- 🕒
- 更新
プロが語るフリーランスエンジニアで理想の仕事や年収を得る方法7選
※当サイトはマイナビ・リクルート等各社サービスのプロモーションを含み、アフィリエイトプログラムにより売上の一部が運営者に還元されることがあります。 なお、得た収益が記事中での製品・サービスの評価に影響を与えることはありません。
後輩のエンジニアがフリーランスになって年収が倍になったらしい…
いまの会社にいてもやりたい仕事ができないし、自分も独立しようかな?
近年、フリーランスエンジニアの需要は高まり続けています。しかし年収相場や営業の方法など、分からないことも多いですよね。
そこで当編集部では10名以上のフリーランスエンジニア経験者やエージェントへ取材しました。
会社員から独立してフリーランスエンジニアとして理想の仕事をする7つの方法をご紹介します。
※プログラミング未経験からフリーランスエンジニアを目指したい方はこちらの記事をご覧ください。
この記事の監修者
後藤 康成(ごとう・やすなり)
株式会社キュービック VPoE
ITアントレプレナーでネット✕テック✕ゼロイチが大好物。 シリコンバレーベンチャーを経て元ネットエイジ(現ユナイテッド株式会社)などでCTOを歴任し、2020年5月にキュービック VPoEに就任。『Web2.0Book』など著書多数。
エージェント名 | こんな方におすすめ | 案件を探す |
---|---|---|
レバテックフリーランス | 初めてフリーランスを目指す方 |
|
Midworks | 正社員並みの福利厚生を得たい方 |
|
ギークスジョブ | 在宅リモートワークしたい方 |
エージェント名 | こんな方におすすめ | 案件を探す |
---|---|---|
レバテックフリーランス | 初めてフリーランスを目指す方 |
|
Midworks | 正社員並みの福利厚生を得たい方 |
|
ギークスジョブ | 在宅リモートワークしたい方 |
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
目次
1. フリーランスエンジニアになる前に社会人経験は3年以上積んでおく
フリーランスエンジニアとしてやっていくために、年齢や社会人経験はどの程度必要でしょうか?
当編集部が複数のエンジニア採用担当に取材したところ、全員が「最低でも社会人経験3年以上は必須」と回答しました。
逆を言えば、大卒の場合は20代後半でフリーランス独立をいったん検討してみることは多いにありといえるでしょう。
なお、社会人経験3年未満のフリーランスエンジニアが企業に懸念される理由は2つです。
懸念される理由1. 育成コストがかかりそう
フリ―ランスであっても外部パートナーと折衝する機会はゼロではないため、最低限のマナーや対応力が求められます。
また、サイボウズ、セールスフォース、エクセルといった業務支援ツールの操作も発生します。
年齢が若いほどプログラミング以外の業務を教えるコストが余計にかかりそうという理由で書類選考すらしてもらえないケースも…。
懸念される理由2. すぐに辞めそう
実は、フリーランスエンジニアを採用する企業の多くは「1回限りの契約」とは考えていません。
スイッチングコストをかけたくないので「いい人であれば継続的に仕事を頼みたい」のが本音です。
そのため、早期退職や職を転々としている候補者に対しては「長く続けられないのでは?」というレッテルを貼りがちです。
ルーチン作業やテスト業務などの人手が足りないときに、経験の浅い人を低コストで採用するケースはあります。それが本人のキャリアにプラスとなるかは別ですが…。
2. フリーランスエンジニアの年収は「会社員時代の1.5倍」以上を心がける
「会社員からフリーランスに切り替えるとどれくらい年収アップするの?」
エンジニア採用担当者への取材によると「自社の正社員をフリーランスに切り替える場合は1.2~1.5倍の報酬を支払う」という声が上がりました。
▼会社員エンジニアとフリーランスエンジニアの平均年収を求人票で比較
職種 | 会社員(正社員)* | フリーランス** |
---|---|---|
インフラエンジニア | 588万円 | 780万円(1.3倍) |
フロントエンドエンジニア | 547万円 | 840万円(1.5倍) |
Javaエンジニア | 523万円 | 828万円(1.6倍) |
システムエンジニア | 496万円 | 876万円(1.8倍) |
アプリエンジニア | 547万円 | 912万円(1.7倍) |
組込・制御エンジニア | 476万円 | 780万円(1.6倍) |
よって、仮に会社員時代の仕事内容と同じ内容の案件を選ぶ際は、最低でも1.5倍以上の金額で受注するといいでしょう。
会社員エンジニアの中には「フリーランスってそんなに年収をもらえるんですか?」と驚く方もいますが、"もらえる"という感覚でいてはいけません。独立後は収入が急に途絶えるリスクも考えて、"もらう"ための交渉をしましょう。交渉が苦手であれば、エージェントに相談するのもありです。
注意!自分の報酬単価を安く設定しすぎないこと
会社員エンジニアが初めてフリーランス案件を受注する際に陥りやすい失敗談は、自分の報酬単価を安く設定しすぎてしまうことです。
なぜなら、フリーランスの報酬単価は、以前の現場で受け取っていた金額を基準に設定される傾向があるためです。
会社員時代の給与はフリーランスの報酬より低いことがほとんどのため、たとえ安価だとしても疑問をもたずに請け負ってしまいかねません。
とはいえ、自分の市場価値を最初から把握している人は少ないはず。最初はフリーランスエージェントに相談して妥当な金額を設定するといいでしょう。
ここでのポイントは複数のフリーランスエージェントに相談すること。担当するコンサルタントによって提案される金額が異なるからです。
「マージン率」も聞いておく
フリーランスエージェントに相談する場合、できればマージンを含めた「最終出し値」も聞けると理想的です。
自分は本当にその金額分のバリューを発揮できているかを考えながら働いた方が納得感がありますし、顧客の満足度も上がりやすいでしょう。
エージェントには「私をいくらで出しますか?」と率直に聞いてみてください。マージン率を非開示にしているエージェントでも、長く利用してもらいたいので意外と教えてもらえる場合があります。
「レバッテクフリーランス」で単価相場をチェック
業界最大級のフリーランス専門エージェント「レバテックフリーランス」では、人気の言語や職種など78種類もの軸で単価相場をチェックできます。
▼フロントエンドエンジニアの単価相場
勢いのあるIT企業がPythonなど特定のスキルをもったエンジニアを大量に採用すると、単価相場がグンと上がったりします。そうした情報もエージェントから集めておくと営業しやすくなるでしょう。
3. フリーランスエンジニアならではの経費計上をマスターする
「フリーランスになるとさまざまな出費が経費で落とせる」と聞いたことがあるはず。
特に、独立して手取り収入を増やしたいエンジニアは確定申告を避けては通れません。
実際の手取り収入はいくらになるのか、どこまで経費に計上できるのかを知っておきましょう。
「フリーランスは会社員の2倍稼いでトントン」説は本当か?
「フリーランスになって所得が1.5倍に増えたところで、税金分も稼がなければかえって損するのでは?」という意見もあります。本当でしょうか?
実際に「個人事業主シュミレーション」を用いて会社員エンジニアとフリーランスエンジニアの手取り収入と納税額を比較してみました。
▼年収500万円の場合
会社員 | フリーランス | |
---|---|---|
所得 | 5,000,000円 | 5,000,000円 |
経費 | × | -1,440,000円 |
所得税 | -139,700円 | -97,100円 |
住民税 | -247,200円 | -204,200円 |
年金 | -450,180円 | -199,320円 |
健康保険 | -242,064円 | -288,592円 |
雇用保険 | -15,000円 | × |
手取り収入 | 3,905,856円 | 2,770,788円 |
納税額 | 1,094,144円 | 789,212円 |
/約30万円お得\
所得が500万円の場合、フリーランスは会社員時代の給与所得控除*と同額の144万円分を経費として計上できれば、約30万円もの金額が節税できます。
したがって経費で上手に節税できればフリーランスのほうが得と言えるでしょう。
*給与所得控除:会社員の経費のようなもの
もっとも、フリーランスには有給休暇や労災保険はありません。働けなくなった場合に備えて、ある程度の貯金は必要でしょう。
フリーランスエンジニアが経費で落とせる出費とは?
フリーランスエンジニアの年収は経費によって変動することがわかりました。では、実際にどのような出費が経費に計上できるのでしょうか?
【経費にできるもの一例】
- 家賃(使用面積または時間で按分)
- 水道光熱費(使用量で按分)
- 通信費
- 旅費交通費
- 車両関連費(駐車場など)
- 広告宣伝費(名刺など)
- 接待交際費
- 消耗品費
- 書籍代
- 減価償却費(通勤用の車やPCなど)
- 研究開発費(ゲームエンジニアの場合はゲームソフトなど)
特に在宅リモートワークをしているエンジニアの場合、自宅を事務所にできる点が節税上のメリットとなります。いかにエンジニアがフリーランス向きの仕事であるかが分かりますね。
4. フリーランスエンジニア関連の人脈を築いて営業の手間を省く
仕事が途切れたらどうしよう?営業は苦手だしな…
せっかくフリーランスになるならば、営業に悩まされることなくエンジニアの仕事に専念したいですよね。
実は、ある程度の経験を積んだフリーランスエンジニアであれば「人脈のおかげで営業せずに案件獲得できている」と口をそろえて言います。
では、フリーランスエンジニアが営業の手間を省くためには、具体的に誰と、どのように人脈を築くべきでしょうか。経験者に取材しました。
その1. エンジニア同士の人脈を築く
ITフリーランスはエンジニア同士の横のつながりで仕事をもらうことが非常に多い業界です。
職場の同僚はもちろん、勉強会にも積極的に参加してネットワークを広げましょう。
エンジニアの勉強会を開催しているサイトはコンパスとテックプレイが有名です。
Q. どのレイヤーの人と仲良くするべき?
結論からいうと、相手のレイヤーに関係なく片っ端から仲良くしておきましょう。
エンジニアは1~2年もすれば役職がついたり、フリーランスで実績を積んだりする人がでてくるためです。
Q. エンジニア同士で仲良くなる方法は?
人脈というと大それたイメージですが、友達感覚で問題ありません.
共通の話題、例えばゲーム好きなエンジニアであれば「最近どんなゲームやってます?」といった話で盛り上がれます。
久しぶりな相手に連絡することは勇気がいるもの。「この人になら気兼ねなく連絡できそうだ」と思える関係になれていることが重要です。
5~6年前に知り合った人でも、当時の印象がよければ覚えていますよ!(採用担当)
その2. クライアントとの関係を築く
フリーランスエンジニアはプロジェクトの終了後も、仕事さえあれば引き続き同じクライアントと契約更新できる可能性が高いといえます。
会社によっては、新たなエンジニアを受け入れる際にコード規約など覚えてもらうことも多く、継続してもらったほうがスイッチコストを抑えられるためです。
そう何度も営業したくない場合は、クライアントと円満なお付き合いを心がけましょう。
開発が運用フェーズに移行するなどで仕事がなくなったとしても、いい人であればいったん別の部署にアサインしてつなぎとめておいたりしますね。(採用担当)
その3. フリーランスエージェントとの関係を築く
人脈が少ないうちは無理に自分で営業せず、フリーランスエージェントに営業代行を依頼するのも賢い方法といえます。
現役フリーランスエンジニアへの取材では、エージェントに頼りきるというよりは「必要に応じて利用した」という声が多い印象でした。
【フリーランスエージェントの利用目的】
- 最初の1回だけ利用した(その後は人脈で仕事をもらう)
- 仕事が途切れそうになったときに案件紹介を受けた
- 経験の幅を広げるために利用した
Q. フリーランスエージェントは相談だけの利用も可能?
たとえ今すぐの独立は考えていない場合でも、エージェントに相談することで自分の市場価値を知ることもできます。
【エージェントへのよくある相談】
- 「自分のスキルでどんな選択肢があるかを知りたい」
- 「職務経歴書やポートフォリオの添削をしてほしい」
- 「そもそも自分がフリーランスになれるか知りたい」
エージェントは無料で利用できますし、紹介された案件を断ってもまったく問題ないので、カジュアルに相談してみるといいでしょう。
Q. 直契約への切り替えは可能?
「エージェントに手数料を取られたくないので、できれば企業と直接契約したいな」と考えることは当然でしょう。
しかし、エージェント経由で参画した企業と直契約を結ぶことは規約違反となり、発覚した場合は罰金や取引停止となるリスクが伴います。
ただし、例外はあります。
【直契約が規約違反とならないケース】
- 契約終了してから期間が経過している(規約による)
- いったん契約終了し、別のクライアントを挟んでから再契約する
- クライアント企業を退職したメンバーから新たな案件に誘われる
特にIT業界は人材の出入りが激しいため、かつての同僚や取引先と協働する機会はよくあること。
フリーランスになりたてのうちはエージェントを利用しながら、いずれ直で案件獲得できるよう人脈を広げましょう。
5. 実務経験のないITフリーランス案件にも挑戦する
せっかく新しい技術を勉強しているのに、いまの会社では生かせる機会がない…
こうした悩みからフリーランスに転身するエンジニアも多く見かけます。
複数のプログラミング言語での実績を歓迎する企業は多いため、経験の幅を広げることはエンジニアとして生き残っていくうえで理想的な手段といえるでしょう。
しかし、実務経験がなくても案件を発注してくれる企業など存在するのでしょうか?その答えはイエスです。
ここでは、現役のフリーランスエージェントへの取材をもとに「実務経験のないITフリーランス案件に挑戦する方法」をお伝えします。
方法1. 得意な業務と兼務させてもらう「わらしべ長者戦略」
未経験の業務であっても、得意な業務との兼務であればフリーランス案件を受注できるケースがあります。
まずは得意な業務で即戦力となりつつ、実務経験のない分野にも簡単な業務から徐々に慣れていけるような環境を用意してもらうのです。
交渉に自信があれば自力で、難しい場合はエージェントに相談するといいでしょう。
なお、この方法はエンジニア系YoutuberのKENTA氏も「わらしべ長者戦略」として著書で紹介しています。
方法2. 実際にアウトプットを用意する
実務経験がなくても、個人的に制作したアウトプットが評価されて案件獲得につながるケースがあります。
「やりたい」だけでなく「実際にやってみた」という人のほうが、スキルだけでなく熱意の高さも伝わるためです。
アプリであればApp Storeに公開するところまでがゴール。自分なりに工夫したポイントもよく聞かれるため準備しておきましょう。
過去、Unityの実務経験がないエンジニアをゲーム開発で採用したことがあります。「勉強しています」は当たり前。アウトプットが必須ですね。(採用担当)
方法3. 職務経歴書にない強みを推薦状でPUSHしてもらう
フリーランスエージェントを利用する場合に限り、職務経歴書にない自分の強みを推薦状でPUSHしてもらうことが可能です。
たとえば次のような事柄は、一般的には職務経歴書に記載しません。
- 客先で携わったサービス名や企業名
- プライベートにおける学習内容
- 性格や趣味など人柄に関する情報
ところが、これらの情報があるとイメージがわきやすく、興味を持ったクライアントが「会ってみたい」と希望することが意外と多くあります。
「できる」ではなく「できそう」だと判断してもらえる可能性もゼロではないでしょう。
「某フリマアプリの開発をされた方です」「貴社の社風にも合う方なので是非」といった形で企業に補足することで、多少条件を満たしていない方でも商談につながるケースがあります。(採用担当)
6. 複数のフリーランスエージェントを比較する
エージェントに相談してみたいけど、ごり押しされたらいやだな…
長く付き合う可能性があるからこそ、信頼できるフリーランスエージェントを選びたいですよね。
しかし正直なところ、サービス品質は担当アドバイザーによって異なるため「この会社が信頼できる」とは一概に言えません。
そこで、エージェントを選ぶ際は複数社へ同時に相談して比較する方法をおすすめします。
現役フリーランスエージェントへの取材では、信頼できないアドバイザーには以下の傾向が見られることが分かりました。
- 連絡が遅い
- →最短1日で募集が埋まるフリーランス市場において、連絡の遅さは致命的
- 希望しない案件を強引に勧めてくる
- →「これしか決まらないと思いますよ」と言って2次請け、3次請け案件を紹介しがち
- 即戦力の案件ばかり勧めてくる
- →ユーザーのキャリア形成を考慮せず、スキルや経験の広がらない選択肢しか勧めない
おすすめのフリーランスエージェント4社
上記を踏まえた上で、まずは先輩エンジニアがよく比較するフリーランスエージェント4社に相談してみてください。
- レバテックフリーランス
- 会社員を続けるか迷っている人におすすめ
- ミッドワークス
- 正社員並みの福利厚生を得たい人におすすめ
- ギークスジョブ
- 在宅リモートワークしたい人におすすめ
- ITプロパートナーズ
- 週1~3日で働きたい人におすすめ
上記4社は渋谷に本社があるため、リモート面談が主流になる前は1日で各社を回るユーザーもいました。
フリーランスを初めて目指すなら|レバテックフリーランス
認知度業界1位*。フリーランスエンジニアを目指すならまずは登録したいエージェントです。
*2017年4月クロスマーケティング調べ
レバテック本体では正社員の求人も扱っているため、転職かフリーランスかで迷っている方にもおすすめ。
「あなたの希望条件なら正社員の方が叶えられますよ」とアドバイスされることもあります。
▼レバテックフリーランスの評判はこちらの記事で解説しています。
正社員並みの福利厚生を得たいなら|ミッドワークス
Midworks(ミッドワークス)の特徴は、ブラックボックスになりがちな「クライアントからの発注金額」が公開されている点です。納得して仕事を受注したい人におすすめといえます。
また、正社員並みの福利厚生も魅力です。
- 書籍、勉強会費用 月1万円
- 交通費 月3万円
- 給与保障制度(審査あり)
- リロクラブの福利厚生
- 生命保険料の半額負担
ただし、案件の勤務地は首都圏と大阪が中心で、地方の案件はほぼありません。
▼ミッドワークスの評判はこちらの記事で解説しています。
在宅リモートワークしたいなら|ギークスジョブ
ギークスジョブの特徴は、担当者が職種別の専門チームに分かれていないこと。
フロントエンドからバックエンドまで豊富な知識をもつ担当者による、領域をまたいだ案件紹介が期待できるはずです。
また、今回紹介するエージェントの中で在宅リモートワーク案件の割合が最多であることも見逃せません。
まずは毎月実施の無料オンラインセミナーで話を聞いてみるといいでしょう。
▼ギークスジョブの評判はこちらの記事で解説しています。
週1~3日で働きたいなら|ITプロパートナーズ
土日案件や週1~OKの案件も扱っているため、柔軟な働き方を希望するユーザーにおすすめです。
マージン率は非開示ですが、エンド直の案件のみを扱っているため高単価が期待できるでしょう。
ただし、福利厚生は他社に比べて少ないため、不足分を高単価で補っているともいえます。
▼ITプロパートナーズの評判はこちらの記事で解説しています。
7. フリーランスエンジニアになる前に準備するべき7つのこと
フリーランスになる覚悟は固まってきたけど、あとで困らないよう会社員のうちに準備しておきたい!
ここからは、フリーランスエンジニアになる前に準備するべきことを7つご紹介します。
働けなくなるリスクに備える
フリーランスの場合、ケガや病気(心の病気を含む)で働けなくなった場合に収入がゼロになります。
会社員のように有給休暇、健康保険の手当、年金はもらえません。
従って、最低でも3カ月分の生活費を貯金しておき、独立後はフリーランス向けの保険や個人型確定拠出年金iDeCo、小規模共済への加入を検討しましょう。
離婚を機に老後が不安になり、あわててiDeCoに加入しました。支給額を考えると40代から積み立てておけばよかったと後悔しています。(50代・データエンジニア)
住宅ローン審査のポイントを把握しておく
「社会的な信用」のある会社員のうちにマイホームを購入する人も少なくありません。
とはいえ、フリーランスだからといって必ずしも住宅ローン審査に通らないわけではないため、今すぐ購入する予定がない場合も情報収集だけはしておくといいでしょう。
【住宅ローン審査5つのポイント】
- 経費で所得をおさえすぎないよう調整する
- 頭金を貯めておく
- 築年数の古すぎる物件を避ける
- 信用情報(ローン返済や納税状況)に注意する
- 健康状態に気をつける
※なお、クレジットカードも同様に会社員のうちに作っておくといいでしょう。
円満に退社する
IT業界は横のつながりが強いため、かつての同僚が取引先になるケースもざらです。
退職の際は引継ぎをしっかりと行い、お世話になった人へ感謝を伝えましょう。
健康保険を切り替える
退職後にフリーランスへ転向する場合、健康保険を切り替える必要があります。
3種類の健康保険を比較して、どれに加入するか決めましょう。
任意継続保険 | 国民健康保険 | 文芸美術国民健康保険組合 | |
---|---|---|---|
保険料 | 在職時の約2倍 | 前年所得で算定 | 収入に関わらず一定額 |
扶養制度 | あり | なし | 1人につき一定額 |
特徴 | 退職後20日以内に選択/最長2年 | 自治体によって保険料が異なる | Webデザイナーやイラストレーターが対象 |
医療費はいずれも3割負担
・参考記事:フリーランスの健康保険などの切り替え
国民年金への切り替え
退職後、配偶者の扶養に入らない場合は厚生年金から国民年金への加入が必要になります。
退職日の翌日から14日以内に、住んでいる市区町村の役所で手続きを済ませましょう。
「個人事業の開業届出書」と「青色申告承認申請書」を税務署に提出する
青色申告承認申請書とは「青色申告を始めたいです」と宣言する書類です。
新規開業であれば開業日後2か月以内に提出しましょう。
なお、確定申告には4種類ありますが、もっとも得をするのは「電子申告による青色申告」です。
【青色申告のメリット】
- 青色申告特別控除(最高65万円を所得から控除できる)
- 身内への給与を経費にできる
- 10万円以上30万円未満の高額なものを経費にできる
- 赤字を3年間繰り越せる
会計ソフトを選ぶ
【確定申告で提出する書類は2つ】
- 「青色申告決算書」
- 「確定申告書B」
会計ソフトがあればこれらの書類を自動で作成でき、簿記の知識も不要です。
「やよいの青色申告」が有名です。ただし買いきりのインストール版はMac非対応のため、フリーランスエンジニアはクラウド版の「やよいの青色申告オンライン」を利用しましょう。課金制ですが1年間無料のプランもあります。
(補足)フリーランスエンジニアの在宅・リモートワーク案件はある?
「せっかく独立するなら週5日完全在宅で働きたい!」と希望するユーザーが増えています。現役フリーランスエージェントに実情を取材しました。
「リモートワーク元年」以降、案件が急増
新型感染症が流行した2020年以降、リモート案件は急増しました。たとえば、ITフリーランス向けの案件を数多く扱う情報サイト「ギークスジョブ」は、公開案件1,572件のうち約7割にあたる1,156件に「リモート」という文言を含んでいます。(2021年1月時点)
なお、単価は在宅案件と常駐案件でほぼ変わりません。なぜなら、もともと常駐だった案件が在宅案件に切り替わっただけだからです。
フルリモートの案件は少ない
しかしながら、フルリモートの案件はまだ少なく、最低でも週1日の出社が条件とされているのがほとんどです。その理由には、リモートワークによる管理職の負担増加や、リモートワークで業績アップした企業がまだ少ないことなどがあげられます。
もし、自分が発注する側だとしたら、一度も会ったことのない人にいきなり仕事をまかせるのは不安に感じるのではないでしょうか。実際のスキルもわかりませんし、就業時間内にきちんと仕事をしているのかも気になるはずです。
最初からフルリモートは難しいかもしれません。しかし相互のコミュニケーションをはかり信頼関係を築いていくうちに、「フルリモートOK」となるケースはあります。
まずは実績を積み、少しずつ在宅やリモートの日を増やすよう交渉していくのもひとつの方法です。
在宅向きでないプログラミング言語はJava
在宅ワーク向きではないプログラミング言語として、「Java」があげられます。
Javaは、1996年の登場以来、オブジェクト指向言語の代表格として世界中で利用されてきました。システム開発、Web開発、アプリケーション開発などさまざまなシーンで活用され、企業や金融機関などの大規模システムにもJavaが使用されています。
Javaの開発案件は大企業や金融機関からの発注が多い*のですが、こうした案件はセキュリティ上の制約により外部に持ち出すことができません。常駐開発が求められることがほとんどで、在宅やリモートでの開発はないに等しいのが現実です。
このような理由から、在宅メインで働こうとしている人はJavaよりも「PHP」や「Ruby」などの学習をおすすめします。
PHPやRubyはバックエンドで使用される言語です。フリーランスエンジニアへの開発依頼も多いため、身につけておくとあなたの強みになるかもしれません。
*とはいえJavaでAndroidなどのアプリを作るケースもあるため、「Javaは在宅向きでない」とは一概に言えません。
(補足)フリーランスエンジニアに関するQ&A
最後に、フリーランスを検討中のエンジニアから寄せられたさまざまな疑問にまとめて回答します。
Q. フリーランスエンジニアの需要や将来性は?
A. フリーランスエンジニアのニーズは拡大しているため、将来性は十分にあると予想されます。
2019年に経済産業省が発表した資料によると、少子高齢化などを背景とした労働人口の減少もあり、2020年の時点で約30万人のIT人材が不足していると報告されています。
2030年には約79万人が不足するという試算もあり、フリーランスエンジニアが活躍できる場は増えていくでしょう。
とはいえ、もしも世界的な経済危機が発生した場合、まず人件費を削られやすいのはフリーランスで働く人たちです。
フリーランスエンジニアが生き残るには、案件を継続的に受注できる人脈とスキルを身につける必要があるといえます。
新型感染症の影響で収入が前年の3割減になりました。アプリ開発を受注していた自動車メーカーや大学から「アップデートしている場合じゃない」と打ち切られたこともあります。
(30代・フルスタックエンジニア)
Q. フリーランスエンジニアの採用に年齢は関係ある?
A. フリーランスエンジニアは年齢や勤続年数に関係なく、能力次第で高い報酬を得られる可能性があるといえます。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査によると、以下の結果が得られました。
- 39歳以下のフリーランスは1000万以上の割合が会社員より大きい
- フリーランスの年収割合は年代が変わっても大きく変わらない
実際、正社員採用だと書類落ちしてしまう50代の方が、業務委託で応募したところ会社員時代の1.5倍の報酬で採用された、という事例がありました。フリーランスは実力主義だということがよくわかります。
Q. フリーランスエンジニアにもっとも必要なスキルは?
A. フリーランス経験者の誰もが「コミュニケーションスキル」と答えるでしょう。
「コミュニケーションが面倒なのでフリーランスになりたい」というエンジニアもいますが、フリーランスだからこそコミュニケーション力が重要といえます。
特に「いつまでに何をすべきか」の確認を怠ると、あとあと「こんなはずじゃなかった」というトラブルが頻発します。
また、発注側は知識のある人ばかりではなく、「こうしたい」という要望をうまく言語化できないことも珍しくありません。
その場合にも的確に要望をくみ取り、プラスアルファの提案ができるエンジニアは市場価値が上がり、継続案件が受注できるでしょう。
(30代・バックエンドエンジニア)
請負案件で「キラキラした感じのWebサイトをいい感じに作ってください」と言われたときは焦りました。
フリーランスエンジニアのメリット・デメリットは?
「フリーランスと会社員、結局どっちがいいの?」と悩んでいる人のために、メリット・デメリットを5つの軸で比較しました。
フリーランス | 会社員 | |
---|---|---|
高収入のチャンス | 〇 | △ |
キャリアの幅 | 〇 | △ |
プライベートとの両立 | 〇 | △ |
福利厚生 | × | 〇 |
仕事の安定性 | × | 〇 |
まとめ:学び続ける覚悟があればフリーランスエンジニアがおすすめ
自己学習を続ける自信のある方はフリーランスエンジニアに向いています。
エンジニアの今後10年は売り手市場のため、スキルを磨き続ければ仕事がなくなる可能性は低いといえるからです。
IT人材白書2016の調査によると「新しい技術やスキル習得のための勉強に自主的に取り組んでいる」割合はフリーランスの方が高い結果となっており、会社員との意識の差が明確に表れました。
勉強しないためスキルが古く、クラウドソーシングの請負案件のみで食いつないでいる年収200万円代の知人もいます。「フリーランスになれば稼げる」は嘘ですね。(50代・データエンジニア)
今の自分の市場価値を知りたくなったら、まずはフリーランスエージェントに相談してみましょう。
ただし、サービスの質は担当コンサルタント次第なため、複数社を比較することが重要です。
【フリーランスエージェント4選】
- レバテックフリーランス
- 会社員を続けるか迷っている人におすすめ
- ミッドワークス
- 正社員並みの福利厚生を得たい人におすすめ
- ギークスジョブ
- 在宅リモートワークしたい人におすすめ
- ITプロパートナーズ
- 週1~3日で働きたい人におすすめ
▼上記以外のフリーランスエージェントや上手な使い方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ミライトーチMediaとは
転職やキャリアに関わるコンテンツを通じ、「今の仕事に悩む人」がより自分らしく働けるようにサポートしているメディアです。
不安のない転職活動や理想の転職先探しに役立ててもらうため、転職者や人材業界関係者へのインタビュー調査はもちろん、厚生労働省などの公的データに基づいたリアルで正しい情報を発信し続けています。