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元キャリアアドバイザーが教える転職エージェントの裏事情と活用法
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転職エージェントの登録やサポートは全て無料です。しかし、無料だと「何か裏事情があるのでは?」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
また、ネットやSNSで「求人が紹介されない」「アドバイザーが希望を聞いてくれない」などの悪い評判を目にすることがありますよね。このような背景には転職エージェントの裏事情が関係しているかもしれません。
そこでこの記事では、気になる転職エージェントの裏事情について、元キャリアアドバイザーの「がんちゃん」が解説します。
裏事情を知ることで、転職エージェントを最大限に活用する方法も見えてくる}はずです。「全部やらなきゃ!」と難しく考える必要はありませんが、ぜひ参考にしてみてくださいね。
※当サイトは口コミの一部を掲載しています。
ほとんどの人が知らない転職エージェントの裏事情8つ
キャリアアドバイザーの担当求職者数に関する裏事情
リクルートエージェントなどの大手総合型転職エージェントでは、一人のキャリアアドバイザーが100人以上の求職者を担当していることも珍しくありません。
そのため、全ての求職者に対して満遍なく手厚いサポートをすることは時間的に難しく、どうしても求職者に優先順位を付けざるを得ないのが実情 です。
気になる優先順位ですが、こちらも裏事情に関係するのですが、次の項目によって決まります。
- 決まりやすさ
- 年収
- 人柄
以下でさまざまな裏事情を紹介しながら優先順位についても併せて紹介していきます。
転職エージェントの報酬に関する裏事情
転職エージェントは求人企業に求職者を紹介し、その求職者が入社してはじめて求人企業から紹介手数料をもらう仕組みをとっています。成功報酬として支払われる紹介手数料は、一般的には転職者の年収の30%前後と言われています。
このように、転職エージェントは求人企業から報酬を得ているため、求職者は転職エージェントから求人紹介から書類・面接対策、入社時の条件交渉まで、転職活動をトータルでサポートしてくれるサービスを無料で受けることができるのです。
一方で、求人企業は転職エージェントからするとクライアントであるため、転職エージェントに対して紹介ノルマを課しているケースなどもあります。このような場合には、そのノルマ達成のため、求職者の希望にそぐわない案件が紹介されることもあるようです。
また、稀なケースですが、内定承諾後の辞退が発生した場合などには、至急他の求職者で穴埋めをする必要があり、このようなケースでも希望に合致しない案件が紹介されることもあります。
このように、「希望に合わない求人を紹介される」という口コミには転職エージェントの報酬の仕組みの裏事情が関係しているのかもしれません。
ただし、中にはキャリアアドバイザーなりの考えがあって求職者の希望にあっていない案件を紹介することもあります。例えば、求職者のキャリアアップのために必要だと感じた場合や、求職者の希望と求職者の経験・スキルに大きな乖離があるような場合です。
ですので、自身の希望に合致しない案件を紹介された場合には、率直にその理由を聞いてみると良いでしょう。
キャリアアドバイザーの社内評価に関する裏事情
キャリアアドバイザーの社内評価は、エージェントによっても異なりますが、内定に導いた人数で決まるパターンと、成功報酬(紹介手数料)総額で決まるパターンの両方が主流です。
そのため、内定に導いた人数で社内評価が決まるエージェントのキャリアアドバイザーは「内定が決まりやすい」求職者を、成功報酬総額で決まるエージェントのキャリアアドバイザーはそれに加えて想定年収を基準に求職者の優先順位を決める傾向にあります。
「高年収者のサポートが必ず優先される」と誤解されがちですが、実は、どちらのパターンであっても、「内定の決まりやすさ」が優先順位の決定において重要です。
以下では実際にあった「内定が決まりにくそう」なため優先順位を落としてしまった例を紹介します。
- 大学職員を希望
- 希望業種がニッチすぎでそもそも合致する求人案件がなかなか存在しない。
- 経験はないが企画職を希望
- 自身のスキルと希望とのミスマッチが大きく、求人企業に紹介しづらい。
2.で紹介したエージェントの報酬に関する裏事情もあり、エージェントは求人企業にとって求職者のスクリーニングの機能も果たすことを求められています。
ですので、あまり条件に合わない求職者を紹介することは求人企業との信頼関係を壊す原因にもなりかねません。
よってこのような場合は、エージェントに登録しても担当アドバイザーがつかなかったり、面談を断られたりすることがあります。「求人が紹介されない」などの悪い評判はこの辺りの裏事情が関係しているのかもしれません。
なお、この点に関連して、転職エージェントはいわゆる「0次審査」というものを行っています。これは、求職者が案件に応募をした際にキャリアアドバイザーが書類等を審査し、求人企業が求める条件に当てはまらない求職者に関しては書類を送らないというものです。
もちろん、優先順位をあげたいがために、自身の希望を無理に曲げる必要はありませんが、エージェントを上手に活用するうえでは、一度客観的に自身の希望を見直してみることも必要かもしれません。
逆に、「内定の決まりやすさ」の観点から優先順位が上がった例としては、以下のようなものがあります。
- 「営業であれば業種は問いません!」といったような広めの希望
- 営業職のようなどの企業にもあるような職種で業種を問わないような広めの希望の場合には、その分保有している求人案件も多いため、「内定の決まりやすさ」の観点からは優先順位が上がります。
- 求人がこないことや進捗について問い合わせをしてくる
- 求職者自身の転職意欲が高く、前向きなため、その分「内定の決まりやすさ」の観点から優先順位が上がります。
また、キャリアアドバイザーの社内評価を成功報酬総額で決めているエージェントの場合には、高年収者を優先するケースもあります。初回面談の際に、目標指標をそれとなく聞いてみると良いでしょう。
なお、以前は、キャリアアドバイザーの社内評価が「紹介案件数」だったこともありました。そのような時期には、とにかく紹介をすれば社内評価に繋がるため、求職者の希望そぐわない案件が紹介されるケースが散見されました。
ただし、今は案件紹介数よりも応募数(紹介した案件に対して求職者が応募した数)が重視されているため、なるべく求職者の希望に合致した案件が紹介される傾向にあります。
案件紹介メールに関する裏事情
求職者に対する案件の紹介は、担当キャリアアドバイザーからのメールのほか、エージェントのシステムによる自動メール配信でも行われます。
3.でも紹介したとおり、現在は応募数が重視されるため、担当キャリアアドバイザーからのメールでは求職者の希望に合わない案件の紹介はいきにくい状況ですが、自動メールの場合には、多くの求職者に自動で送付しているため、個々の求職者の希望にそぐわない案件の紹介がされることもあります。
「希望に合わない案件を紹介された」という口コミの中にはこういったケースに該当する場合もあるかもしれません。
推薦状に関する裏事情
担当キャリアアドバイザーは、求職者との面談後、推薦状を作成し、求人への応募の際に企業に送付します。
推薦状には面談の所感等が記載されますが、1.で紹介したとおり、キャリアアドバイザーさんも多数の求職者を担当している中で、しかも各求職者が複数企業に応募するため、応募する企業ごとに推薦状をカスタマイズすることは難しく、どの企業に送っても不都合がないように画一的・平面的な内容になりがちです。
ただし、求職者に特定の企業に対する強い希望がある場合には、その企業に合わせた個別の推薦状を作成してもらえることや、場合によっては推薦状以外でも個別で企業に強く推薦してくれるケースもあるので、特定の企業に強い希望がある場合にはキャリアアドバイザーに相談してみても良いでしょう。
求人票に関する裏事情
求人票には書かれていない条件が存在するケースがあります。
現実にあったケースとしては、法律で記載が禁止されている男女や年齢の指定の他、面白いところでは、「パチンコ屋経験者NG」などです。
このような求人票に書かれていない条件についてはエージェントも把握しており、スクリーニング機能の観点からは求人企業に乖離した求職者を紹介することはできないため、基本的には裏条件に合致しないケースでは、その企業を紹介してもらえることはありません。
「希望した案件について紹介を断られた」というケースにはこのような裏事情が関係しているかもしれません。
ただし、求人企業もいい人材を確保したいという思いはあり、結局は人しだいという面もあるため、求人票に書かれていない条件に合致しない求職者であっても内定をもらえることもあります。
また、キャリアアドバイザーも、本人の強い希望がある場合には、ケースにもよりますが、求人票に書かれていない条件に合致しない求職者を紹介することもあります。
ですので、希望する案件の紹介を断られた場合には、その理由をキャリアアドバイザーに率直に尋ねるとともに、その案件に対する強い希望がある場合には、その熱意をアピールしてみましょう。
企業での面接後のキャリアアドバイザーのフィードバックに関する裏事情
求職者の企業での面接後、キャリアアドバイザーは面接の手応え等についてのフィードバックの連絡を求職者に対して行います。
これは、面接時に企業には正直な入社意欲を話せないが、実際のところどうなのかを確認する目的です。
案件に対して応募する求職者は一人ではないことはもちろんですが、同じキャリアアドバイザーが一つの求人に複数の求職者を紹介することも数多くあります。
そのような状況で、求人企業が一人の求職者に内定を出そうとしている場合には、他の求職者に対する選考手続をストップさせています。
ですので、もし面接の結果、求職者の入社意欲が芳しくないなどの事情がある場合には、他の求職者の選考手続を速やかに進める必要があるため、面接後にフィードバックを行います。
逆にいえば、キャリアアドバイザーはその企業に応募した他の求職者を複数知っている可能性が高いので、それを利用して、他にどのような人が選考に残ってるのかや、落ちた人はそのような点で落ちたのかなどを聞いてみるのもいいでしょう。
内定承諾期間に関する裏事情
内定承諾期間は、ケースにもよりますが、一週間から10日程度が平均的です。ただ、この承諾期間がかなり短く、入社を急かされるケースもあります。 これは以下のような裏事情に関係しています。
- 企業の希望
- 不足しているポジションの募集の場合や、そうでない場合でも優秀な人物はなるべく早く入社してもらうことが企業にとっても利益になります。また、7.で紹介したとおり、一人の求職者に対して内定を出した場合には、他の求職者に対する手続をストップしているので、その次順位の求職者が他の企業に行ってしまうことを防ぐために内定承諾期間を短く設定することもあります。
- エージェントのノルマ
- 2.で紹介したとおり、転職エージェントは求人企業に対してノルマを負っていることがあります。そのような場合には、ノルマ達成のため、求人企業ではなく、エージェントの都合で承諾期間を短く設定されることもあるようです。
内定承諾期間が短く、もう少し時間が欲しい場合には、エージェントに確認しましょう。希望すれば延長してくれる企業も多いですし、エージェントの都合による場合でも内定辞退は避けたいため、交渉できる余地はあります。
裏事情の活用法のまとめ
さまざまな裏事情を紹介してきましたが、転職エージェントを上手に活用するには、何よりもキャリアアドバイザーの優先順位を上げてもらうことが大切です。
優先順を上げるには、内定の決まりやすさの観点から、自身の経験とスキルにマッチしていて、かつある程度幅を持たせた希望を設定し、転職意欲の高さをアピールすることが重要です。また、当然ですが、服装などの最低限のマナーを守る、レスポンスを速くするなどビジネスマンとして基本的な部分を心がけることも必要です。
ただし、「内定の決まりやすさ」というのは一概に求職者のスキルや年収などから判断することはできないため、各々のキャリアアドバイザーの判断による部分も大きいです。服装などの最低限のマナーを守る、すばやいレスポンスを心がける、正直にコミュニケーションするなどのビジネスマンとして基本的な部分は、キャリアアドバイザーに「内定が決まりやすい」と思ってもらえるために当然必要です。
おすすめの転職エージェント3選
転職エージェントの裏事情を理解したうえで転職活動を有利に進めるには、相性のよいキャリアアドバイザーと出会うことも大切です。
キャリアアドバイサーの中には求職者の年収やスペックを最重要視する人も、いないわけではありません。「この人とは合わないな」と感じるようなキャリアアドバイザーと出会う可能性もあります。
複数の転職エージェントに登録して相性を見極めることが、あなたにとって良いキャリアアドバイザーに出会う近道になります。
ここからは、おすすめの転職エージェントを紹介していくので参考にしてみてください。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、株式会社リクルートが運営する転職エージェントです。経験豊富なキャリアアドバイザーが多く、サポートの質も高いと評判です。
一般公開されていない非公開求人を含めると求人数は30万件以上と国内最大級でもあります。
リクルートブランドの知名度に加え、人材紹介業の老舗でもあるため、多くの企業とつながりを持っているでしょう。
doda
dodaは、パーソルキャリア株式会社が運営する転職エージェントです。
求人数は10万件と国内トップクラスです。多くの求人を比較検討したい方には、リクルートエージェントと同様におすすめのエージェントといえます。
元関係者によると職種・業界ごとに求職者を担当するチームもあり、業界ニュースを部署内で共有する取り組みなど、情報共有もしっかりされているようです。
業界動向も把握したうえで転職先を提案してくれます。
キャリアアドバイザーとの連絡手段として「LINE」も利用できるため、気軽に連絡が取れると好評です。
マイナビエージェントは、株式会社マイナビが運営する転職エージェントです。20代に信頼されるエージェントNo.1を獲得するなど、若年層から支持されています。
マイナビエージェントのキャリアアドバイザーは業界や職種ごとに専任のチームに分かれているため、志望の方向性に合わせた適切なサポートを期待できるでしょう。
求人数は約4万件とリクルートエージェントやdodaと比較して少ないため、合わせて登録して見ることをおすすめします。
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「上記の3社以外にもおすすめを知りたい」という方は、転職エージェントのおすすめを紹介している以下の記事も参考にしてみてください。
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