の離職率と辞める理由
コロナ禍という特殊な状況下になる前から看護師のハードワークは広く知られており、離職率が高いというイメージがあるでしょう。
日本看護協会の調査によると、2018年度の正規雇用看護職員の離職率は10.7%。看護師としての経験を積んできた既卒採用者に対象を絞ると、離職率はなんと17.7%にものぼります。
職場を変えても再び看護師として働く人もいますが、今回は他職種に転職した看護師に注目しました。
【他職種へ転職した看護師の退職理由】
ランキング | 退職理由 | 割合 |
---|---|---|
1位 | 他職種への興味 | 26.32% |
2位 | 結婚・出産・育児 | 21.05% |
3位 | 責任の重さ・医療事故への不安 | 15.79% |
4位 | 残業が多い・休暇が取れない | 10.53% |
4位 | 本人や家族の健康問題、介護 | 10.53% |
5位 | 人間関係 | 7.89% |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
ミライトーチMedia看護師独自に行った他職種へ転職した看護師へのアンケート調査によると、転職理由でもっとも多かったのが「他職種への興味」。
詳しく聞いてみると、「社会人として病院以外の職場を知らず、ビジネススキルが不足しているのがコンプレックスだった」、「医療機関以外で働いている友だちと会うたびに、自分が偏った考え方をしているのではという思いに苛まれていました。人間的に成長するため、他業種への転職を考えました」というように、看護の世界ではプロフェッショナルである自分に満足することなく、外の世界に目を向ける人も多いようです。
他職種への転職、しかも未経験ともなれば、躊躇することもありそうですが、「もしうまくいかなければ、すぐに看護師に戻れる」と、看護師資格と経験といった強みがあるからこそ、新しい世界へのチャレンジができるようです。
参考サイト:日本看護協会 「2019年 病院看護実態調査」結果
看護師に人気の他職種ランキングトップ5
看護師から他職種に転職するといっても、看護師資格を活かした職業を選んだり、まっさらな気持ちで新しい世界に飛び込んだりとタイプはいろいろ。先輩転職者が選んだ職種や、元看護師に人気の職種をご紹介します。
他職種へ転職した看護師は実際、どういった仕事をしているのでしょうか?ミライトーチMedia看護師で調査したところ、以下の結果となりました。
他職種への興味や憧れから転職する人だけでなく、看護師のハードワークに限界を感じたり、自身のライフステージの変化が転職のきっかけになる人も少なくありません。そのためか、ワーク・ライフ・バランスが取れる職種を選ぶ人が多い傾向にありました。
看護師の転職先トップ5をそれぞれ、キャリアアドバイザーや実際に転職した看護師が以下の5項目で評価。総合評価が高いのはどの仕事でしょうか?
- 平均年収
- 看護師資格経験の優位性
- 休日の取りやすさ
- 未経験OK
- 満足度
看護師に人気の他職種1位:事務職(一般事務、営業事務)
平均年収 | 3 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 2 |
休日の取りやすさ | 5 |
未経験OK | 2 |
満足度 | 4 |
総合 | 3.2 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
未経験者歓迎という求人が多いこともあってか、多くの元看護師が転職先に選んだのが事務職でした。
土日祝日はおろか昼夜関係なしに働いてきた看護師にとって、勤務形態が規則的なのは大きな魅力といえそうです。家族や友人と休みが合わせやすいことから、転職を機にプライベートが充実したという声が多く寄せられました。
事務職に転職する際の注意点:「未経験OK」を過信しない
ただし、キャリアアドバイザーによると「未経験OK」という事務職の求人は要注意だそうです。
いくら未経験OKとはうたっていても、事務作業に必要なパソコンスキルは絶対条件であり、Word、Excel、PowerPointなどの利用スキルを証明する資格、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)などを持っていたほうが有利なため、「未経験OK」評価は5段階中2となっています。
看護師と事務の仕事に通じる部分は少ないものの、書類作成が多い主任看護師ならタスクが多いなかでも書類作成時間を捻出してきた処理能力、在庫管理や発注管理を担当していた看護師ならその経験が事務でも活かせそうです。
事務職に転職した看護師の口コミ
看護師に人気の他職種2位: 飲食店スタッフ
平均年収 | 2 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 3 |
休日の取りやすさ | 4 |
未経験OK | 5 |
満足度 | 2 |
総合 | 3.2 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
働く姿を見る機会が多いこともあり、身近に感じられる仕事である飲食店スタッフも人気。畑違いながらも、看護師時代に鍛えられたコミュニケーションスキルが発揮できる職場です。
これまでは患者さんと関わってきたところを、お客さんとの関わりに置き換えてイメージし、転職先に選ぶ人も多いようです。
居心地の良さを感じてもらうため、案内する席の場所や注文を取るタイミングなど、工夫しながら働くことは、患者さんの状況を常に把握しながら働いてきた看護師時代の働く姿勢が活かされそうです。
飲食店スタッフに転職する際の注意点:仕事のやりがいが感じられない
しかし、一度慣れてしまうと毎日同じことの繰り返しという仕事に、看護師時代と比べると仕事のやりがいが感じられないという人も少なくありません。
また、平均年収が5段階評価で2となっている通り、看護師に比べると収入が激減するため、親と同居している、夫婦共働きといった場合でない限り生活が苦しいという声も聞かれます。
飲食店スタッフに転職した看護師の口コミ
看護師に人気の他職種3位: コールセンター(電話健康相談、EAP、医療機器などの問い合わせ対応)
平均年収 | 3 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 4 |
休日の取りやすさ | 4 |
未経験OK | 4 |
満足度 | 3 |
総合 | 3.6 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
土日に必ず休みが取れるわけではないものの、休みが調整しやすいシフト制。3カ月程度の研修期間が設けられているところも多いので、コールセンターでの勤務経験がなくても安心して仕事が始められるメリットがあります。
コールセンターの営業時間内での対応なので、残業がないのが特長です。医療系のコールセンターであれば、看護師時代の経験を活かして働くことができます。
キャリアアドバイザーによると、コールセンター勤務に向いているのは、筋道を立てて物事の説明ができる人、傾聴能力がある人。患者さんとコミュニケーションをとってきたナースの経験を活かすことができそうです。
コールセンターに転職する際の注意点:看護師の仕事が好きな人は要注意
逆に、コールセンターの仕事に向いていないのは「看護師という仕事が好きな人」。環境の変化や健康問題などで仕方なく看護師を辞めたという人は、なかなかやりがいを感じられず、短期間で転職してしまうケースもあるようです。
コールセンターに転職した看護師の口コミ
看護師に人気の他職種4位: 介護士・ケアマネジャー・障害者支援員
平均年収 | 3 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 4 |
休日の取りやすさ | 3 |
未経験OK | 5 |
満足度 | 3 |
総合 | 3.4 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
介護施設でともに働く機会があったり、看護師の仕事に通じる部分もあることから職種未経験でも挑戦しやすいと感じられるのが、介護士やケアマネージャー、障害者支援員の仕事です。
介護士になる場合、介護職員初任者研修を受講すると業務の幅が広がり、給与のアップも狙えますが、看護師資格保有者はこの研修の受講が免除されるのは大きなメリットです。
とはいえ、それでも看護師と比べると介護士の給与は大きくダウンし、5段階評価では2となります。
しかし、看護師は患者さんの治療をサポートし、介護士は介護を必要とする人の生活の助けをするのが仕事。専門領域は異なりますが共通点も多いことから、介護現場で看護師資格を持っている人は即戦力として活躍できます。
また、役職など重要なポジションを任されるケースが多いメリットもあります。
介護士・ケアマネジャー・障害者支援員に転職する際の注意点:減収によってモチベーションが下がることも
ただし、先に紹介した通り、減収によって仕事へのモチベーションが下がったり、元看護師というプライドからほかの介護士との人間関係に悩むケースも多いようです。
介護士・ケアマネジャー・障害者支援員に転職した看護師の口コミ
看護師に人気の他職種5位: ショップ店員
平均年収 | 2 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 3 |
休日の取りやすさ | 4 |
未経験OK | 5 |
満足度 | 4 |
総合 | 3.6 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
人と接する点では看護師と同じといえるショップ店員。しかし、入院や通院をしている治療中の人と元気な人とでは対応がまったく違います。
時には人の生命に関わるシーンもある医療機関勤務とは違った雰囲気であり、人の生命が脅かされるという精神的プレッシャーを感じることもありません。
ショップ店員に転職する際の注意点:収入が大きく減ってしまう
しかし、精神的負担は軽くなるものの、収入が減ってお財布も軽くなるのは否めません。
同じショップ店員でも、マニュアルに沿って働くタイプと臨機応変に対応するタイプがありますが、いずれにしても接客スキルは必要。これまでに培ってきたコミュニケーション能力が十分に発揮できる場だといえるでしょう。
飲食店スタッフと同様に、一度慣れてしまうと毎日同じ作業の繰り返しなので、仕事へのモチベーションをキープするのが難しいという声が多いようです。
ショップ店員に転職した方の口コミ
「看護師が知らない」満足度の高いおすすめ他職種5選
看護師に人気の他職種ランキングにはランクインしなかったものの、看護師から転職したときに満足度の高い職種はほかにもあります。教えてくれた看護師やキャリアアドバイザーの声をもとにご紹介します。
看護師におすすめの他職種1. 医療事務
平均年収 | 2 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 4 |
休日の取りやすさ | 4 |
未経験OK | 4 |
満足度 | 5 |
総合 | 3.8 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
医療機関で看護師以外の立場で働くというのもひとつの道かもしれません。
医療事務は医療機関で患者さんの受付や会計、医療費の計算や診療報酬請求業務を行います。看護師という立場を離れても、別の立場から患者さんや医療スタッフを支える仕事といえそう。
もともと高いホスピタリティ能力を持つ看護師ですから、医療事務として求められる患者さんへの接遇力はすでに身についているといえるでしょう。
前述したように、看護師と一般的な事務職には通じる部分が少ないものの、医療事務なら医療の知識が必要になるぶん、一般的な医療事務未経験者よりも業務の内容を理解しやすいというアドバンテージも。未経験とはいえ、医療の知識を持ち、医療現場で働いた経験があるからこそ、なじみやすい仕事であるようです。
看護師時代と同じ医療機関ではありますが、医療事務は土日祝日に休みが取れることもポイントが高いといえるでしょう。
医療事務に転職した看護師の口コミ
看護師におすすめの他職種2. CRA(臨床開発モニター)・CRC(治験コーディネーター)
平均年収 | 4 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 4 |
休日の取りやすさ | 4 |
未経験OK | 4 |
満足度 | 4 |
総合 | 4.0 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
看護師として働いて得た医療の知識を活かして働けるのが、新薬の開発に携わるCRAやCRCです。
いずれも必須となる資格はないものの、業務の性質上医療の知識が必要となる仕事であることから、看護師や臨床検査技師など医療資格を持つ人の転身先として人気の職種です。
CRCは新薬の治験に参加してくれる患者さんやドクターとも関わることが多い仕事。病院内の仕組みや医師、患者さんへの接し方を心得ている看護師なら、CRCの業務に慣れるのもスムーズでしょう。そのため、CRCは元看護師さんで活躍している人が多いようです。
一方CRAは、医療スタッフに治験の内容を説明したり、治験に違反がないか確認したうえで報告書を作成するのが仕事。患者さんとの関わりはありませんが、医学や薬学の知識はもちろん、英語力やプレゼンテーション能力、折衝能力といったビジネススキルを身に着ける必要があります。
社会人として成長したい人にとって、多くの経験ができる仕事だといえるでしょう。
いずれも、土日祝日のほか、ゴールデンウィーク、夏季休暇、年末年始休暇が比較的取れる職種であるためプライベートを充実させることもできそうです。
ただし、勤務1年目はまだ新人扱いとなり、当初は給与が低いと感じるかもしれません。
さらに外資系企業か国内企業か、また企業規模によって給与や昇給率の違いがあるため、「CRC・CRA=高給」というイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。
CRA・CRCに転職した方の口コミ
看護師におすすめの他職種3. クリニカルスペシャリスト(クリニカルアドバイザー)
平均年収 | 5 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 5 |
休日の取りやすさ | 5 |
未経験OK | 3 |
満足度 | 5 |
総合 | 4.6 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
看護師と同じ医療に関わる仕事でありながら、意外にも知られていないのがクリニカルスペシャリスト(クリニカルアドバイザー)という仕事。
医薬品や医療機器メーカーに所属し、自社製品を病院や医師に対して営業する仕事です。高い専門知識が必要とされるので、手術室看護師(オペ看)経験が3年以上ある人におすすめの仕事です。
夜勤はなく、一般的な会社員と同じように土日や祝日はお休みに。医師の希望にあわせて動くので時には夜が遅くなることもあるものの、1日のスケジュールは基本的に自分で組めるのでオーバーワークになることもなさそうです。
それでいて、外資系企業などに勤務すると、看護師時代よりも年収アップとなるケースも多いようです。
ただし、キャリアアドバイザーによると、クリニカルスペシャリストへの転職では一つ、注意したい点があるそうです。それは、医師との関係性。
医師にとって、看護師はパートナーや仲間ですが、クリニカルスペシャリストはあくまで外部の取引先となります。
自分では良かれと思って看護師時代のようにドクターへ意見した場合、その病院へ出入り禁止となったケースもあるそうです。
看護師とは立場が違うこと、医師はお客様であることをふまえ、新しい関係を築く意識が必要です。
看護師におすすめの他職種4. 企業の衛生管理者
平均年収 | 3 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 5 |
休日の取りやすさ | 5 |
未経験OK | 4 |
満足度 | 5 |
総合 | 4.4 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
産業医と連携し、事業場の保健活動にあたり衛生全般を管理するのが衛生管理者です。
労働条件や環境の衛生的な改善をはかり、疾病を予防するため、50人以上の労働者がいる事業場に1人以上の衛生管理者を配置する必要があります。また、他の事業所と兼任はできないことから需要の高い職種です。
大卒または高等専門学校卒の看護師・准看護師なら1年以上、高卒の看護師・准看護師なら3年以上の実務経験があれば、衛生管理者免許の受験資格を得ることが可能。
企業に属する産業看護師として働く場合、衛生管理者の資格を持っていれば採用に有利に働くことも。病気になるのを未然に防ぐこともできる、やりがいのある仕事だといえるでしょう。
企業の衛生管理者に転職した方の口コミ
看護師におすすめの他職種5. 教員・教官
平均年収 | 5 |
---|---|
看護師資格・経験の優位性 | 5 |
休日の取りやすさ | 4 |
未経験OK | 5 |
満足度 | 5 |
総合 | 4.8 |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
看護師として働いた経験を活かし、教員・教官として次代の看護師を育てるという道もあります。
看護師資格や経験を活かしながら働けるだけでなく、新しい分野を知り視野も広がります。看護師として働くのとはまた違った立場から看護業界に貢献できる仕事です。
5段階評価では4.8ともっとも高い評価を得ている教員・教官は、勤務先によって収入は変わります。
看護学校の教員なら看護師とほぼ同等の年収、4年制大学の看護学科で教鞭をとる場合は、看護師よりも年収面では上回ります。
ただし、大学の教員・教官の場合は、1年ごとの契約というケースが多いため、長期的な勤務を望んでいる場合はデメリットとなることもあるでしょう。
教員・教官に転職した方の口コミ
看護師を辞めて良かった、他職種転職のメリット
新しい仕事にチャレンジするのには勇気がいりますし、国家資格を取って必死に勤めてきた看護師を辞めても大丈夫なのか…きっと不安に思うこともありますよね。
ここでは、他職種に転職した元看護師へのアンケート結果から、看護師を辞めることで得られたメリットをご紹介します。
看護師が他職種に転職するメリット1. 夜勤・残業がなく規則正しい生活が送れる
看護師の仕事を離れる理由のひとつに、体力面の不安もあります。
常にプレッシャーを感じながら昼夜問わず働いているのですから、肉体的にも精神的にも休まる暇がありません。
しかし、一般企業や教育機関への勤務や飲食店やショップなどでの接客業に転職すれば、夜勤やオンコールがなくなります。
家事や育児と仕事の両立ができるようになったり、夜勤がないことで心が軽くなった、体の不調が解消されたという声が多く聞かれます。
規則正しい生活を送ってこそ、仕事を長く続けられると感じる人も多いようです。
看護師が他職種に転職するメリット2. 責任の重さから解放された
患者さんの命を預かる仕事ですから、看護師の仕事にミスは許されませんし、臨機応変に対応することが求められます。
また、コロナ禍をきっかけに、患者さんの命に限らず、看護師自身やその家族の健康も脅かされることも広く知られることになりました。
そういった看護師独特の業務や環境常にプレッシャーを感じながら働いてきた方は、直接命にかかわることのない仕事に就き、ようやく肩の荷を下ろすことができるという声も多いようです
医療現場を離れたことで、体力的にもラクになったという人もいました。
看護師が他職種に転職するメリット3. 休みも取りやすくプライベートが充実した
夜勤があるのに加え、土日祝日も休めないのは看護師にとって当たり前。しかし、そういった勤務体系で働き続けるのに限界がやってくることもあります。
たとえば、自身のライフステージの変化。結婚を機に家族で過ごす時間が必要になったり、育児をしながら夜勤や土日祝日の業務をこなすことがむずかしくなることも。
カレンダー通りに休みが取れる仕事に転職をすることで、家族や友人と過ごす時間を手に入れた人は多いもの。
生活サイクルが整い、崩しがちだった体調が良くなったという人もいました。健康な体を手に入れて、ますます私生活が充実しそうですね。
看護師を辞めて後悔、他職種転職のデメリット
看護師から他職種に転職したものの、結果的に成功とはいえずに看護師の世界に舞い戻ってきた人もいます。いったん外の世界を見たからこそわかる、看護師を辞めることのデメリットを聞いてみました。
看護師が他職種に転職するデメリット1. 給与が下がった
看護師として転職するならキャリアアップや年収アップも狙えますが、未経験の他職種に就くのではお給料が下がるのは仕方のないこと。しかし、実際にはどれくら給与が下がるのか具体的な金額を把握してから転職している看護師は少ないようです。
アンケートでも、看護師から他職種に転職したほとんどの人が収入ダウンを経験していました。さらに、看護師として勤務していたときのほうが福利厚生も充実していたという声も。
残業や夜勤、オンコールをこなしてきたときと比べれば、仕事の負担が軽くなったからこそ収入の額が減るのは納得できます。
しかし、頭ではわかっていたはずなのに、実際に給与明細を目にするとやはり心細い思いをすることもあるようです。
看護師時代の金銭感覚が抜けないでいると「このままでは生活ができない」と危機感を抱く人もいました。ハードだったとはいえ、看護師の仕事は経済的に安定していたと痛感し、復職を考える人も多いようです。
看護師が他職種に転職するデメリット2. 仕事にやりがいが感じられない
プレッシャーは大きかったものの、やりがいはそれ以上だったことに、看護師を辞めてから改めて感じる人もいました。
常に緊張感や責任感を持って仕事に向き合ってきたからこそ、新しい仕事に対して情熱を燃やすほどの価値を感じられないこともあるようです。
日々変わる患者さんやその病状に対応し、場数を踏むほどにスキルアップできた看護師時代とは打って変わったルーティンワークに物足りなさを感じ、やる気のない同僚に幻滅したりと、看護師の職場とつい比べてしまいます。
不規則な勤務形態ゆえか、看護師の生活の中心は仕事になりがち。転職を機にせっかくプライベートの時間が持てるようになったのですから、仕事以外にもやりがいや趣味を持ってみるのもいいかもしれません。
実際、他職種に転職した看護師さんのその後のキャリアは以下の通りです。
他職種で働き続けている | 42.1% |
---|---|
看護師に復職した | 57.9% |
(ミライトーチMedia看護師調べ)
約6割が看護師に復職しています。実際、採用する側も元看護師さんはすぐ辞めるという印象を持っているケースが多いため、面接では「どうして看護師ではなくこの仕事なのか?」「看護師の仕事に未練はないか?」と必ず聞かれます。以前、その質問にうまく答えられず不採用になった看護師さんを何人も知っています。他職種で長く働きたいなら、求人票に明記されている条件だけではなく、しっかりと業界や業務内容を自分でも調べ、そのうえでどうして看護師ではなくその仕事をしたいのか志望理由や志望動機を整理しておくことをおすすめします。
デメリット3 スキルや知識の低下への不安
看護師の仕事に誇りをもっているけれど、さまざまな事情から仕方なく転職することになった人に多いのがこのタイプ。
看護師経験を活かした仕事に就いたとしても、それは似て非なるもの。新しい職場で働く看護師と、看護師ではない自分とを比較して不安になったり、かつての同僚に会って話を聞くうちに焦りを感じることもあるようです。
また、看護師として経験は積んできたものの、他職種への転職ともなるとゼロからのスタートに。同年代の人と比較して自分のビジネススキルが未熟であることも相まって、社会人としての自分に引け目を感じてしまうのも仕方のないことかもしれません。
しかし、介護職へ転職した方の口コミにあるように、他職種へ転職したときに看護師のプライドが邪魔をしたり、看護師の仕事とのギャップに苦しんですぐ離職してしまう人は少なくありません。
面接では必ず「なぜ看護師ではなくこの仕事をしたいのか?看護師の仕事に未練はないのか?」と聞かれます。そこで志望理由が明確ではないと面接で落ちますし、採用されても入職後の「こんなはずではなかった」感に苦しむでしょう。「この仕事だから転職したい」という気持ちを大切にして職種・職場を選びましょう。
もし他職種への転職に失敗したとしても、こだわらなければ余程のことがない限り看護師には戻れるので安心してください。
看護師が他職種に転職するデメリット4. 仕事内容が想像と違った
実際に仕事を始めてみるまではわからないことは多くあります。
看護師経験を活かせる職場を選んだつもりだったのにそうではなかったり、反対に看護師に未練はないつもりで新しい職種を選んだのに気がつけば看護師の仕事と比べている、なんてことも。これは看護師に限ったことではなく、転職したすべての人に当てはまることでしょう。
憧れやイメージだけでは仕事が長続きしないことも。業界や職種について、しっかりとリサーチしてから転職活動に臨みましょう。
転職する際に気を付けることは、「自分が何をやっていきたいのか(どうなりたいのか)」という部分を軸にして転職先を探していくことが大事だと思います。
看護師の他職種転職、失敗しない5つのコツ
看護師という専門職から未経験職種へのチャレンジは、ハードルが高めなのが現実です。身近な人に相談したくても、周りには看護師ばかり…。他職種への転職の相談はむずかしそうですよね。
そこで、看護師から他職種への転職活動を順調なものにするべく、転職活動をサポートするキャリアアドバイザーさんにアドバイスしてもらいました。
他職種に転職するコツ1. 看護師との類似点をアピールする
学生時代から勉強して手に入れたキャリアを手放し、まったく異なる道へ進路変更しても大丈夫なのか、看護師の仕事のほうがやりがいがあるのではないか、というのは面接官の気にかかる点のようです。
面接官の疑問を払拭できるよう、看護師を辞めて他職種を目指す理由をしっかりとした言葉で伝えるのが大切。
前向きな気持ちで他の仕事を目指して転職を決めたのなら、今の仕事である程度の経験を積んだからこそ、業務の幅を広げて社会人として成長したくなったという気持ちを伝えて。
看護師の仕事と転職先での仕事の類似点を見つけ、新しい職場でも活躍ができることをアピールするといいでしょう。
他職種に転職するコツ2. 履歴書・職務経歴書で自分の強みをアピール
面接官が履歴書や職務経歴書に目を通したということは、少なくとも興味を持ってもらえたということです。このチャンスをムダにすることなく、企業が求めている能力を持っていることをしっかりと伝えましょう。
看護師から他職種への転職だから実績は関係ないといってアピールしないのはもったいありません。看護師の仕事に明るくない面接官にも希望する仕事と看護師の仕事にも通じる点があることをアピールし、自分を採用するメリットがあることを伝えましょう。
他職種に転職するコツ3. 面接で自分がどう貢献できるかアピール
看護師の仕事は、体力的にも精神的にもハードであるのは他職種の面接官でも周知の事実。
もし、夜勤がつらい、体力的に限界というように、看護師を続けられないというのが転職の理由であれば、隠そうとしてもプロの面接官には見抜かれてしまいます。無理に取り繕おうとしないで、正直に話しましょう。
大変なことを承知で看護の世界に入ったのに勤め上げることができなかったことを反省しているという姿勢に好感を持つ面接官もいます。
さらに、結果的に看護師の仕事からは離れてしまうが、看護師として働いてきたおかげで、学び成長できた部分を伝え、次の仕事でがんばりたいことをしっかりとアピールしましょう。
看護師資格を持っているといつでも看護師に復職できるのは社会人として大きな強みです。しかし、「転職してうまくいかなかったらいつでも看護師に戻ればいい」と軽い気持ちで転職活動を始めるのはNG。軽い気持ちで面接に臨んでいることは伝わってしまうものです。
未経験者OKの求人の面接では、その仕事の理解度や入社後にやってみたい仕事についての質問が多いそう。面接の前には、インターネットを活用して仕事の情報を収集しましょう。
求人サイトにしても、中途採用向けよりも新卒採用向けのサイトに詳しい情報が掲載されているケースが多いもの。志望する企業の情報がなかったとしても、その仕事のやりがいや苦労などは、個人のブログやクチコミなどから調べることもできそうです。
志望する企業の商品を購入したり、お店に足を運んでサービスを利用するのも大切です。
面接前には仕事についてしっかりとリサーチし、入社してから自分がどのように貢献できるかをアピールできるようにしておきましょう!
他職種に転職するコツ4. 看護師資格を活かして「働き方・働く場所」を変える選択肢も持つ
看護師を辞めようと思っているのですから、転職先から医療機関を外して活動する人も多いことでしょう。しかし、働きたい職種が決まっていないのであれば、看護師資格を活かしつつ働き方を変えるという方法もあります。
常勤として働くだけでなく、シフト制の非常勤、期間限定の派遣看護師など、働き方はさまざま。自分の体力やライフスタイルを考慮して勤務スタイルを選ぶことができそうです。
また、看護師の就業先は病院やクリニックに限りません。介護施設や訪問看護、健診センターや保育園、学校、企業など、看護師を必要としている職場は多くあります。
くわしくは、病院以外の職場・職種を20種もくわしくご紹介している以下の記事をぜひ参考にしてみてください。
病院以外の職場・職種をくわしく知りたい方はこちら
他職種に転職するコツ5. 複数の転職サイトに登録する
看護師が他職種を目指す場合は、複数の転職サイトに登録して選択肢を広げましょう。看護師に特化した転職サイトだけでなく、リクルートエージェントのような総合転職サイトと呼ばれる幅広い業種の求人を扱うサービスへの複数登録も効果的です。
なぜなら、看護師以外の他職種では面接を何回も行うことが多く、転職した人の約半数が20社以上の求人に応募しているためです(2019年4~9月リクルートエージェント調べhttps://www.r-agent.com/guide/article6948/)。
看護師の他職種転職におすすめの総合転職サイト2選
他職種への転職希望なら、総合転職サイトの登録をおすすめします。
ここでは、より選択肢が広がるように保有求人数が多く全国を網羅している総合転職サイトを2つおすすめとしてご紹介します。
約9万件の公開求人から希望の他職種を探してもらえる:リクルートエージェント
安定した正社員として働きたい場合、約9割の求人が正社員採用であるリクルートエージェントがおすすめです。使いやすさやサポートの質など、ユーザー満足度の高いサイトです。
求人数も公開求人数だけで9万件 と非常に多く、幅広い選択肢から転職先を選ぶことができます。
他職種の求人に直接応募したい看護師におすすめ:doda(デューダ)
doda(デューダ)が他の総合転職サイトと違う点は、以下の2通りの利用方法から選べる点です。
- 公開求人の中から自分で探して応募する求人サイトとしての利用
- 専属の担当者に求人を紹介してもらうエージェントサービスとしての利用
自分に合った方法で活用しましょう。
掲載されている求人案件は約100,000件(2021年10月4日現在)と十分豊富なものの、無料のエージェントサービスに登録すると、紹介可能求人数はぐんとアップ! 非公開求人を含めて約13万6000件の求人から自分に合った仕事が紹介してもらえます。
看護師資格を生かした「病院以外」の転職に強い転職サイト3選
いきなり他職種への転職には不安がある、せっかく取った看護師資格を活かしたいという方は、看護師専門転職サイトで病院以外の職場へ転職を考えてみてはいかがでしょうか。
看護師資格を活かした病院以外の求人が多いサイトや、企業や学校といった医療機関とは違う職場の求人が多いサイトなど、さまざまなタイプの転職サイトがあります。自分の希望に合わせて利用しましょう。
病院以外の転職に強い転職サイト:看護roo!
看護師からジョブチェンジするとしても、せっかく取得した看護師資格と積み上げてきた経験を活かさない手はありません。
未経験の分野にチャレンジするよりも、これまでのキャリアを活かした転職のほうが成功率も高いはずです。
看護roo!には、正看護師や准看護師に限らず、保健師や助産師など、これまでのキャリアを活かしながら働ける求人情報が掲載されています。
看護師資格を取るのと同時に保健師資格や助産師資格を取得した人なら、保健師や助産師へのジョブチェンジも可能です。
また、施設形態を絞って検索することもできるので、病院やクリニックに限らず健診センターや保育園、学校などの看護師として働くという道もあります。
病院以外の転職に強い転職サイト:マイナビ看護師
看護師の転職サイトとして認知度は4年連続ナンバー1のマイナビ看護師。ひょっとしたら利用したことのある人もいるかもしれませんね。
看護師向けの転職サイトとして有名なことから、看護師以外の職に就きたい人は選択肢から外してしまいそうですが、看護師の求人以外にも産業保健師や治験コーディネーター(CRC)、臨床開発モニター(CRA)といった看護師資格を活かして企業で働ける求人情報が多いのも特長です。
キャリアアドバイザーのサポートを受けると、サイトでは公開されていない求人を優先的に紹介してもらえます。
病院以外の転職に強い転職サイト:レバウェル看護(旧 看護のお仕事)
本文正規雇用求人だけでなく派遣求人が多いのがレバウェル看護(旧 看護のお仕事)です。看護師としての仕事になりますが、とりあえずは派遣看護師として働きながら、他職種への転職の準備をするのもひとつの方法かもしれません。
病院やクリニックのほか、訪問看護や老人ホームといった施設、保育園の求人も豊富です。
まとめ
看護師として転職するなら引く手あまたでも、いくら看護しても他職種への転職となればその道は平坦ではなさそう。看護師資格を活かして他職種にチャレンジするほうが、転職活動がスムーズにいきそうなことがわかりました。
しかし、看護師として働いてきた経験は決してむだではありません。看護の世界にいたからこそ、できた経験や身に着けられたスキルがあります。
看護の仕事と新しい仕事の共通点を見つけ出し、次の職場で活かせることをアピールすることが大切です。なぜ転職したいのか、なぜその仕事を選んだのかを自分の言葉で伝えられるようにしっかりと準備をして、新しい道へと踏み出してくださいね。
ミライトーチMediaとは
転職やキャリアに関わるコンテンツを通じ、「今の仕事に悩む人」がより自分らしく働けるようにサポートしているメディアです。
不安のない転職活動や理想の転職先探しに役立ててもらうため、転職者や人材業界関係者へのインタビュー調査はもちろん、厚生労働省などの公的データに基づいたリアルで正しい情報を発信し続けています。
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例えば、年収が100万円下がるとしたら、月々に換算すると約8万円。月に8万円も下がって満足できるかどうか、生活していけるかどうかを、具体的に計算してみましょう。
また、看護師は残業代や夜勤で手当てがつくので月々の収入に変動がありますが、他職種の常勤でそれはほとんどありません。求人票で提示された金額=お給料で、看護師のようにシフトによって大幅に増えることはないので、その点も理解しておくことが重要です。